【スイミング効果で鍛えられる筋肉とその影響】期待すべき優れるスイミング効果

近年、どこの地域でも乱立するスポーツクラブ、そしてその多くのクラブに清潔で素晴らしいプール施設が併設されています。

そんな中、今、スイミングの運動効果が見直され注目されています。ダイエットからリハビリまでと広がりを見ています。

この記事ではスイミングは筋肉強化にどのような効果があるのか、私自身の経験も踏まえ詳しく解説してしていきたいと思います。

そして、水中ウオーキングやスイミングにおいても筋肉強化効果をどう考えればいいのかについても併せて解説していきたいと思います。

長年、スイミングを生きがいにトレーニングをしてきた私には身をもって体験してきたことも多々あり、参考になると思います。

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1. スイミング効果で鍛えられる筋肉とその影響

スイミング効果(筋肉強化)

スイミング効果(筋肉強化)

スイミングで鍛えられる筋肉を考えてみます。

プールで1時間ほど頑張って泳いだ翌日、どれほどの筋肉痛があるかというと、それは経験によって大きな差があります。

ビギナーなら日常生活で使う筋肉とスイミングで使う筋肉とは大きな差があるため、翌日には相当の筋肉疲労や痛みを伴うはずです。

でも、スイミング愛好家とかアスリートなら全く筋肉痛などという自覚症状はありません。

スイミングでは泳ぐために必要な筋肉は鍛えられますが、それも過剰な筋肉は泳ぐにはかえって水の抵抗を受けることになり、あまり好ましくありません。

筋肉を鍛える目的でスイミングを考えるのは不向きだと言えるのではないでしょうか。

1-1. 鍛えられる筋肉

ポイント
スイミングで鍛えられる筋肉とは言い換えれば泳ぐための筋肉ということになります。

泳法スタイルによって異なりますが、推進力を得るために使う筋肉がポイントです。

1-1-1. 上半身の筋肉

クロール、背泳ぎ、バタフライは腕が推進力の要です。

でも平泳ぎは足が推進力の要ですが基本的な上半身の筋肉の動きは同じです。

水の中にある腕をしっかりと伸ばし、水を効果的にキャッチして水を引っ張り、そして水を後ろに押し出す力が推進力のパワーです。

ポイント
必要な筋肉は胸や腕は肩の筋肉が必要です。そしてそれらの筋肉が強化されます。

1-1-2. 下半身

平泳ぎのキックは素晴らしい推進力を生みます。

そして使う筋肉は他のスタイルによって異なりますが共通するのは、

ポイント
太ももの表や裏の筋肉、そしてお尻の筋肉が主体でふくらはぎの筋肉はほとんど使われていないでしょう。

1-1-3. 腹筋、背筋

どの泳法スタイルであっても体幹部の筋肉はとても大切です。

体幹部がまっすぐに維持されていなければ水の抵抗の餌食です。決して速く泳ぐことはできません。

姿勢を良くして泳いでいるつもりでも下半身は沈んでいたり、腰の部分が沈んだ湾曲したような水中姿勢では速く泳げませんし、長く楽にも泳げないのです。

ポイント
そのためにはどうしても腹筋、背筋そしてお腹のインナーマッスルはとても大切な筋肉なのです。

1-1-4. スイマーは筋肉が嫌い

泳ぐ運動は日常と全く違うためにスイミングで筋肉を鍛えると考えるのは不適切だと思います。

余分な筋肉を削ぎ落とす運動と考えた方が正しいのかもしれません。

でもそれもまた現実的ではありません。

水泳アスリートは筋肉をどう変えているか、私もシニアですがアスリートのはしくれです。

ポイント
私が考える筋肉とはスイミングには邪魔としか思えません。それは抵抗であり推進力の邪魔と考えます。

ですからジムでの筋トレは好みません。

それにもうシニアですから、より速くとは考えません、今のスピードを加齢に対抗して維持したいと思っています。

そのために必要なのはさらなる姿勢を整えて抵抗を最小限にする技を身に付けたいと思っています。

魚のような紡錘形の身体を維持するのに必要な体幹部の筋肉、すなわち、腹筋、背筋、インナーマッスルは衰えないように鍛えていきたいと考えています。

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1-2. 筋肉に対するスイミングの影響

最初に私の経験談をお話しして、私の水泳人生において何度か水泳離脱の経験がありその結果筋肉にどう影響を受けたかについて理解を持ってもらいたいと思います。

50代になって、私は管理職として現場を退き、個室での執務に変わり、

通勤も自家用車でdoor-to-doorの暮らしで全く歩かない日常が続きました。

1-2-1. 足の筋肉が退化

でも自分としては1週間に5日ぐらいは所属スポーツクラブのプールで常に1000mくらいは泳いでいたので、運動不足とは無縁とタカをくくっていました。

ある日、部下から「足、どうかされたのですか?、右足を引きずっていますけど!」と指摘され、初めて気がつきました。

足が極端に細くなり、利き足ではない右足のふくらはぎはえぐれたように筋肉が退化してしまいました

1-2-2. シニアには偏った運動はNG

若い年代はそういうことは無いのかもしれませんが、シニアになると、スイミングだけでは筋肉は強化どころか退化してしまう現実にぶち当たりました。

それに私が行っているスイミングの日常練習は有酸素運動でとても筋肉強化のための筋トレとは到底言えません。

マスターズレース前にスピード強化としてのインターバル練習でしか筋肉強化には繋がりません。

またそれさえも急激なスピード練習は肩や腰を痛めるリスクもありますので、心肺機能を強化する練習が主体となっていました。

自分の種目をある一定のスピードで100mをしっかりと泳ぎ切る練習を主体としていました。

そして私の退化した右足ふくらはぎの筋肉はスイミングでは復活不能と判断しました。

1-2-3. ウオーキング(水陸)の強化

それで始めたことはプールでは練習時間の半分はスイミング、後の半分は水中ウオークとし、

日常ではウオーキングを日課に取り入れました。

ジムでの筋トレは腹筋中心で、肩や腰回りの筋肉強化は基本やりません。

私が考えるスイミングボデイースタイルは紡錘形、抵抗のかからないスタイルです。

スイミングですから、どうしても肩、胸、腕の筋肉はすごいですが、腰回りや足はとてもすらっとして、シルエットはお尻や下半身が細い逆三角形スタイルです。

したがって、スイミングで筋肉を強化する目的としてはスイミングに必要な筋肉に限る。

それも最小限で筋肉は柔らかくムチのようにしなやかにというのが私の持論です。

1-3. スイミング効果が期待できる筋肉とは

もしあなたがボディービルダーのような肉体美を期待しているのであればスイミングは不向きだと思います。

それからスイミングは重力運動でありません。

自重は浮力と推進力によって重力がかかりません。

したがってまるで非日常な環境の中で運動するのがスイミングです。

特に私たちシニア世代になれば必ず、重力運動を取り入れる必要があると思います。

水中ウオークは基本重力運動ですので効果が期待できますが、重力負荷が少なく、いくら水圧や水の抵抗があるからと言っても筋肉強化という点では陸上ウオークとは比較にならないと思います。

負荷が少なく、水圧や抵抗があるので、シニア世代のための足腰に負担のかからない筋肉強化のメニューとしては最高だと思います。

そして有酸素運動としては水中ウオークも素晴らしい効果が期待できます。

ご自身の運動目的を明確にしておくことが必要だと思います。

2. 期待すべき優れるスイミング効果


記録を目指すアスリート以外のスイマーにとって筋肉の重要性は強さよりもしなるような柔らかさではないでしょうか。

子供達が筋肉隆々という身体ではありません。でも少し練習するととても速く泳ぐことができます。

速く泳いだり、美しく優雅に泳ぐためには筋肉よりも抵抗を少なくするというのが正しい考え方だとお思います。

2-1. スイミングによる筋トレ効果

筋肉を鍛えるという目的であればスイミングは不向きだといえます。

ポイント
スイミングで酷使する筋肉は非日常の筋肉です。

胸、上腕、肩、脇から背中にかけての筋肉は鍛えられますが、それらの筋肉は通常の大人が期待する筋肉ではないと思います。

もしあなたがもっと速く泳ぎたいと考えているならば陸上でジムで速く泳ぐために必要な筋肉を鍛えスイミングに備える必要があると思います。

スイミングに筋トレ効果を求めるのは無理があると結論づけられるといえます。

2-2. 有酸素運動効果

ポイント
一般的に水中ウオークの消費エネルギーは陸上ウオークの約2倍と言われています。

スイミングならば同じ時間の陸上運動で激しいエアロビクスなどのエクササイズ以上の効果を期待できるでしょう。

一般人にとってはスイミングは有酸素運動効果の高いダイエット向きのエクササイズと言えるでしょう。

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3. 水中ウオーキングと筋肉


では次に水中ウオークやアクアダンスなどのエクササイズですが、これもスイミング同様に有酸素運動としてはとても優れた効果を発揮します。

3-1. 浮力との関係

ここに重要な要素として浮力を忘れてはいけません。アルキメデスの原理です。この原理は水中ではそのものの排除した水の体積の重さだけ軽くなります。

体重60kgの人なら約6kgになってしまいます。約10%です。

ということは筋肉強化として水中ウオークを考えるとき、ウエストあたりから上が水上ですから簡単に半分が水没しているとして、60kgの人なら、水没している30キロの下半身の重量は3kgに、上半身の30kgを加えると33kgの自重体重ということになります。

ポイント
足腰を鍛える筋肉強化として陸上ウオークでは全体重の60kgが負荷として作用しますが、水中ウオークでは33kgですから筋肉強化のために陸上と同じ効果を鍛えるならが2倍相当の運動量が必要となります。

3-2. リハビリ効果

逆にいうと自重では膝や腰を痛めるなどという弊害がある人には水中ウオークはとてもリハビリには効果的だと言えます。

それに水圧や水温という刺激も加わり、とても優しい筋肉トレーニングといえます。

3-3. 筋肉強化の実例

それではどうすれば効果的な筋肉強化が得られるかというと抵抗を使った強化方法が考えられます。

プールにあるビート板というスイミングのキック力強化のための道具を使ってウオーキングしながら行います。

ポイント
両手でビート板を持って歩きながら前に押し出すという運動を繰り返すことで、腕や胸の筋肉を強化できます。

上手に水の抵抗を使って負荷を調整した筋肉強化に効果があると思います。

3-4. 有酸素運動効果

筋肉とは別にどう言った効果があるかというとそれは有酸素運動としての効果は高いものがあると思います。

自重は軽くなるとはいえ、水中ウオーキングは陸上ウオーキングの2倍以上の消費エネルギーの違いあると言われています。

いろんなケース、個人差によっても違いがあると思いますが、平均的なところで30分の陸上ウオークで消費エネルギーは約75kcal

30分の水中ウオークでは約180kcalと試算されています。

ですから、短時間で効果的に消費エネルギーを確保できる優れた有酸素運動である水中ウオークは足腰膝に負担がかからずとても効果的エクササイズだと言えます。

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4. まとめ

以上、スイミングの効果として筋肉にどういう影響を与えるかについて解説してきました。

有酸素運動して素晴らしい効果を発揮するスイミングですが、この運動だけに頼っていては大きな筋肉量の低下を招きます。

必ず、陸上でのウオーキングや筋トレも併せて行うようにアドバイスしたいと思います。

水中で筋肉を鍛えることは十分可能ですが、効果的に目的と実情をよく理解して考えるべきだと思います。

もしリハビリ中の人が少しでも筋肉強化をしたいのであれば水中ウオークで膝や腰に負担をかけずに筋肉強化ができるでしょう。

また病気から復帰の運動には水中運動が好ましいと思います。

おわりに

スイミングは素晴らしい運動効果の高いスポーツです。

上手にプールを活用して運動不足解消を図っていただきたいと思います。

そしてスイミングは風邪の引きかけなどには風邪を追い払うすごい効果が期待されます。

私自身、風邪?かなと感じたら、絶対にプールで泳いで治します。

きっと呼吸筋が強化され、免疫力が向上するのだと考えています。

ともかく、私にとって水泳は私の健康の源なのです。

どうぞ、読者の皆様も水泳を含む水中運動になじみ親しんでいただきたいと願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
なお以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただけたら幸いです。

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