スイミング・ダイエットを実践中、もしくは始めようとお考えの貴方はとても優れた着眼点をお持ちです。
貴方にできそうなメニューがあれば是非、実践してもらえればその効果に驚かれると思います。
長年スイミングとともに生きてきて、今も水泳が生活習慣として定着している私の経験から、興味深い内容でお楽しみいただけると思います。
1. スイミング・ダイエットの効果的な泳ぐ距離
1-1. どれだけの距離を泳げば効果があるのか
ダイエットは一般的に運動強度(METs)と時間と体重との関係で消費エネルギーが計算されますからどれだけの距離を泳げば良いのかという問題はどれだけの時間泳げば良いのか?
という課題に読み替えられます。
そして基準時間は時間(h)ですから1時間を泳ぐ場合の計算値です。
しかし、よほどの水泳愛好家か水泳選手でなければ1時間も泳ぐことは不可能に近いでしょう。
でもスイミングと水中歩行や水中エクササイズと併せてプールで1時間近く運動することは楽しくもあり、とても有意義なエクササイズと言えるでしょう。
従って、「どれだけの距離を泳げば効果があるのか」と言う命題は「どれだけの時間水中運動をやれば効果があるのか」と読み替えて、最初は30分あたりからスタートして頑張ってみましょう。
消費エネルギーの計算については以下の記事を参考にして下さい。
1-2. スイミングダイエットの魅力を知ろう
1-2-1. 効果が如実
例えば昨夜会食があって1kgの体重増加があるとします。その1kgをリカバリーしようと思うと私の場合、1日のスイミングメニューをこなせば確実に1kgダウンします。
ですからこれほど明快なダイエット法は私にはとてもわかりやすい、コントロールしやすい運動なのです。
1-2-2. 消費エネルギーのコントロール
あなたもどうぞ、スイミング・ダイエット、1日のメニューをする前後の体重を頭に入れてさえいれば確固たるダイエット法と言えるのではないでしょうか。
1kgの体重を落とそうとすれば私の場合、暑い夏、早足で1時間もウオーキングしないといけません。
そしてジムのエアロバイクではその日の状態によっては安定しません。でもスイミング・ダイエットは身体のコンディション、体調、環境にかかわらず、安定しています。
それは長年スイミングをしてきた私だからでしょうか?
いや決してそうではないと思います。スイミングの高い運動強度が物語っているのだと思います。
どうぞ、頑張ってスイミングダイエットを楽しみましょう。
もう一度繰り返します。距離目標を立てて毎日少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
壁は休み所ではありません。ターンをする場所だと思ってください。
1-2-3. スイミングの楽しみ
スイミングをしていると運動があまりにも単調なものですから、ついつい同じレーンで泳いでいる人や隣のレーンで泳いでいる人に声をかけたり、かけられたりと会話が弾みます。
これもスイミングの楽しみの一つです。
先週は顔を見なかったですが、仕事が忙しかったのですか?
などとすぐに知り合いになり、どうすればそんなに楽に泳げるのですかなどと問われるとついつい懇切丁寧にアレコレとコツなどを話してしまうのです。
1-2-4. 距離が伸びる喜び
私はなんとも思いませんが、25mの距離をやっと泳げる人が50m泳げるようになった時の喜びはもう満面の笑みです。
まるで子供の頃の笑顔です。それほど嬉しいのだと思います。
1-2-5. 新しい泳ぎをマスターできた喜び
クロールを泳いでいる人が平泳ぎやバタフライを泳げるようになると本当に楽しそうに新しいスタイルを練習しておられます。
そして日々のスイミングのバリエーションが拡大してますます楽しみが拡大するのだと思います。
2. スイミングにおける泳ぐ距離とは
ダイエットを意識する上で、泳ぐ距離はビギナーの時にはとても関心のあるところでしょう・・・
ともかく距離は息継ぎの如何にかかっていますから、息継ぎがうまくいけば自然に距離が伸びていきます。
2-1. 息継ぎ
顔をあげて「パアー」と声を出すように口を開けば自動的に空気が肺に入ります。
2-2. ゆっくりとしたストローク
慌てるとなかなかうまく泳ぐことができません。
泳ぎながら慌てるな!と言われてもうまくはいかないかもしれませんが、意識して慌てない事をいつも心がけるようにしましょう。
2-3. 壁では休まない
ターンですが、壁に手がついたら頭をのけぞるように逆方向に振り、上半身を水中に沈めます。壁を蹴ってターンです。正しい水中姿勢が取れるように慌てないようにしっかり壁を蹴りましょう。
ターンは休憩所ではありません。25m以上泳げる人は必ずターンをして泳ぎだしましょう。
そして止まってその時点で休憩です。泳いでいる人のことなど気にせずにコースロープを握って休憩しましょう。
2-4. 泳いだ距離の把握
この記事では25mを基準としてスイミング・ダイエットメニューを紹介しましたが一つのメニューの中でのスイミングの距離とは息が辛くなって泳げなくなった距離と理解してください。
でも苦しくなって限界がきたらその時点で停止、休憩しましょう。残りは歩いて壁までいきましょう。その時の距離を把握しておきます。
25m以上泳げる人も同じです。苦しくなった時点で停止、休憩、残りは歩いて壁まで歩きます。
2-5. 距離を伸ばす
次回には少しでも距離が伸びるように頑張りましょう。
息が苦しくて止まったとしてもその時の心拍数は150程度だと思います。
陸上で普通の状態で呼吸を止めて苦しくなるのに30秒程度でしょうか頑張れば1分ぐらいはできるでしょうが、水の中ではもっと短い時間かもしれません。
この心肺能力を高めるにもスイミングは大きな効果を発揮しています。
2-6. さらに距離を伸ばす
50m、100mを泳ぐことのできる人は毎日泳ぐ距離を伸ばしましょう。
自分で目標を定めて200m、400m、800m、1000mと頑張って距離を伸ばしていきましょう。
2-7. コツは呼吸と水中姿勢
そうすればとても楽に泳ぐことができます。
距離を稼げればそれだけダイエット効果も向上するというものです。
その日トータルでの泳いだ距離を頭に入れておきましょう。
消費エネルギー上は時間で計算されますが、泳いだ距離で換算した方がモチベーションの維持に繋がります。
2-8. 距離と消費エネルギーとの関係
トータル30分のスイミング・ダイエットで消費したエネルギーが300kcalだったとします。
その30分の距離が泳力の違いによって100m、200、400、1000だったとしても消費エネルギーは比較のしようがありません。あるのは普通の速さ8.3メッツと10.0メッツだけです。
どの距離も懸命に泳いだ結果の30分ですから・・・でも現実の消費カロリーは違っているでしょう。
私にとっては30分1000mを泳いだとすると遅すぎてかえって消費エネルギーを消耗するでしょう。
また楽に泳いだとすれば、私の運動強度は8.3ではなく、水中ウオーク程度だと思います。
ですからスイミング・ダイエットで消費カロリーを求めても参考程度にしかならないと思います。やはり泳いだ距離の方が運動量として、記憶に残りやすいと思います。
そして心拍数が上がっておれば、さらに運動強度の高い泳ぎだったと言えるでしょう。
3. 泳力別に具体的な練習メニュー
スイミング・ダイエットで興味のあるどのくらいの距離を泳げばいいのかという疑問には、泳ぐ距離ではなく泳いだ時間が一般的な評価基準だと前章で解説しました。
従って距離はあまり意識することなく泳いだ時間に注目すればいいでしょう。
しかし、泳げない人や25mしか泳げない人が泳ぐ時間を意識してもナンセンスですよね、やはり泳ぐ距離が重要になってくるというのが私の見解です。
そしてやっとの事で25m泳げた人のその時点での心拍数はどの程度でしょうか?
200近くの心拍数かもしれません。
ではグレード別にスイミング・ダイエットのメニューと泳ぐ距離を紹介して行きましょう
3-1. 25m泳げる人のダイエットメニュー
では泳力のグレード別に解説していきましょう。
3-1-1. 25m(クロール)
決して慌てずにゆっくりと泳ぐことを意識して頑張りましょう
泳いだら心拍数を計測(頚動脈のところか、手首で6秒間を計測、2回計測して平均×10)
3-1-2. 5分間水中ウオーキング
5分、水中ウオーキング後の心拍数を計測
3-1-3. 25mプラスα(クロール)
ターンでは休まずにそのまま壁を蹴って泳ぎます。苦しくなったところで停止
(心拍数を計測)
3-1-4. 5分間水中ウオーキング(心拍数)
これをあと4セット
心拍数のチェックを忘れないこと
距離は125m水中ウオーキング30分です。
220ー年齢が最大心拍数です。30歳の人なら190が最大心拍数です。
できるだけ150~170くらいの心拍数を目指しましょう。
3-2. 50m泳げる人
3-2-1. 50m(クロール)
ゆっくりと慌てずに50mしっかりと泳ぎます。(心拍数)
水中ウオーキング5分
3-2-2. 50mプラスα(クロール)
頑張って50m以上泳ぎましょう。(心拍数)
水中ウオーキング5分・これを後4セット
距離は300mプラスα、水中ウオーキング30分
3-3. 50m以上泳げる人
3-3-1. 50m(クロール)
慌てず5割くらいの強度で泳ぎましょう。(心拍数)
水中ウオーキング5分(心拍数)
3-3-2. 以後25mずつ距離を伸ばして5セット
距離は675m、水中ウオーキング30分
3-4. 消費カロリーの試算
(体重60kgの人がクロールと水中ウオーキングの消費カロリー)
スイミング:8.3×0.5×60×1.05=270kcal
水中ウオーキング:6.8×0.5×60×1.05=214kcal
トータル484kcalの消費カロリーです。
3-5. 心拍数のチェック
一つのメニューが済んだら必ず心拍数を計測することを習慣づけましょう。
自分の今の運動強度を把握することができます。
150以上になるように頑張りましょう。
泳ぎ方についての記事を紹介しておきます。
3-6. 私のダイエットメニュー(参考)
まず、私のダイエットバージョンのスイミングトレーニングメニューと泳いだ距離について紹介したいと思います。
3-6-1. ストレッチ
プールサイドでストレッチ10分、(腕、脚、肩、腰、膝、足首)
ストレッチは間接部分をしっかりと回して柔らかくしておきます
3-6-2. クロール500m(25mのプール10往復)
前半は最遅スピードからスタートして水中姿勢、伸び、キャッチングポイントに意識、この遅いスピードでは返って疲れてきますので徐々にリラックススイミングで徐々にスピードアップ。
5往復目あたりから気持ちの良いスムーズなスピードで、そしてラスト2往復で6割、7割の強度にまでアップ、そしてラスト25mで腕とキックは8割でしっかりとスイミしてゴール。
こんな感じで心拍数150~160
3-6-3. 水中ウオーキング100m
25mは普通の歩き方、復路はバックウオークで片膝を胸まであげて抱えます。そしてしっかりと腰をストレッチ2往復します。(ウオーキング後の心拍数は80)
3-6-4平泳ぎインターバル
100m×2本、50m×4本、25m×8本(計600m)
各インターバルは60秒、100から50、25へのインターバルは2分です。
3-6-5. 水中ウオーキング100m
同上
3-6-6. クールダウン(200m)
200m個人メドレー(50mずつ、バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、クロール)
できるだけゆっくりとリラックスです。
バタフライは、両手でリカバリーはしません。右手、左手と交互にしてドルフィンキック主体の泳ぎです)
これでスイミング・ダイエットは終了です。
3-6-7. 15分から20分水中ウオーキング
以上私のスイミングダイエット、1日のメニューでした。
距離のトータル1300m(約30分)、ウオーキング30分でトータル約1時間
消費エネルギーは
スイミング:8.3×0.5×78×1.05=340kcal
水中ウオーキング:6.8×0.5×78×1.05=278kcal
トータル618kcalの消費カロリーです。
以上が私のスイミング・ダイエットの試算です。
試合前のスピード練習にはキック練習とインターバル練習が加算されます。
4. まとめ
スイミング・ダイエットについてその泳ぐ距離と練習メニューについて私のケースも紹介しながら提案をさせていただきました。
これは一つの提案ですのであなた自身でアレンジされて取り組まれればよろしいと思います。そしてその運動量や消費エネルギーの試算やその距離の考え方も併せて解説させていただきました。
私のエピソードも交えてお伝えしてきましたが楽しんでいただけましたでしょうか!どうぞあなたのダイエットのお役に立てれば嬉しく思います。
スイミングはダイエット目的だけでなく楽しめる運動です。
そして所属スポーツクラブではプールでのレッスンプログラムも豊富です。色々とトライなさってこれからもスイミングライフをエンジョイしていただきたいと思います。
ここまで読んでいただき心から感謝いたします。
なお以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。