「水泳は二の腕痩せに効果があると聞き、水泳を始めたのですが、なかなか効果が目に見えて現れず痩せない!」
このような声をよく聞きます。また二の腕に限らず、ダイエットそのものも目に見えて効果を実感できないとの声すらあるようです。
さて、水泳運動と脂肪の関係についての誤解があるのかも知れません。
水泳、特にクロールでは手のかきは右左と交互に肩を回して腕の筋肉の疲労度を考えればかなりの運動量であるため、なぜスッキリ痩せないのかと不思議に思うのも仕方のないところです。
今一度、二の腕が太いと感じる原因、そして水泳の運動について理解することで二の腕痩せのメカニズムが納得でき痩せない原因も見えてくると思います。
さあ、頑張って楽しく泳ぎましょう!
1. 水泳で二の腕が痩せないのはなぜ?
水泳をしているのだけれど、なかなか二の腕が痩せないとの嘆きの声ですが、1日水泳をしたからと言ってそうそう簡単に痩せるものではありません。
二の腕が太いという状態には皮下脂肪である場合、そしてムクミによる場合の2つのポイントでそのメカニズムについて理解する必要があります。
日常の運動不足を解消して1日の消費エネルギーを増やす必要があります。
例えば1日1時間のウオーキングをしてもなかなか痩せないのを見ても分かりますように、相当の時間の経過が必要となります。
それに水泳が有酸素運動の代表格として知られていますが、水泳のやり方にも大きな誤解があるように思います。
1-1. 水泳のやり方
それは25mクロールをして壁で休憩を相当とっていらっしゃいます。そしてまた泳ぎ出すのですが、確かにプールにいる時間は30分も40分も水に浸かっています。
泳いでいる時間と距離は大した事はありません。これではほとんど脂肪の燃焼は期待できません。
壁で身体が冷えてしまうほど休憩なさって、また泳いでもそれは全くと言っていいほど有酸素運動にはなっていないと思います。そのような泳ぎ方よりも、水中ウオーキングを継続してなさった方が賢明です。
歩きながら身体の疲労をとって息が元に戻ればまたスイムレーンに移動して泳ぎ出すというやり方を続けてほしいと思います。
それから水泳で部分痩せ、ここでは二の腕ですが、ある特定の部位を限定的に痩せると言った事はまず不可能だと理解して欲しいと思います。
そして何と言っても継続が必要です。
1日の水泳や水中ウオーキングで脂肪が燃焼を始めるのは身体が少し火照ってくるくらいの時間を経過してから脂肪燃焼効果が現れます。25mをがむしゃらに泳いで休憩しているだけでは全く有酸素運動にはなっていません。
・がむしゃらに泳がない
・苦しくなればウオーキングに切り替えて呼吸を整える
・ともかく30分以上は水泳 + ウオーキングで有酸素運動効果を高める
・最低1ケ月、2ケ月と継続が必要
1-2. ウオーキングはバカにできない
水中ウオーキングを45分から1時間頑張っている中高年世代の人をよく見かけますが、これは素晴らしい有酸素運動で短時間の水泳よりはるかに効果があります。
私は今、プールに行けば水泳は40分くらい、そして休まずウオーキングを20分から30分やっています。従ってプールにいる時間1時間以上は休みなく動いています。
プールから上がればグッタリとするほどの疲労感があります。
水中ウオーキングは浮力の影響を受け、膝や足首にダメージを与えません。
それでいて水の抵抗をもろに受けるため陸上ウオーキングよりもかなり有効な有酸素運動ですから、もし水泳経験が浅いのであればウオーキング主体がおすすめです。
そして水泳は気分転換に行い、水泳の距離を少しずつ伸ばしていきましょう。1年も続けていれば30分くらいはずっと止まらずに泳げるようになっていると思います。
僕のプールメニューは40分の水泳と30分のウオーキングです。
水泳はウォーミングアップ500mクロール、100m個人メドレー2〜4本、その他ドリル
ゆっくりと泳いでいます。
ウオーキングは速足、遅足、後ろ歩きなど楽しく歩いてます。
プール後の風呂ではいつも疲れて放心状態です!
🏊♂️— 石原孝@水泳歴60年爺 (@hayaokitori) August 2, 2019
1-3. 二の腕の部分痩せ
水泳であれ、水中ウオーキングであれ二の腕に意識を集中させて運動すれば二の腕に大きな刺激が伝わる事は間違いのないところです。
水泳であればしっかりと腕を伸ばして出来るだけ遠いところの水をキャッチし引っ張ってくる、そしてフィニッシュに意識して強く水を押し出す。こうした意識によって二の腕の上腕三頭筋に大きな刺激が伝わり筋肉を鍛える効果が期待できます。
でも刺激が伝わり筋肉が鍛えられる事は間違いのないとこです。この事は二の腕に脂肪が付きにくくなると言った方が正しいと思います。
二の腕の脂肪燃焼に成功すれば以後、二の腕は筋肉が活性化していますから脂肪が付きにくい二の腕に変身していると考えられます。従って痩せたい二の腕をより鍛える水泳は二次的、間接的に二の腕を将来にわたって細くするメリットがあると言えるでしょう。
1-4. 水泳で腕が太くなる?
水泳をしていると二の腕が太くなると考えていらっしゃる方も多いと思いますが、水泳選手を見ていて逆三角形の素晴らしいプロポーションですが、肩や胸の筋肉は確かに素晴らしい肉体美ですが、二の腕が異様に太い選手がいるでしょうか!
私は60年の水泳キャリアがありますが、確かに上半身はデカイですが、腕はそんなに太くはありません。ごくごく普通です。
腕が太くなると思うくらい腕を動かせて泳いだり、歩いたりすれば素晴らしい有酸素運動が実現できより二の腕が細っそりとスリムになると思います。
2. 二の腕が痩せない原因
痩せない二の腕の悩みを抱えていらっしゃるとすればその原因は大きく2タイプに分かれると思います。
1つは筋肉質の場合です。そして2つ目には皮下脂肪もしくはムクミに代表される弛みだと想定されるでしょう。
でも筋肉質の方であれば腕を激しく使うスポーツやご自分の体重にも匹敵するような負荷の高いバーベルを挙げているなど相当にハードなトレーニングをされている方でありますから、今回の場合には当てはまらないと思います。
従って、皮下脂肪やムクミといった点に絞ってお話しをさせていただきます。
2-1. 皮下脂肪原因
二の腕が痩せなくて、弛んだような状態では皮下脂肪が蓄積されている場合が想定されますが、この場合、問題は二の腕にあるのではなく、全身に相当の内臓脂肪や皮下脂肪が蓄積されていることが考えられます。
皮下脂肪には付く部位に優先順位があって二の腕という部位は皮下脂肪蓄積量が限られているので付きにくい部位と言えます。
脂肪の付く優先順位については以下の記事が参考になると思いますが、身体とは上手くできていて、特に女性の場合にはお腹やお尻など体幹部に優先的に付いていきます。
皮下脂肪としては低い優先順位で付くのが二の腕です。
まず脂肪の蓄積はまず内臓脂肪が優先で以降皮下脂肪として蓄積されていきます。でも女性の場合においては皮下脂肪も同時に蓄積されますが、更年期以降の女性は男性と同様に内臓脂肪優先が優位となります。
従って二の腕に皮下脂肪が蓄積され、さらに固くなりつつあるような場合は身体の中で相当の内臓脂肪や皮下脂肪が蓄積されていることとなり水泳に限らず、よく歩き、よく身体を動かせて運動不足の解消を行われるのが賢明かと思います。
2-2. ムクミ原因
痩せない二の腕の原因にムクミが考えられます。
ムクミというのは皮下脂肪ではありませんが、血行やリンパの流れが良くなく、老廃物を含んだ血液やリンパの流れが良くなく、二の腕周辺に滞っている状態が考えられます。
ほとんど腕を使っていないのではないでしょうか、それに冷えの影響もあって血行やリンパの流れが滞っているのでしょう。
腕を良く振って歩くなど二の腕に刺激が届くような生活習慣を意識しなければなりません。
3. 二の腕痩せのメカニズム
二の腕痩せを考える場合のメカニズムを上記の皮下脂肪とムクミ原因で検証していきましょう。
二の腕といえば物を持ち上げたり、壁を押したり、身体を支えたりと重要な筋肉が分布しています。
本来なら皮下脂肪やムクミなどが入り込む余地のないところですが、腕で押したり、伸ばしたりするときに使う上腕三頭筋の使用頻度が低く、この筋肉が衰退してくるとこの上腕三頭筋の場所を皮下脂肪の貯蔵場所として身体は察知するのです。
従って本来のあるべき姿である上腕三頭筋を鍛えて脂肪の蓄積場所から排除する必要があると思います。
3-1. 皮下脂肪の解消
では二の腕痩せのメカニズムですが、まず、原因が皮下脂肪ですから基本的には有酸素運動で脂肪を燃焼しなければ二の腕の脂肪を排除することができません。
男性や更年期を過ぎた女性の場合には二の腕の皮下脂肪を排除するにはまず内臓脂肪を燃焼させなければ皮下脂肪は燃焼しません。
若い女性の場合には皮下脂肪優先ですから内臓脂肪が燃焼しているのと並行して、皮下脂肪の燃焼優先順位に従って脂肪が燃えていきます。
二の腕に存在する皮下脂肪は身体の部位の中でも最後に付くものですから、逆に燃焼するときは早く燃焼され解消できます。
しかし、中高年女性や男性の場合は脂肪燃焼はまずは内臓脂肪優先ですから二の腕の脂肪が燃焼するまでにかなりの時間が必要となります。
ここで重要な事は、脂肪が蓄積されるのはまず内臓脂肪、次に皮下脂肪、そして皮下脂肪の優先順位はお腹周りから、身体の末端部分です。
そして脂肪燃焼はまず内臓脂肪、そして皮下脂肪の身体の末端部分から燃焼します。
3-2. ムクミの解消
では次にムクミ原因の場合を検証してみましょう。
身体のなかでムクミが起こりやすいのは手、足、顔など身体の中心から遠いところで起こります。
もし身体の中心部にもムクミが出てきている場合にはこれは病的症状ですから速やかに医師の治療が必要となります。
ムクミの原因が血行やリンパの流れが良くないわけですから、これを物理的に運動をすることで筋肉を動かせて流れを良くしてやる必要があります。ふくらはぎや腕の筋肉は動かすことでポンプの役割を担い、血液やリンパの流れを復活させてくれます。
それに加えて、マッサージなどで刺激してやればさらに流れが改善してきます。
こうした運動刺激やマッサージ刺激は身体が冷えている状態では効果的ではありません。軽い運動で体温が上昇している場合や入浴後など身体が温まった状態で行えばより一層効果が上がるというわけです。
3-3. 具体的練習メニュー
上記の解消のためにお薦めする具体的な練習メニューについては以下の記事を参考にしていただければ参考になります。
4. まとめ
有酸素運動の代表格である水泳をしていていも二の腕などが痩せない!この疑問について詳しく解説してきましたがご理解いただけましたでしょうか・・・
もし二の腕でなくお腹痩せを考えているのであれば、水泳を継続することでまずお腹の内臓脂肪が燃えてお腹がスッキリとしてさらに身体の末端にある皮下脂肪が燃え皮下脂肪の最も最後に燃えるお腹周りの皮下脂肪が燃焼していくことを知っておきましょう。
この脂肪燃焼に効果的な運動が水泳などに代表される有酸素運動なのです。
最後に私がおすすめするダイエット水泳メニューを紹介しておきます。
・ビート板を使ってゆっくりとバタ足、平泳ぎキック練習
・クロールをゆっくりと泳ぐ(しっかりと呼吸を行う)距離は少しずつ伸ばしていく
・平泳ぎ顔をつけてゆっくりと泳ぐ
・ゆっくり背泳ぎ
以上と水中ウオーキングを交互に休むことなく続けましょう(最低30分は続けましょう)
ゆっくりと泳ぐため決して苦しくはありません。従って乳酸が蓄積することもなく難しくありません。
そして少しずつ距離が伸びてくるとそれはとても楽しくモチベーション維持に繋がります。こんな楽しい水泳を行うと水泳後の疲労感はとても爽やかでスッキリ感に満ち足りてきます。
こんな水泳を1ヶ月2ヶ月と続け、楽しみを覚えながら1年くらい続けた後には素晴らしいスタイルに変身しているご自身に驚かれると思います。
どうぞ、苦しいクロールなどはこの際、止められてご自身に相応しい楽しい水泳を見つけられて長く続けられることを願ってこの記事は以上とさせていただきます。
最後までお付き合いをいただき心から感謝しています。ありがとうございました。
なお以下の記事もとても興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。