【子供のための水泳ストレッチ】お薦めする楽しいストレッチの具体例とポイント

水泳前後のストレッチ、この重要性を大人は理解していますが、子供は十分理解していません。

誰よりも早くプールに入りたいと我先にと駆けていきます。水泳スクールなどでは水泳の前には必ずスタジオで10分か15分は体操の時間があってストレッチを行いますが、やっている子供たちはごくごく少数です。

この記事では子供達に対するストレッチのあり方、特に水泳前のストレッチを含めた体操について分かりやすく解説していきます。

最近、子供たちの身体の柔軟性には問題があって筋肉や関節の硬直化が取りざたされていることもあって子供達に対するストレッチはその重要性を理解させて必ず行わせるよう指導を徹底させる努力をスクール側でも行っているところです。

子供達が自ら積極的にストレッチを行うよう機運を高めていきましょう。

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1. 子供のための水泳ストレッチ

子供向けストレッチ

子供のための水泳ストレッチ

では水泳前の体操室などで行うストレッチの実情について考えてみましょう。

近年、毎年、子供達の習い事トップにある水泳スクールのジュニアコースには3歳から中学生までといった幅広い年代層の子供達が通っています。

1-1. 水泳スクールにおけるストレッチの実情

そして水泳前の準備体操はその時間帯の全てのクラスの子供たちが施設のスタジオに集まってストレッチを含めた準備体操を行っています。

選手養成のためのクラスならストレッチの重要性を子供達自らが自覚しているためになんら問題はありませんが、一般的なジュニアのクラスではまとまって十分なストレッチをするというのは至難の業です。

幼児や小学校低学年は遊びたくて体操をするスタジオを走り回っています。

また小学校高学年になると体操するもの恥ずかしいのか壁に寄りかかって友達と話をしており、とても体操をする状況ではありません。

親御さんは習い事というニーズがあるのですが、子供達のニーズはもちろん上手になりたいのですが、基本的には遊びたいのです。

この父兄と子供達のニーズのギャップを埋める担当インストラクターの技量が問われます。

大切な水泳前のストレッチなど準備体操の重要性を教え、ケガの無い水泳を楽しんでもらうための工夫が必要です。その意味でインストラクターには躾けの要素も含む技量が必要となります。

すなわち遊び感覚でのストレッチが必要であり、大人が行う一般的なストレッチはなかなか難しいと思います。

ではどんなストレッチや体操を行えばいいのか次に見ていきましょう。

1-2. お薦めする楽しいストレッチの具体例とポイント

水泳は何と言っても子供たちにとってはあまり経験のない環境で行う運動です。それは冷っと感じる水温、そして浮力、水の抵抗など陸上での暮らしの中とはまるで異なった環境の中での運動です。

従って子供達には出来るだけ楽しいストレッチでしっかりと身体を温めておく必要があります。

身体が冷えた状態で固まっていたり、体質的に固いタイプであったりと、水中で子供には大きな刺激があるものです。

この物理的な刺激に対応できるための準備、ストレットは子供であってもとても大切です。それに近年の子供たちは身体の固い子供が多いとも言われています。

ストレッチや体操をせずに面白半分でいきなりプールの中に飛び込むなどと言った行動は厳にさけねばなりません。

そこでお勧めしたいストレッチや体操について具体的に紹介していきたいと思います。

1-2-1. ラジオ体操

小学校の高学年になればどんな子供でも知っているラジオ体操。地域では夏休みにはラジオ体操が毎日日課になっていると思います。

ラジオ体操の方法は今さら説明するまでもありませんが、基本的に筋肉トレーニング、ストレッチ、バランス運動、有酸素運動といった効果をえることのできる全身の筋肉や関節をうまく動かせる素晴らしい全身運動です。

ポイント
正しい姿勢で身体の可動域を目一杯動かせてラジオ体操をやれば汗がでるほどの全身運動です。

それに正しくこの体操をするにはそれ相当の筋肉も必要であり、筋トレ効果も期待できます。

勿論優れたストレッチ効果に加え、水泳前の運動には最適です。このラジオ体操を水泳前のストレッチに加えれば筋肉や関節をしっかり動かせたウオーミングアップとなります。

柔軟性が増し、血行が良くなり足がつったりなどの筋肉痛から身を守るためにとても有効です。

このラジオ体操は子供だけに限らず、シニア世代にもとても有効でウオーキング並みの消費カロリーが期待でき有酸素運動としての効果も期待できるでしょう。

1-2-2. ペアーストレッチの活用

子供達は集団化すると統率が難しくなり、また一人にすると萎縮したり過激になったりと極端に自分の性格が顕著となったりととても難しいですが、二人のペアーにするとある程度統率がとりやすくなるように思います。

ラジオ体操が済んだら体格の似通った二人ずつのペアになってペアストレッチをいくつかのメニューを行ってみましょう。

1-2-3. 開脚前屈ペアストレッチ

ポイント
二人が向か会って座り、お互いに両足をひろげ足の裏を合わ、お互いの手を組んで交互に行う前屈ストレッチです。一人は開脚前屈、もう一人は後方への伸張です。

前屈は無理をさせないようにしましょう。

このストレッチはご家庭で親御さんと子供さんとでもできますので家庭でも時間があれば身体の柔軟性を高めるのに効果的です。親御さんの膝やふくらはぎ辺りに子供さんの足を合わせると良いと思います。

1-2-4. 腕回し

ポイント
腕回しは水泳にはとても大切な準備運動でありストレッチとしてもとても効果的です。腕回しの遠心力で肩や腕の関節や筋肉がしっかりストレッチされます。

右左交互に前まわし後ろ回しと腕の重みを感じながら大きくゆっくりとまわしていきましょう。左右・前後10回くらい回しましょう。

次に両手同時に前まわし、後ろ回しもやってみましょう。それから右手は前まわし、左手は後ろ回しと言ったように交互に回すのも面白いです。

1-2-5. タオルを使ったストレッチ

ポイント
次に両手でタオルを握り肩幅の感覚にして頭の上にしっかりと伸ばしましょう。

そして少しずつタオルの長さを広げ肩関節の可動域を広げていくストレッチをやってみましょう。背すじがしっかりと伸びるように指導してやりましょう。

次に両手で持ったタオルをまた肩幅にして両足で踏んで足の裏を伸ばすストレッチをやりましょう。柔らかい筋肉の子供ならタオルは不要ですが、最初はタオルを使って腰の負荷を軽減してやりましょう。

1-3. ストレッチの注意事項

子供達の筋肉は柔らかいのですが、長時間の授業や猫背でのスマホなど身体が以外と固くなっています。

ストレッチの加重・負荷はくれぐれもオーバーにならないように指導してあげてください。

高学年の子供たちは下級生のホローもしてあげると良いでしょう。

ともかく無理なストレッチ、急激なストレッチは厳禁、これを徹底するようにしましょう。

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2. 練習後も忘れずストレッチ

水泳スクールでの1日のカリキュラムは相当量の運動量と強度があり、子供たちにの疲労は相当なものがあります。

ポイント
スクールでは水泳後のクールダウンとしてもストレッチはなかなか時間的に無理がありますが、できるだけ帰宅する前に入浴をするように配慮してあげてください。

子供達にとって筋肉疲労は入浴によってかなりの回復が見られます。水の中で懸命に頑張って身体が熱くなったとしても当然のように冷えています。

この冷えが筋肉疲労の回復を阻害させます。水泳後は入浴、これを子供に徹底させることで水泳後のケアはある程度達成できるのではないでしょうか。

帰宅後は子供さんの状態を見てさらなる入浴で汚れを落とし浴槽の中でリラックスさせてあげるとよいでしょう。

最近は入浴のスタイルが合理的になり子供時代からシャワーというご家庭もあるかと思いますが、スポーツをなさっている子供さんには特にお湯に浸かった入浴をお勧めします。

水泳をなさっていらっしゃる子供さんにはお湯に浸かっての入浴は必須といえるでしょう。

親御さんと一緒に入浴できる時には水泳の悩みなどをきいてあげるのもいいかも知れません。

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3. 習い事には水泳

子供達が通う習い事で男子・女子ともに上位に位置する水泳、健康維持への効果と手軽さから子供と親御さん双方のニーズにマッチする水泳スクールが人気の高い習い事となっています。

3-1. 水泳スクールの概要

そして水泳スクールでは10分から15分のストレッチを含む準備体操とプールでの水泳レッスンがが一般的なカリキュラムとなっています。そして週に1回もしくは2回コースが一般的でしょう。

子供たちの年代層は生後3ヶ月から3歳未満までのベビーコースから3歳以上中学生くらいまでのジュニアコース、ジュニアコースのステップアップには小学校高学年からの選手育成のための特別コースも用意されており、それぞれ子供達のレベルにあったコースを選択することができるようになっています。

このように年代や技量によってコースを選択でき、日々のクラスも年代や技量によってクラス設定がなされています。

特にジュニアコースにあっても全く泳げない子供達が水泳の基本を学びクロール・背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライと主要4種目をマスターできるように年齢別・泳力別にクラス分けがなされ経験豊富な担当インストラクターのきめ細かな指導を受けられるようになっているのが一般的です。

そして細かく設定されている進級基準に従い、子供達は全く泳げないレベルからクロールそして4種目、最終的には個人メドレーで設定した標準記録を突破するレベルまで進級することになります。

また子供たちのモチベーション維持向上のために進級ワッペンなどをもらってスイミングキャップに縫い付けるなどして頑張っています。

3-2. 子供達が越えなければならないハードル

子供達がスクールに入会して水泳を習うにあたって越えねばならないハードルが存在します。

3-2-1. 技術的なハードル

便宜上設定された進級基準があるのですが、どうしても停滞期を体験することになります。

バタ足25mをクリアできたとしても次の進級基準はバタ足50mなわけです。25mのバタ足ができたとしても50mをバタ足で泳ぐには相当の泳力の向上が必要です。その向上に見合う時間がどうしても停滞期となります。

これはクロールにも同様の事が言えます。25mクロールの次の進級基準は50mクロールとなりその間の停滞期にどう耐えるかがスクール継続の大きなハードルとなり、そしてそのタイミングで足がつるなどの弊害も多く経験することとなります。

3-2-2. 家庭環境や学校などとの両立のハードル

子供達の暮らす地域によってはスポーツ少年団といった組織があって子供達はこの組織にも所属しているケースが一般的です。

また複数の習い事を持っている子供もいて、学校の学業、地域活動、そして水泳スクールなどの習い事と活動範囲が多く取捨選択を余儀なくされるというハードルを経験することとなります。

とはいえ、水泳はいろいろな陸上スポーツにも応用の効く素晴らしい基礎的な全身運動でもあり、なによりも筋肉は常に柔らかい状態が維持されるのでどんなスポーツをやるにしても週に1度の水泳は継続して続けた方が基礎的な身体づくりには申し分のないところです。
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4. まとめ

水泳前後に行うストレッチについてこの記事では特に子供さんたちを対象とした特徴や方法について述べてきました。

終わりに

子供達の習い事ランキングで上位である水泳ですが、水泳スクールからの退会もまた多いのも事実です。

その原因には上手にならない友達ができないなどいろいろな理由があるのですが、何と言っても楽しくないというのが最大の原因だと考えられます。

それぞれのスクール施設でも知恵を絞って指導方法を模索していることと思いますが、なんといっても水泳は全身運動の代表格です。

野球やサッカーをやるにしても幼い時の水泳はとても優れて基礎体力を得る恰好の運動です。

それになによりも水泳は呼吸が自由にできないという特徴があり水泳をする子供たちの呼吸筋の強化、心肺機能の強化は目覚ましいものがあります。

このように子供時代に水泳を経験させることはとても有意義で価値ある体験です。

この水泳をケガなど支障なく取り組んでもらえるように子供達にもストレッチはとても大切です。この記事では具体的な子供のためのストレッチメニューもご紹介してきました。

子供さんによく理解してもらえると同時に親御さんも子供さんとご一緒にストレッチを楽しくご家庭でもやっていただけると素晴らしいコミニケションができるのではないでしょうか。

最後までお付き合いいただき心から感謝しています。ありがとうございました。

 

なお、水泳に関しては以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。

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