【水泳後に眠くなる最大の理由!】その秘密とメカニズムを検証し対処法を知る

水泳後に眠くなった経験は誰にもあると思います。ではなぜ水泳の後に眠たくなるのでしょう。

私の長い水泳経験の中からその理由について考えていきたいと思います。

この記事では水泳によって引き起こされる眠気についてその理由であるメカニズムやその対処方法について私の経験を元に詳しく検証と解説をしていきます。

子供の頃を思い出せば、夏休みに海水浴に行って遊んだ後、夏の炎天下のプールで泳いだ後、着替えていつもの生活に戻った時に決まって眠たくなって居眠りというのが夏の思い出です。

そして遊んだ後は風通しの良いところで、よく昼寝をしたものです。

水泳の後は、本当にグッタリするほど疲れていたのでしょう。

また高校生になった頃には本格的に水泳部活動で水泳練習に青春を燃やしていた頃、朝練、昼練、放課後の練習と1日中プールで過ごしていました。

決まって授業中は居眠りをしていました。(笑)

これは何か水泳には眠くなる特別な理由があるのかもしれません・・・

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1.【水泳後に眠くなる最大の理由!】その秘密とメカニズムを検証

水泳後の眠気の原因

水泳後の眠気の原因

私の経験をお話しする前に昔と今と全く違うプール事情があります。でも子供さんが学校で水泳の授業で体験するのは私の経験した昔の場合と同じですから、参考になると思います。

1-1. 筆者の経験から言えること

プール施設には屋外プールと屋内プールと全く違った環境があり、屋外プールでは7月と8月では全く違った水質環境があります。

1-1-1. 水質環境

その最も違うのは水温です。7月の梅雨時期のプールの水温は意外と寒いです。でもお盆頃の水温は30度を超えて少しぬるま湯の感がするほどです。

28℃の水温で泳ぐと、よほどハードな練習をしない限りは唇がお青くなるほど寒さで耐えられないくらいです。

でも32℃の水温ですと入水時には冷やっと感じても少し動くともう汗が流れるほどに水の中でも暑く感じます。

気温ですと多少の温度差ではほとんど感じない温度変化も水の中での体感温度は大きな違いとなって感じます。

水温

そして今私がよく使うスポーツクラブのプール施設は水泳30〜31℃に設定されています。

水温29℃ではウオーキングをする人には寒く感じ、31℃では泳ぐ人には暑く感じる水温です。

この記事では水温の違いを頭に置いて、疲労感、眠気、その他違和感などについて検証していきましょう。

1-1-2. 水遊び

半ズボンで川での水遊び、潮干狩りや腰まで使って友達を水を掛け合ってよく遊びました。冷やっと感じる水とのふれあいはとても楽しく、ずっと遊んでいたかった思い出があります。

帰宅しての疲労感はさほど感じなかったように思います。ともかく水との触れ合いは心地良いものでした。

1-1-3. 海水浴

水着になって首まで使って泳ぐ醍醐味は楽しかったですね。でも必ずここから先へは進入禁止とロープが張られており、その先へは監視員の目を盗んで潜って沖へ行く冒険は楽しかったですね!

子供の頃にはゴーグルと言った物はなく、親に水中眼鏡をよく強請ったモノです。

今の海水浴場には昔あった沖への進入禁止のロープがなぜか見ないですが、どうしてなのでしょうね。

海水浴を楽しんだ後は浜茶屋で水飴や飴湯などの甘いものを口に入れて自然にやってくる睡魔にしばらくは寝ていたものです。

そして目が覚めてまた海に入って疲れも忘れて良く遊んだものです。

帰宅してからはもう疲れ果ててぐっすりと眠に落ちたものです。

1-1-4. 学校プールでの授業

学校での水泳の授業はともかく寒い記憶しかありません。どんなにいい天気でも先生の講釈が長く寒かったですね。

夏の炎天下の授業では頭は暑く、身体は程よく冷えて、自分の泳ぐ順番待ちと言った記憶があります。

水泳の授業というのはあまり楽しくはなかったですね。きっと今と昔の水泳授業の内容も違っていることでしょう。

1-1-5. 学校プールでの水泳練習

私はずっと水泳部だったので学生時代の思い出は水泳練習に明け暮れた毎日でした。

4月の新学期から水泳練習は始まり、10月の体育の日までは雨が降ってもプールで水泳の練習をしていました。

練習はハードだったので寒さを感じる暇もなく練習に明け暮れていました。

夏になると朝早く登校して授業が始まるまで練習をして昼休みもプールの中、放課後は暗くなっても泳いでいました。

帰宅すると腹一杯食べて寝るだけの毎日でした。勉強などはあまりやらなかったですね(笑)

毎日の疲労度は相当なものでしたが毎日の大飯食らいと熟睡が健康の源だったように思います。

1-1-6. 成人してから屋内プールでの水泳

私が就職をしてしばらくすると市内にプール施設のあるシティーホテルが建設され、ホテルにあるスポーツクラブに即入会して仕事帰りにプールで練習をしていたのですが、プールではともかく汗をかくほど水温が高かったですね。

管理人に理由を聞くとウオーキングをする人のために水泳は30℃を維持するのだという事でした。

でも私のように水泳をする者にとって30℃の水温は高くて頭がボーッとするくらいの水温です。

ところが1年に何度かある競技会では屋外プールでは水温28℃くらいです。屋内プールでもプールが大きく深いですから水温は28℃くらいに設定され、本当に気持ちよく泳ぎやすかったですね。

ともかく、水泳の練習後は疲労感が強くて暴飲暴食をする元気もなく、すぐに夢の中でした。

1-2 水泳後に眠くなると考えられる理由

私の経験談が長くて恐縮でしたが、水泳で眠くなる理由がこの経験の中にあると思います。

それは言うまでもなく一番の原因・理由は水温と水泳のもつ運動特性でしょう。

ではまずなぜ眠くなるのかそのメカニズムについてですが・・・

1-2-1. 眠気とは?その理由

眠気の正体はアデノシンが作用して眠気・睡眠を引き起こすと言われています。

眠気のメカニズム

アデノシンは私たち人間の活動のエネルギー源であるグリコーゲンやアデノシン3リン酸(ATP)が燃焼してできる代謝物質で、このアデノシンが作用して眠気を引き起こすと言われています。

このアデノシンの眠気作用は脳の覚醒状態を維持するために分泌されるヒスタミンを抑える性質があります。

このヒスタミンを抑える抗ヒスタミンと言うのは鼻炎など風邪薬に含まれる物質で副作用として眠気が引き起こされることは良く知られているところです。

従って私たちの身体は活動により引き起こされる疲労により、アデノシンが抗ヒスタミン作用として眠気を引き起こされるためなのです。

1-2-2. 水温と疲労

水の中に入ると冷やっと感じる水温は快適と感じる以外は上下ともに大きな刺激ストレスです。そして空気中よりは温度の伝達が早く冷たい水温では身体を温めようと血管の細く血液の流れを緩やかに作用し、高水温では逆により血流を良くしようとします。

こうした水温による代謝の向上すなわち疲労感を覚えてしまいます。

そして水温が低ければ活発に運動を行いより血流を促します。また逆に水温が高ければ運動を緩慢にして血流を抑制するのです。

それだけにプールに入水した瞬間から陸上とは全く違った代謝が行われ、エネルギーの消費が拡大していきます。

1-2-3. 水泳の運動特性

次に水泳は陸上の運動とは全く異なった運動であり、呼吸が制限されます。泳ぐためには強制的に口を水面上にあげて呼吸をしなければなりません。

従ってこの制限される呼吸はエネルギー消費量を格段に拡大させます。

さらに水の中では水の抵抗という大きな力が働きます。陸上ではなんでもない動きが水中では大きなエネルギーが必要なのです。

これらの運動特性を考慮すると陸上とは比較にならないような疲労が蓄積されることになります。

そして水泳という慣れない運動により下半身には乳酸が蓄積され、最悪「ツル」と言った症状にまで発展してしまいます。

水泳は全身運動です。その上、呼吸が自由にできないとなれば、子供達や水泳経験の浅い人に与える疲労感は相当なものでしょう。

1-2-4. 疲労回復

こうした水泳による疲労を回復させるために人体には眠気という自動制御が働き強制的に休息させるのでしょう。

水泳後の眠気は疲労した身体と脳を休ませる自動スイッチと言えるでしょう。従ってこの眠気をカフェインを多く含んだコーヒーなどで覚醒させてるのは原則に反する行いという他ありません。

眠気の理由は運動後の休息と理解されて十分に休息すべきだと思います。

2. 眠くなった時の対処方法

水泳後に眠くなっては困る場合どう対処するのが良いのでしょうか?

でも、たとえ何か大切なことがあって眠気を追い払わなければならないとしてもその後大切なことが済めばしっかりと休息を取るべきなのは当然です。

2-1. まずは休息

いしはら
一時的に水泳後の眠気を追い払うにはまずは十分な水分補給としっかりと深呼吸をして酸素を体内に取り入れてやりましょう。

顔を洗う歯を磨くなど朝の目覚めに準ずる対処をするのが覚醒効果が高いと思います。

時間的な猶予があるのでしたら軽く食事をするのも良いでしょう。大切なことは脳の働きを活性化するためにも甘いモノを摂取するのが良いと思います。

学生時代、朝練や昼練後の眠気を排除するには出来るだけ意識的に欠伸をして大きく口を開けていました。そして水道の蛇口に頭をかざして水をかけていました。坊主頭に水は刺激的で眠気がどこかへ飛んでいきました。

でもその後の集中力には限界があり、やはり何か重要なことがある場合には水泳は相応しくないと思っていました。

その他、コーヒーとかフルーツとか気分転換にもなる飲み物や果物などは対処法としては好ましいでしょう。

逆に少し時間がある場合には、目を閉じて短い睡眠を取るもの有効かなと思います。

2-2.  水泳中、水泳前後に注意すべきポイント

では次に水泳中に注意すべきポイントについて述べていきたいと思います。

2-2-1. 水泳時間を限定的に

眠気の原因の最大の理由とは何と言っても疲労です。水泳の場合、トレーニングにしろレクレーションにしろ1時間程度にとどめておく必要があると思います。

特に水泳練習の場合、どうしても焦りや不安から長時間の練習を余儀なくするという場合がありますが、時間制限を設けて疲労の蓄積は排除しなければなりません。

ジュニアやシニアの場合には1時間が限度ではないでしょうか!

2-2-2. ウオーミングアップとクールダウン

それから水泳は陸上とはまるで違う環境で行い、また陸上での運動とはまるで違う運動ですから、事前のウオーミングアップと事後のクールダウンには時間を割いて十分行いましょう。

それに運動の内容次第では耐乳酸系のトレーングメニューもあると思います。その時には体内に乳酸が蓄積されていますのでトレーニングと同じ泳法でクールダウンをしっかり行って乳酸の蓄積を排除したいものです。

2-2-3. ストレッチと入浴

それからストレッチの重要性はどんな運動とも同様に十分すぎるくらい行いましょう。

そして水泳の場合には入浴やジャグジーでの身体を温めることやリラックスが重要です。許されるのであればマッサージなどもやっておくと良いかと思います。

2-2-4. 水分補給を忘れない

水泳中であれ、水泳後であれ、水分補給はこまめに十分にやっておきましょう。

水泳中には口が常に水中にあるため口の中の渇きをあまり感じません。でも体内では水分不足になっている場合が想定されます。練習に喉が渇くといった症状に至れば相当の水分不足でありとても危険です。プールサイドにはいつでも水分補給ができる状況を配慮すべきです。

そして水泳後には疲労があまりにも強くて喉の渇きも食欲もない状況というのが起こります。ともかく早く横になりたいと思うことさえあります。

でも少なくても水分補給だけは忘れないようにしましょう。できるならスポールドリンクなど塩分やミネラルのある飲み物も有効でしょう。

2-2-5. 軽い酸欠・熱中症を疑ってみる

それから水泳は呼吸が制限されていることや水温の影響をもろに受けるため、トレーニングの内容次第では軽い酸欠症状や激しい運動による熱が体外に放出することなく体内で滞ってしまうケースがよくあります。

これらは軽い、酸欠、熱中症の症状に近いように思います。

特に頭痛や吐き気などの症状があるような場合には即トレーニングを中止させて陸上で安静にし、医師の診断が必要です。

もし、個人でトレーニングをされている場合にも、頭痛や吐き気という症状にはくれぐれも注意を払うようにしてください。

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3. まとめ

ここまで水泳によって引き起こされる眠気についてその理由であるメカニズムやその対処方法について私の経験を元に詳しく検証と解説をしてきました。

いかがでしたでしょうか・・・

すでに十分認識されている方もいらっしゃると思いますが、水泳という非日常環境で行う運動についてはまだまだよく理解されていない場合もあると思いますので、少々くどいほどの解説をさせていただきました。

水泳は眠くなるほどの疲労感があります。

眠気の理由

これは逆に言えば素晴らしいエネルギーの消費活動と言えます。すなわちすごいダイエット法なのだと思います。

眠くなる最大の理由は何と言っても疲労だと思います。水泳の特質から全身運動であることや、水温刺激、それに呼吸が自由でないなど多くの理由によって陸上の運動に比較にならないくらいの疲労があるのでしょう。

水泳後は無理に眠気を覚醒することは止めて、自然の身体の状態に任せて短い睡眠を取るのが一番身体に優しい対応ではないでしょうか・・・

そして競技会を目指すアスリートの方々もこの点を十分理解されてオーバーワークにならないような配慮を期待してこの記事は以上とさせていただきます。

最後までお付き合いをいただき心から感謝しています。ありがとうございました。

 

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