【水泳とランニングのダイエット比較】両者のメリット・デメリットを知ろう!

水泳とランニングとどっちがダイエットには効果的なのかそして継続性があるのか?

それはダイエットをやろうと考えている人の好み、体力、運動経験によって大きく左右されるため、どちらが効果的なのかは実に難解で、一概に言えないと思います。

この記事では、水泳とランニングの運動強度の比較、さらに両者のメリット・デメリットを検証することにより、効果的なダイエット法を解説していきます。

ところが私のような水泳歴60年のシニアが慣れないランニングはとてもリスキーで二の足を踏みます。

逆に水泳経験の少ない人がランニングか水泳かという比較については、手軽に始められるという点で水泳には難易度もあります。

でも個人的には週に1回でも水泳など水中での運動を是非取り入れて欲しいと思っています。

日々の運動に少しでも水泳を取り入れるととても楽しく、継続性が出てダイエット効果も高いものとなるでしょう。

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1. 水泳とランニングのダイエット比較

水泳vsランニング

水泳vsランニング

水泳は当然ながら水の中で行う運動です。

従って、水の中に入れば冷やっと感じる水温、そして浮力や水の抵抗など陸上とはまるで違う環境の中で行う運動です。

それに水の中ですから呼吸が自由にできません。

それだけに当然のように陸上と同じレベルの運動をしても水中の方が運動強度が高くなるのです。

1-1. METs値(運動強度)の比較

   項  目  METs値
 クロール(普通の速さ)    8.3
 クロール(速い)   10.0
 平泳ぎ(レクレーション)    5.3
 平泳ぎ(トレーニング)   10.3
 背泳ぎ(レクレーション)    4.8
 背泳ぎ(トレーニング)    9.5
 バタフライ   13.8
 水中歩行(ほどほどの速さ)    4.5
 水中歩行(速い)    6.8
 ランニング(8㎞/時)   11.8
 ランニング(マラソン)   13.3
 ジョギング全般    7.0
 歩行(ほどほどの速さ)    3.0
 歩行(速く)    4.3

引用:「身体活動のメッツ(METs)表」(独)国立健康・栄養研究所から抜粋

ダイエットに必要な消費エネルギーを計算する上で上記のMETs値を比較すればその値の大小でどちらが効果的かは一目瞭然です。

ゆっくりと気楽に歩くのであれば陸上であれ水中であれ、さほど差はありませんが、マラソンのようなランニングではMETs値が高くそれに匹敵する水泳はバタフライとなります。

ジョギング程度のランニングであれば平泳ぎや背泳ぎでゆっくりと泳ぐ運動強度にほぼ並ぶのではないでしょうか。

従って水泳とランニングとどっちがダイエットに効果的なのかというのはこのMETs値からは理論的には水泳に軍配があがるでしょう。

1-2. 消費エネルギーの比較

消費エネルギーについては以下の関係式があります。

消費エネルギー(kcal)=  METs × 時間(時間)× 体重(kg)× 1.05

心拍数から算出する。

詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

水泳のカロリー消費

【水泳のカロリー消費の特徴】失敗しない効果的な水泳ダイエット法で楽しく泳ごう!

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この計算方法で考えると心拍数をいかに上げるかで消費エネルギーに影響してきます。

水泳とランニングと同じ時間運動を行なった場合の心拍数を測定すればどっちが効果的か判定ができます。

1-3. ランニングでは得られない水泳効果

もし、水泳、ランニングのどっちを選ぶかにあたって、あまり知られていない水泳効果を紹介したいと思います。

1-3-1. 肩こり改善・腰痛改善

水泳は推進力を得るにあたって腕を大きく回転させる必要があります。

それも上級者になればなるほど肩甲骨を支点にして回転させます。肩甲骨を大きく回せば、より遠くの水をキャッチすることができます。

そして大きなストロークでキャッチした水を引っ張り、身体の後方へ押すことで推進力を得ます。

ポイント
従って肩の回転が大きく肩関節や周囲の筋肉は常に動いて血行がよくなり、肩こり・肩の痛みに悩んでいる人にとっては最高の改善対策となります。

また腰痛については、水泳は重力がかかりませんから姿勢をまっすぐにするためには陸上で立ったままの状態より容易です。

そして水泳が上手に泳げるようになるためには真っ直ぐな水中姿勢が必要です。

この水泳に必要な姿勢改善が腰痛には最高のストレッチ効果を与え、腰痛改善につながります。

泳法で言えばクロールや背泳ぎは腰を安定させて真っ直ぐに伸びた水中姿勢が上手に泳ぐために要求されますので腰痛改善にはとても効果が期待できます。

1-3-2. 風邪を引きにくいなど免疫力の向上

水泳は呼吸が自由にできません。

水泳を習い始めて最初に越えなければならない課題は息継ぎです。

上手に息継ぎができるようになるまではなかなか水泳は苦しい運動です。でもひとたび、息継ぎをマスターすれば水泳の楽しさが倍増されます。

ポイント
このように呼吸が自由にできないデメリットは人の呼吸筋を鍛え心肺機能が増強するというメリットを得られます。

そしてその心肺機能の向上は免疫力の向上につながり、風邪をひきにくい、喘息が治るなど素晴らしい効果が期待できます。

水泳教室に通う子供たちも喘息を治したいというのは大きな理由の一つです。

1-3-3. 集中力向上による脳の活性化

水泳は単調で飽きやすく、つまらないと感じる運動であることはゆがめません。

でも確かに水の中は景色が楽しめるわけでも、お気に入りの音楽を聴くこともできません。

ところが息ができない水の中という非日常環境の中であるだけに、呼吸を整えながら自分ペースを乱さずゆっくり大きなリズムとタイミングで泳ぐためにはかなりの集中力が必要です。

ポイント
耳から聞こえる泡の音、他のメンバーの泳ぐ音など、また全身の肌で感じる水の流れ、そして視野の範囲を常に凝視する視線など、人は五感を鋭敏にして集中力を高めています。

このような集中が脳に与える影響は少なくありません。

水泳をやると頭が良くなる、また東大学生の多くが子供の頃の水泳教室を経験しているとのデータもあるようです。

私自身も水泳後の五感は鋭敏になる実感をいつも感じています。

たとえば水泳後はやたら他のメンバーのスマホの着信音やバイブ音が気になったり、喫煙者の臭いが鼻につくなど五感が敏感となっているのでしょう。

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2. 両者のメリット・デメリットを知ろう!

では現実的に水泳とランニングとダイエットに効果的なのかどっちなのでしょう?

答えは人それぞれということになるのではないでしょうか。

どっちなの?と比較すること自体意味がないと私は思います。

私は個人的にはランニングをするよりも水泳の方が楽くでもあり、その効果もある程度予測はつきます。

でも水泳経験のない日々余暇を見つけてジョギングを楽しんでいる人には私とは全く逆の考えをされるに違いありません。

では水泳経験もランニング経験も乏しい人ではどうでしょう。

答えは各人の都合によってとしか言いようがない気がします。

では少し両者のメリット・デメリットを列挙しておきましょう。

2-1. 水泳

2-1-1. メリット

天候に左右されなく、クラブメンバーであればいつでも水泳が可能です。

それに水泳を行う用具類は水着、スイミングキャップ、ゴーグルなど比較的安価で、長持ちする。

施設にはジャグジーや入浴施設など衛生的にも充実しているなどです。

水泳後の爽快感はとてもリフレッシュできる。などなど

2-1-2. デメリット

クラブメンバーとなる初期費用と月経費が必要となり、施設に行かなければ運動ができないという手軽さに欠ける。

水の中での運動で慣れないと非常にハードな運動であり、また水の中であるため単調で飽きるなど。

入水前にメイク落としや衛生面の問題など煩わしさがある

2-2. ランニング

2-2-1. メリット

いつでもどこでもシューズさえあれば手軽にできる。

景色を楽しむ、音楽を聴きながらのランニングなど楽しさをセットできる。

ほとんど経費がかからない。

2-2-2. デメリット

天候に左右され、季節によっては長期間運動ができないケースもある。

肥満体質の人などには腰や足など、故障のリスクがあり、また交通事情もあって常に安全確認が必要

2-3. 好ましい運動例

以上のように水泳、ランニング共にメリット、デメリットがあって甲乙付け難いところもあります。

従ってそれぞれ個人の実情に合わせて選ばれるのが賢明だと思います。

ポイント
でも可能であるならば、ランニングと水泳はウオーキングも含めて上手にミックスさせて取り組まれるのがベストだと言えるでしょう。

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3. 水泳とランニングをうまくミックス

水泳とランニングとどっちが効果的なのか。そしてどっちが便利で手軽なのかここまで検証してきましたがあまり意味をなさないように思います。

結局、それぞれの実情に合わせて選ぶしかなさそうです。

でも水泳はあまり一般的ではなく、施設も限られており、不便さと手軽さに欠けるかもしれませんが可能なら水泳の優れたエネルギー消費効果をうまく使って水泳をダイエットメニューに是非加えていただいきたいと願っています。

ポイント
ここで水泳とランニングを上手に組み合わせて生活環境や本人のレベルや調子に合わせていくのがベストだと思います。

3-1. 水泳とランニングの日別の組み合わせ

雨の日は水泳、早朝時間があるときは早朝ランニング、今日は仕事帰りにひと泳ぎなど、こんな感じて臨機応変に組み合わせたり1週間のメニューを立てられておかれるのもいいかもしれません。

ともかく水泳であれランニングであれダイエット目的であれば水泳だから特有の部位が痩せる、ランニングだからどうのと運動によって痩せる部位が変わるということはありません。

ポイント
エネルギー消費を効果的に得るためには有酸素運動である水泳やランニングをともかく毎日継続することが大切ですから、ランニングできないときは水泳をやるというのはとても賢明です。

3-2. 水泳と水中ウオーキングとのセット

水泳はとてもハードで息苦しい慣れない運動ですから、泳ぎ続けなければ効果が出ないというものではありません。

プールにいる間や休まず、有酸素運動を継続させるのが重要です。

ポイント
水泳経験があまりないと、25mも泳げないかもしれません。でも無理をして25m泳がず、苦しくなったところで立って、以後は歩きましょう。25mの壁が来たらウオーキングレーンに移動して歩きましょう。

そして呼吸が戻ったらまたスイムレーンで泳ぎ、少しでも泳ぐ距離が伸びるように頑張りましょう。

ターンサイドは休む場所ではありません。ターンするところなのです。休憩は歩きながら呼吸を整えるのが最も効果的です。

このような水泳と水中ウオーキングのセットをすることでビギナーでも水泳で十分なエネルギー消費効果が得られます。

3-3. ランニングのウオーミングアップ、クールダウンに水泳

私はどうしても水泳サイドから考えてしまうのですが、ランニングと比較してどっち?という考え方よりも、ランニング重視の方もかなりのランナーがいらっしゃると思います。

そんな市民ランナーなどのみなさんに強調したいのは、水泳効果をランニングに生かして欲しいと思うのです。

水泳は呼吸が自由にできませんから、水泳の練習は心肺能力を鍛えるにはとても効果的な運動です。

水泳をやっていればスタミナ作りには最適だと思います。

日頃の練習成果としてのランニング能力に加え、水泳の心肺能力の向上が加味されればスタミナ増強にはもってこいのトレーニングになると思います。

ポイント
そして時間と条件が揃えばの話ですが、水泳が持つ全身運動、そして重力に影響を受けない姿勢改善など水泳の特徴を生かしたバリエーションでランニングのウオーミングアップ、クールダウンをすれば素晴らしいと思います。

それに水泳は泳ぐこと自体リフレッシュ効果があり、またマッサージ効果も期待できます。

ランニング後の身体のケアにも軽い水泳は素晴らしいのではないでしょうか・・・

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4. まとめ

いかがでしたでしょうか。貴方なら水泳とランニングとどっちを選びますか。

そしてその質問がいかに難しくもあり愚問でもあると感じられたのではないでしょうか。

互いに有酸素運動の代表格です。

でも互いに上手に行わなければ関節や筋肉を傷める無酸素運動になってしまう可能性もあるわけです。

終わりに

私のベストチョイスは水泳と水中ウォーキングのミックスが最高だとおすすめいたします。

ランニングは膝関節に大きな負荷をかけ、故障リスクも大きく慎重に対処しなければなりません。

そしてそれぞれ各人によって生活環境も職場環境も様々です。

ご自身の想い、いろいろな環境、そして水泳、ランニングの特性をよく理解されて個人でコーディネイトされるのが賢明ではないでしょうか。

そうした運動メニューのプランをスポーツクラブに所属されればアドバイスや望ましいプランを提案もしてくれるでしょう。

私はどっちを選ぶかという選択よりも両方やる。そしてウオーキングも加えてより効果的に脂肪燃焼につなげていって欲しいと思います。

水泳も個人の技量にあわせて、水中ウオーキングも随時とりいれながら楽しいエクササイズになるよう願っています。

以上、最後までお付き合いをいただき心から感謝しています。ありがとうございました。

 

なおこの記事の関連、水泳関連記事として次の記事も興味深いですからご一読いただければ幸いです。

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