辛い腰痛をなんとか改善したいと切なる願いを持っている人も多いと思います。
そして水泳を頑張ったことによる腰痛も辛く、練習を休まざるを得ない状況にある人もいると思います。
そして併せて、水泳が持つ運動の特殊性と水泳自身による腰痛改善効果とストレッチ効果について、腰痛や膝など関節痛で悩むシニア世代を対象にこの記事にまとめてみました。
また一方では、水泳自体にも腰痛のリスクがあるのも事実です。
私は平泳ぎが専門だったので、膝や腰の故障は何度か経験があります。この点も含めて興味深い内容でお伝えしていきたいと思います。
どうぞ腰痛改善の対策として水泳を位置付けて、プールでのエクササイズを楽しく続けましょう。
1. 水泳による腰痛を改善するストレッチ
腰痛の原因にはギックリ腰など中高年になると一度は経験するよくある腰痛から内臓の病気が原因による腰痛などいろんなケースが考えられます。
また、水泳選手も持病として腰痛を抱えた人も多くいます。
実は私も60代の半ばとなり、肩や腰などの関節痛の悩みは長い選手生活から仕方のないところなのですが、私にはかかりつけの整形外科医やマッサージ院、それに鍼灸院と私自身のトレーナーがいます。
と言ってもかかりつけの医師や施術師ですから友達感覚で色々と相談にものってもらって、不足の事態が起こらないよう自分で配慮しているつもりです。
ここまで私のように考える必要はないかも知れませんが、腰痛はとても辛いものです。医師の診断は欠かせません。
1-1. 腰痛の原因
まず原因ですが多くの場合にはスポーツや腰に無理のかかる姿勢で筋肉に疲労や損傷が起こることによる腰痛やぎっくり腰など椎間関節の捻挫によるもの、
そして腰椎椎間板ヘルニアと言った椎間板が飛び出して神経を圧迫するもの、そして加齢によって腰椎の骨が変形するものや骨がスカスカ状態となり背骨に損傷を起こすなどがあります。
これらの改善予防のためには運動や作業の前後に十分なストレッチを行うことが大切です。
1-2. 腰痛の対処法
この腰痛改善の対処法としてはまずは痛みがあれば出来るだけ整形外科で診断をしてもらい腰回りの骨の状態をみておく必要があります。
何もなければそれに越したことはありません。またたとえ骨盤や背骨に支障があった場合には適切な対処法を医師がアドバイスしてくれるでしょう。
また医師の指導に従って運動などの対処法を適切に判断できると思います。
何をするにも準備段階があることを忘れないでおきましょう。
1-3. 水泳原因の腰痛を改善するストレッチ
水泳で考えられるスポーツ障害といえばクロール背泳ぎバタフライなどで起こる肩関節や筋肉の障害、そして平泳ぎに関しては膝、腰などの障害があります。
1-3-1. 水泳による腰痛原因
特に平泳ぎの選手で椎間板ヘルニアで引退に追いやられた選手を沢山見てきました。
水泳経験の少ない人にとっては腰や肩が故障を起こす前に息が続きませんから腰を痛めるということはあまり考えられません。
もし腰痛の改善にと平泳ぎをそれも顔をあげて泳ぐとすると腰への負担は水中姿勢の維持の観点からあまりおすすめはできません。
1-3-2. お薦めストレッチ
冒頭に解説したように、まずは医師の診断が必須であることは言うまでもありません。
私がお薦めするストレッチは陸上・水中に関わらず、膝を抱えるストレッチが腰痛改善には効果的です。
私は長い距離を泳いだ後の休憩は水中でバックウオーク中に片足交互に膝を抱えて腰のストレッチをしています。
そしてウオーミングアップ、クールダウンで両膝を抱えてしっかり腰をストレッチしています。
これはかなり有効ですので是非やってみてください。
1-4. 水泳が腰痛改善に効果的!?
私自身は腰痛で痛い思いをしたことが何度かありますが、その時は決まって水泳離脱で仕事中心の時期と重なります。
それは自己分析すれば水泳をしなくなると体幹部の筋肉が衰え、腰をガードできなくなり、腰を痛めてしまうのでしょう。
そんな痛い思いをした時は決まって泳ぎます。
姿勢を正してピーンと伸びた水中姿勢を意識して泳ぎます。
そして泳ぐことで体幹部の筋肉が鍛えられ、アウター、インナーマッスル共に強化されて、腰をガードしてくれます。
水泳は単にストレッチだけでなく腰関節周囲の筋肉を鍛えてくれるのです。
以下詳しく解説していきましょう。
2. 水泳が有する腰痛改善効果を知ろう!

前章では腰痛の初歩的な理解、そして水泳が原因の腰痛に効果的なストレッチに触れました。
この章では逆に水泳が有する腰痛改善効果について解説したいと思います。

水の中は浮力がありますから体重という負荷が激減します。身体が完全に水没すると体重は1/10になると言われています。
すなわち陸上でウオーキングするよりもはるかに腰や膝への負担が激減します。それでいて水の中は水の抵抗があり運動強度は向上するのです。
従って腰に負担をかけずにエネルギー消費を行うわけですから腰や膝のリハビリには最適と言える所以なのです。
その結果腰には負担がかかるという点を私は指摘しておきたいと思います。
2-1. 本当に水泳は腰痛改善に効果があるのか
私がもし日常の作業で重いものを持ち上げる際にギックリ腰になったと仮定すると、しばらく安静にして医師から処方された投薬によって痛みを取ったうえで水泳をします。
その内容もクロールでゆっくりとしたペースで大きな泳ぎのクロールをします。
そして併せて水中ウオーキングも水泳と同程度の時間のんびりと行うでしょう。
それは水泳が腰のストレッチに効果があることを肌で感じているからです。でも平泳ぎやバタフライはやりません。
特に平泳ぎの場合、息をするときに顔を上げますが、泳ぐスピードが遅ければ、腰が湾曲するように負担がかかります。
従って水泳はクロールでそれものんびりゆっくりと大きな泳ぎを心がけます。
でもあまり水泳経験のない人が腰のストレッチに効果があるといきなりクロールや平泳ぎをするのはあまりおすすめできません。
水中で泳ぐために水平姿勢を維持するのは結構大変でもあり、難しいと思います。
ある程度の腹筋背筋やインナーマッスルができていないと水平姿勢を維持するのは困難でいきおい腰が下がり湾曲した姿勢となります。
その上、キック力が弱いですからどうしても下半身が沈みます。
その沈んだ足でバタ足などキックを打とうとしますからなお身体は腰が沈んだ、湾曲姿勢となり、腰に負担がかかります。
水中ウオーキングでしっかりと姿勢を改善して前をしっかり向いて歩きましょう。腰に負担はありません。
そして姿勢を正すことでストレッチ効果がたかまり、さらに体幹部が鍛えられます。
2-2. まずは水中ウオーキング
腰痛後のリハビリや運動不足の解消に水泳を考えておられる方にはまず水中ウオーキングから始められることをお勧めします。
腰関節に優しくウオーキングができます。また歩いていると水流が起こり、その水の流れが腰関節に緩やかにマッサージ効果もありますからとても良い運動となります。
3. 水泳が持つストレッチ効果

ストレッチと水泳と言えば水泳前のストレッチと直ぐに頭に浮かぶことと思います。
でも水泳にはとても優れたストレッチ効果があります。私達水泳経験の長い者にとって水泳は単にスポーツだけでなく、ストレッチ、瞑想、リラックス、リフレッシュなどいろいろな局面で水泳と共に生きてきたのです。
3-1. まずは水泳前後のストレッチ
言うまでもなく、まずは水泳前後のストレッチです。
もし腰痛の不安がある場合には腰周辺の筋肉や関節をしっかりと伸ばしておく必要があります。
誰でもが知っているラジオ体操第一、この体操をしっかりと行うと全身のストレッチが十分に行われると言えるでしょう。
本当にラジオ体操はよく考えられたバリエーションで素晴らしいストレッチといえます。
それから加えて大切なストレッチは腰のストレッチ、肩関節のストレッチ、膝・足首のストレッチが重要です。
水泳は関節を上手につかって推進力や浮力を生み出すとても大切な部位です。関節の柔軟性と強靭さが水泳の上手、そうでないかの生命線です。
そのために関節を中心にした回転によるストレッチです。肩回し、腰回しなどです。
腰に至っては腰に両手を支えてフラフープを回すように可動域一杯回転・捻転を行ってストレッチするととても効果的です。
そしてすでに説明した膝を抱える腰のストレッチです。これらを十分行えば完璧です。
それから水泳後のストレッチもとても大切です。多くの人はこのアフターストレッチをおろそかにしがちです。
上での述べたストレッチに加えてジャグジーやお風呂でのセルフマッサージを行えば申し分ありません。
3-2. 水泳のストレッチ効果

次に水泳自身のストレッチ効果について述べていきます。
あまり知らないと思いますが、水泳は水温が体温よりも低い粘性の高い水の中で泳ぐという全身運動です。
したがって全身の血行が素晴らしく良くなると同時にリラックスできる運動です。
ある程度水泳経験のある人にはこの水泳は筋肉の緊張をほぐし、動作でストレッチ効果がとても高いです。
壁を蹴ってスタートターンするときの水中姿勢は陸上では得られない全身ストレッチです。
単に部位ごとに行うストレッチと違い、水泳の全身ストレッチは全身はもとより、腰にすばらしいストレッチ効果があると思います。
その上、水泳によって腹筋背筋インナーマッスルが鍛えられ体幹部の強化に素晴らしい効果を発揮します。
3-3. 腰痛改善効果の高い泳ぎ方

前の章で述べたように水泳には水泳そのものにストレッチ効果が大きくとても有効な運動なのです。
私の場合ですと水泳を始める前に入念なストレッチをしますが水泳を始めて最初の10分とか500~1000はウオーミングアップで泳ぎます。
ゆっくりとしたペースとストロークで全身を可動域全部つかって腕、腰、膝、足をストレッチしながら泳ぎます。
そして徐々に心拍数をあげて身体を水泳練習ができる身体を作っていきます。
そのウオーミングアップにふさわしい泳法はクロールです。
そしてこのクロールが腰痛対応としても改善効果の高い泳法であると言えるでしょう。
腰についても腕のかき、足の蹴りと両サイドから腰を引っ張る感じのストレッチ効果があると考えています。
そしてクロール中は常に身体を水平に保つという意識が必要ですから、これほど素晴らしいストレッチ運動はないと思います。
別途クロールを上手に泳具ための記事がありますので参考にされて、ゆっくりとクロールで泳げるようになれば腰痛改善にとって大きな武器になると思います。
4. まとめ
以上腰痛と水泳の関係について、まずは水泳が原因の腰痛の対処法、そして水泳自身がもつ腰痛改善効果等について、その改善のためのストレッチについて詳しく述べてきました。
いかがでしたでしょうか、きっとお役に立てたことと思います。
シニアになれば当然のように突然襲ってくる腰痛、予想される内臓疾患がある場合を除き、少なからず加齢による腰への負担が大きくなっているのと同時に運動不足、腰回りの筋肉の衰えはやむを得ないところです。
でも腰痛改善、予防の意味でも水泳は日頃から親しんでおくことはとても意味があると思います。
水泳と水中ウオーキングを上手に織り交ぜてプールで腰痛予防、そして全身ストレッチとして、さらにはリラックスの意味も含めて是非水泳に親しんで欲しいと思います。
水泳を日常にしていれば体幹部の筋肉がバランス良く鍛えれます。
どんなスポーツを楽しまれるにしても、定期的な水泳はストレッチ運動としても活用できます。
私はこの水泳が専門で幼い頃からずっと水泳とともに生きてきたこと本当に幸せに思います。
水泳さえしていれば健康は維持されるとさえ思っています。
とうぞ読者の皆さまも可能であれば是非この水泳や水中ウオーキングを日常習慣に盛り込んで欲しいと思います。
以上最後までお付き合いいただき心から感謝しています。ありがとうございます。
なお、以下の記事の興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。