【水泳エクササイズ】初心者にも楽しく取り組めるメニューの紹介と注意点

家庭でできるエクササイズの代表格といえばスクワットでしょうか・・・

屋外に出てウオーキング、ジョギング、さらにスポーツジムでのエクササイズ、そしてジムプールでの水中ウオーキング

そして個人によって、水泳の難易度などが変わっていくでしょう。

この記事では比較的難易度が高く敷居の高い水泳でのエクササイズに対する考え方や初心者にも楽しめる具体的なメニュー例、そして練習する上でその注意点について分かりやすく解説していきます。

水泳歴60年の私も若い頃は競技目的の水泳に専念していましたが、今は健康維持、体力維持を目的とするエクササイズ水泳が主流で朝のひと泳ぎ、午後のリラックススイミング、イブニング水泳とその日その日のスケジュールに合わせて、楽しんでいます。

どうぞ読者の皆様もこの記事を読まれて、水泳に対する先入観を取り払ってプールに出かけてみませんか・・・

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1. 水泳エクササイズ

水泳エクササイズ

水泳エクササイズ

エクササイズといえばダイエット目的とか健康維持、健康改善のために取り組むフィジカルトレーニングを一般的に表現していると思います。

水泳は水の中という非日常の環境で行うエクササイズですから、人体に与える影響も陸上のエクササイズとは異なる特徴を持っています。ここで少し詳しく述べておきたいと思います。

1-1. 定義と考え方

この記事でエクササイズ水泳とは健康目的、体質改善、健康維持のために行う水泳であって、アスリートの行うトレーニングとは異なるトレーニングだと定義しておきましょう。

そして水泳は数ある有酸素運動の中では代表格ともいえるエクササイズであるのは申し上げるまでもありません。

水泳エクササイズを行うためにはある程度水泳ができて楽しみも感じられる程度の泳力が無ければ水泳は苦しい運動でしかないわけで、水泳の上達過程のトレーニングこそ水泳エクササイズだと考えればそれは楽しみであり、やりがいもあり、継続性も出てくると思います。

そのようにビギナーでも中上級者でも楽しくエクササイズできる水泳の魅力、やり方についても述べていきます。

1-2. 特徴

水泳エクササイズの特徴といえばまず水中運動であること、そして水泳は呼吸制限のあるエクササイズ、すなわち自由に呼吸ができないという特徴があります。

水中でのエクササイズですので、呼吸は顔を水中から空中に出す必要があります。

ポイント
この酸素を不自由ながらも体内に十分取り込んでエクササイズを行うためにその運動強度はとても高いという特徴があります。したがって短時間で陸上エクササイズの運動量を確保することができます。

言い換えれば消費エネルギーの極めて高いエクササイズと言えます。

さらに呼吸コントロールが必要となるために呼吸筋の強化、心肺機能の強化と呼吸器系、循環器系に強い負荷を与えエクササイズ効果は素晴らしいものであり、医師が勧めるのもうなずけます。

さらに水中という非日常環境というのは入水時に冷っと感じる水温、水の抵抗、浮力、流れ、泡など様々な力が働き陸上で生活する人間にはとても刺激的です。

そして水の中でのエクササイズによって同時にマッサージ効果、血行改善効果、リラックス効果など人体に与えるプラス効果も豊富です。

たとえば足腰をケガなどで痛めた時のリハビリや脳梗塞患者や高齢者などハンディキャップを持った人に対するリハビリにもすぐれており、浮力によって足腰に優しく、必要な負荷を与えられる優れた医療効果も評価されているところです。

ただ、長時間の入水やエクササイズ量によっては身体を冷やすことにもなりかねませんのでその点の配慮だけは忘れてはいけないところです。

1-3. 楽しく取り組むための工夫

でも水泳はともかくエクササイズエリアがプールに限定されており、単調な運動であるため楽しくありません。相当のモチベーションと強い意志がなければなかなか長時間やれないという欠点もあります。

従って楽しく水泳エクササイズを30分45分と継続できる工夫が必要となってきます。そして会話ができるメンバーとのコミニケションや趣向を変えたエクササイズなどの工夫なども必要となってきます。

ポイント
単に泳ぐだけでなくいろいろ豊富なバリエーションでプールサイドにある練習用器具などもフルに活用して楽しく水泳エクササイズを行えるようそして毎日でもやりたいと思えるようになると素晴らしさがより拡大していくでしょう。

2. 初心者にも楽しく取り組めるメニューと注意点

ビギナーは上手く泳げないというのが最大の特徴です。ウオーキングレーンオンリーの方もスイムレーンに移動して水泳エクササイズを楽しんでみましょう。ウオーキングレーンだけでは飽きてしまって楽しくないですよ。

スイムレーンで毎日少しずつでも泳ぐ距離が伸びればそれは最高のモチベーション!楽しみの一つです。

では次にエクササイズメニューの具体的なバリエーションを紹介していきましょう。

2-1. ビート板と持ってバタ足

まず最初のメニューはビート板を使ったバタ足練習です。この練習は水泳を始めれば誰でもが最初に行う練習メニューですが、エクササイズとして一人ではなかなかできないメニューでもあります。

まずはそんな気持ちを振り切ってプールに常備してあるビート板を持って、スイムレーンに移動しましょう。スイムレーンには続けて泳ぐレーン、ゆっくり泳ぐレーンと区分がされていると思いますので、ゆっくり泳ぐレーンを選んでバタ足メニューでエクササイズ開始です。

2-1-1. メニューの内容

メニュー
フォームなど一切気にせずにビート板を手に持ってバタ足で前進!少しでも前に行けたらOKです。

苦しくなったら立ち止まり壁までの距離をビート板を持ってウオーキングです。

止まるまでの距離を記憶しておきましょう。

25mバタ足ができたら決して壁で止まらず素早くターンをしてバタ足を苦しくなるまで継続、苦しくなったところで立ち止まり、残りをウオーキングです。

2-1-2. 注意点

バタ足中の顔の位置が重要です。これはエクササイズですから顔は水中が望ましいです。でも不安があるなど場合は顔を水面から出していてもOKですが、次からは顔を水中に沈めましょう。息が苦しくなったら顔を上げて呼吸をします。

呼吸法は顔が水中にある間中、息を吐き続け、息を吐き切り苦しくなったら顔をあげて呼吸します。

ポイント
毎日止まらずにバタ足ができる距離が少しでも伸びるように頑張りましょう。回数を重ねるごとに距離が伸び、楽しさ倍増、大きなモチベーションにつながるでしょう。

2-2. ビート板を胸に抱えて背泳ぎバタ足

次のメニューはビート板をつかったクロールのバタ足メニューからビート板を胸にしっかり抱えて仰向けに背泳ぎキックメニューです。

2-2-1. メニューの内容

背泳ぎのキック練習をビート板をつかって練習してみましょう。

ポイント
クロールのバタ足を仰向けで行うのですが、ポイントはダウンキック、しっかりと蹴り込むことを意識しましょう。どうしても足を蹴り上げようと力を入れると思いますがそうではなく、蹴り込むのが大切です。蹴り上げは蹴り込みの反動というイメージです。

泳ぐ距離についてはバタ足と全く同じ考え方で、少しづつでも距離が伸びるように練習しましょう。

2-2-2. 注意点

仰向きで泳ぎますから顔は常に水面上ですが、呼吸は口呼吸です。口から息を吐いて口から吸う口呼吸を心がけてください。背泳ぎとはいえ、顔には波などがかかり鼻呼吸は支障がでます。

ポイント
あくまでクロールと同じように、自分のリズムでコントロールする呼吸であることを忘れないようにしましょう。

2-3. 壁蹴り+イルカ飛び

次のメニューはビート板を使わずに行うスイムメニューに移ります。

2-3-1. 壁を蹴って蹴伸びで距離を稼ぐ

上手に姿勢よく壁をけってできるだけ距離が伸びるように蹴伸び姿勢をしっかり維持して距離を稼ぎましょう。5mラインを通過できるようになれば楽しくなってきます。がんばって蹴伸び姿勢を覚えましょう。

2-3-2. 蹴伸びの後はイルカ飛び

蹴伸びで前進がとまり停止したら立ち止まり、次はプールの底を力強く上に蹴ってイルカのようにダイブして最後蹴伸び姿勢に入り前進します。

イルカ飛びで蹴伸び姿勢に入るのはなかなか難しいですが、イルカをイメージして頑張りましょう。そしてこのイルカ飛びを25m壁まで繰り返します。

2-4. クロールへの挑戦

バタ足、蹴伸びができるようになったら次はクロールにトライです。

その前にバタ足練習で次のメニューを紹介しておきます。

追加メニュー
・ビート板練習で顔を常時水中、息継ぎは真横

・ビート板を使わずに手をまっすつ前に伸ばしたままの状態でバタ足、息継ぎは真横

そのうえでのクロールへの挑戦です。最初のうちはなかなか難しいとは思いますが、上手くいかなくて当たり前です。苦しくなれば立ち止まりイルカ飛びやバタ足で壁まで行くか、歩いてもOKですから少しずつクロールで泳げる距離を伸ばしていきましょう。

注意点は25m泳げるようになればよく見受けられるのですが、必ず壁で休憩していらっしゃる方がほとんどです。ターンして泳ぐ人は一握りです。

25m泳げるようになっても常に休憩しているようでは泳げる距離は一向に伸びません。苦しくてもターン、蹴伸びでかなりの距離が稼げます。この必ずターンをするというのが水泳エクササイズのキーポイントですから頭に入れて置いてください。

2-5. 平泳ぎへの挑戦

クロールで50m以上泳げるようになったら次のメニューである平泳ぎへのトライをやってみましょう。

平泳ぎはクロールとは違ってキックである水を足での捉え方が全く違います。クロールでは足の甲で蹴るのに対して平泳ぎは足の裏で後方に蹴るもしくは挟み込むキックの方法です。この感覚のズレに多少時間がかかるかも知れませんが平泳ぎメニューへのトライも是非頑張ってみましょう。

ポイント
注意点は平泳ぎについても目的はエクササイズ水泳ですから長く泳ぐ距離を伸ばしていくことですから、キックに意識して水中姿勢とストロークのタイミングに配慮してできるだけ水の抵抗を受けないように泳げるようにがんばりましょう。

2-6. エクササイズメニューの実践例

以上いろいろなメニューバリエーションを紹介してきましたのでご自身の技量に合わせてチョイスして独自メニューを作って水泳エクササイズをお楽しみいただけたらいいかと思います。

最もビギナーのためのエクササイズメニュー実践例としては

実践メニュー
・アップ:水中ウオーキング

・バタ足:10分

・水中ウオーキング10分

このバタ足&ウオークセットを2~3セット

・ダウン:水中ウオーキング

このメニューに先ほどのバリエーションを随時追加もしくは削除して時々の独自メニューを作って水泳エクササイズを楽しみましょう。

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3. 中上級者のための注意すべきポイント

前章で初心者のためのエクササイズ水泳のメニューについてバリエーションと共にビギナーのためのメニュー例も紹介させていただきましたが、中上級者のための水泳エクササイズについて述べていきたいと思います。

中上級者ですからクロールで100m以上は泳げるようになったことと思いますが、今後もっともっと泳力をつけて15分、30分と続けて泳げるようになりましょう。

3-1. 水泳エクササイズのポイント

ポイント
長い時間泳ぐためにはできるだけゆっくりとしたリズムとストロークで極力体力消耗がすくなく、泳ぐ距離を伸ばしていきましょう。30分もあれば1000mでも1500mでも泳げるようになってきます。

このレベルになれば有酸素運動として水泳エクササイズも完成度が高くて楽しみも倍増してくるでしょう。

そして常に水中姿勢ストリームラインには常に考慮して姿勢の崩れは失速の原因ともなりタイミングとバランスが狂ってきますので注意が必要です。

3-2. 一日に2,3本は全力力泳ダッシュを!

ポイント
それから例え水泳エクササイズ目的で練習していても当日練習メニューの中には必ず2,3本は全力ダッシュを入れるようにしましょう。

なぜかというと水泳にはスピードも大切な運動能力です。常時ゆっくりペースでいれば瞬発力は向上しません。

競技目的ではなくても瞬発力は年齢に関係なく重要ですから1日のエクササイズの中に25m、50mでの自己ベストを目標に100%の泳力でトライしてみましょう。

3-3. 水泳エクササイズたった一つの課題

たとえ、優れた有酸素運動である水泳エクササイズとはいえたった一つの問題とは水泳だけに偏ると、立って歩く、走る、飛ぶという基本運動で必要なふくらはぎなど重量運動に耐える筋肉が衰えてしまうリスクがあります。

加齢とともに歩く距離も少なくなり、筋肉の衰えから膝や腰をかばう傾向にあり、ますます悪循環となる傾向があるためにエクササイズ水泳には必ず水中ウオークをメニュー追加して欲しいと思います。

いしはら
特にシニアにおかれては、水中ウオークは必須と言っても過言ではないと私は考えています。

そして上手になればなるほどハイブリッドなテクニックが身に付き、下半身の筋肉の衰えはますます顕著となってきますので、キックダッシュは必ずメニューに追加されることをお勧めします。

そして陸上における筋トレも重要となりますので陸上ウオークやスクワットなど簡単にできる筋トレは忘れないようにしましょう。

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4. まとめ

以上、水泳でエクササイズ、水泳エクササイズと銘打って具体的なメニューのバリエーションを紹介しながら解説してきました。

水泳エクササイズは水泳中上級者でなければできないというものでは決してありません。上手にクロールができなくても、少しずつでも上手になる過程がエクササイズ水泳なのです。

終わりに

エクササイズをする上で重要なのは呼吸と姿勢そしてゆっくりとした運動をやり続けることであるのは水泳も全く同じなのです。

バタ足メニューで水泳の呼吸法を会得されて、少しでも泳げる距離が伸びていくことが最高の歓びであり楽しみであると思います。

水泳の特色は心肺能力の向上が図られることが他のスポーツと比較して格段に優れています。

呼吸が制限されて自由に息ができない環境がエクササイズする人の呼吸筋を鍛え心肺能力を鍛え、維持していくエクササイズです。

子供達やシニアにとって心肺能力の向上は免疫力の向上につながります。いつまでも健康で明るく生きて行くためにもエクササイズ水泳は素晴らしい効果をもたらすことでしょう。

どうぞ私と共に生涯にわたり水泳エクササイズと仲良く楽しみましょう。

ということでこの記事は以上とさせていただきます。最後までお付き合いいただき心から感謝いたします。ありがとうございました。

 

なお、以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。

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