ボーナスでお腹痩せEMSを購入しようとお考えの貴方!
「仕事や家事をやりながらお腹痩せ」「寝ながら痩せられる」などのうたい文句で宣伝されているこの器具には魅力がありますよね。
健康第一!素晴らしいご自身への投資だと思います。
でもお腹痩せなどのダイエットには基本原則があり、EMS一点張りで頼るのはリスクが高いです。
今一度、ダイエットとは何か、そのメカニズムと効果的なダイエット法をよく理解して欲しいと思います。
そんな想いでこの記事を投稿しておりますので
適正なお腹痩せのために、EMSを正しく理解して、適切にこのEMSを活用しましょう・・・
お腹痩せに関しては次の拙稿を読んでいただければさらに理解が深まると思います。
1 EMSとは
「Electronics Muscle Stimulation」EMSで「電気の筋肉刺激」
電気をつかって筋肉を刺激する器械でダイエット効果と筋トレ効果が期待されています。
この機会は以前からリハビリ目的で使われており、身体を動かすことが難しくなった高齢者は長期入院を余儀なくされた人向けに開発された器具です。
このEMSを使うことで筋肉の衰え防止など電気刺激で筋肉の退化を防止する目的で活用されています。
1-1 使用例
・医療目的
手術ごのリハビリなど補助治療
腰痛、四十肩・五十肩の治療や関節痛・神経痛の治療
・スポーツ美容目的
お腹痩せダイエットなどウエストの引き締め
インナーマッスル強化、ウオーミングアップ・ダウン
有酸素運動目的の代用
1-2 ネットショッピングのEMS商品
ヤフーショッピングにて、EMS腹筋器具で検索してトップに表示されているEMS商品がこれ
商品名:EMS腹筋ベルト
素材:ABS / PUレザー
価格:3480円
キャッチコピー:「微電流技術を採用し貼るだけトレーニング伝統に反してのトレーニング革命」
口コミレビュー
ながら出来て気に入ってます!
普段の生活しながら装着できるとのことで購入しました。手軽な運動やサプリメントは摂取しておりますが、年々筋肉の衰えが気になりかといって腹筋を頑張る気にもならずこのような商品に頼ってしまう形にはなりますが、ながら装着が気に入り無理なくつけて普段通りの生活をしています。次の朝から腹筋に痛みがきたので効いている感じもありました。コスパも良くとても満足しています。
ズボラな私にピッタリ
50歳を過ぎて代謝が悪くなり、ポッコリお腹が気になり始めて、何とかせねばと簡単に腹筋を鍛える物を検索。 口コミが良いこちらをダメ元で購入しました。 貼るだけで簡単だし座っていても寝ていても、ちゃんと鍛えているらしく、お腹に鈍痛が感じます。 運動には全く縁の無い私でも、これなら毎日続けていけそうです。 努力しないで腹筋を鍛えたい、ズボラな私の心強い味方です。
価格に満足
お腹周りの脂肪が気になりつつも運動は苦手なので購入しました。 長期間使用してみなければ効果はわからないと思いますが、全く運動をしていない自分には大変有難い商品です。作りも貧相な感じはないです。 有名所の商品に比べたら値段がかなりお手頃なので、試してみるだけでも全く無駄になるようなことはないと思います。
その他安いものは1500円ほどから高価なものでは46000円もするものまでたくさんのEMS腹筋ベルトがありました。
それに購入者は一様に高い評価をつけており口コミレビューも良いようです。
ただ安価なEMSには次のような良くないレビューもありました。
1-3 良くないレビュー
使用し始めてまだ5日目、効果はまだ実感… (評価4)
使用し始めてまだ5日目、効果はまだ実感できていませんが、何か違う予感がします。 購入時、他の商品との比較検討をし、価額、性能、耐久性、粘着、効果、等を比べて当商品にしました。どの商品も食事、運動等と併用しないと効果はないようですので、併用し続けるつもりです。 ただ、続けるにあたってパッドの値段を見て驚きました。 かなりの高額商品です。継続使用のためぜひ継続可能な値段設定にして頂きたいと切に要望いたします。
1日で故障、販売店の対応を報告(評価1)
1日で壊れました 販売店に連絡しました(メール) 対応をまたコメントします 来てすぐ使い具合よかったので良い評価をしましたが次の日スイッチの灯りは見えますがモード画面がでません モード選択ができないと強度選択もできません 1日目メールの返事がきません 商品評価を下げることが正解かTOP1!プライスの評価かは対応報告で理解してください
これをやったから痩せるというわけではな…( 評価2)
これをやったから痩せるというわけではないですね 肩こりに低周波治療器を使っても、肩だけムキムキになるというわけでもないという事に気づくべきでした とはいえ全く効果がないというわけでもないのでしょう 食事でカロリーをとりすぎない事を心掛けることが1番、あわせて使う分にはいいのかな
EMSの効果
前章でEMSの具体的な商品としての例をあげて検証してきました。
実際の利用者は安価で粗悪な商品以外はその機能に満足されていて良い買い物ができたという声が多いようです。
でもある程度の期間利用して期待できる効果に満足できているのかというのは伺い知れず、どうなのかなという素朴な疑問があります。
そこでEMSで期待するお腹痩せ効果があるのかどうかここで検証したいと思います。
2-1 筋肉増強、脂肪燃焼効果
まず、慶應義塾大学、スポーツ医学研究センターが行った
「電気的筋肉刺激(EMS)による筋力トレーニングの体組成計に及ぼす効果の検討)によれば次のような結果が出ています。
対象
健常成人29例(男性16例、女性13例いずれも45歳前後の中高年の男女ボランティア)
方法
腹部、臀部および大腿部の3部位に左右同時に1日1部位ずつ(各部位週に2回)
1回45分間、12週連続してEMSによる筋肉刺激を行った。
刺激の強度は被験者が受忍できる最高の出力(20〜60mA)
食事、運動などの日常生活習慣は変えない指示した。
結果
男性4名、女性1名はトレーニングを除外した。
・女性群は身体各部の計測値はいずれもトレーニング前後で差がなかったが、除脂肪体重が37.6→38.4へと増加した。体脂肪率29.8→28.4へと低下し大臀筋の増加が見られた。
体脂肪量、基礎代謝量、総脂肪面積、内臓脂肪面積、皮下脂肪面積、大腿四頭筋面積、腹直筋面積で差がなかった。
・男性群はすべての指標で前後で差がなかった。
考察
女性群のみ除脂肪体重が増加し体脂肪率が低下したのは女性は男性とは日常生活習慣が異なり、より強く、トレーニング効果が出現したと考えられる。
男女共トレーニング前後で基礎代謝量に差はなかった。
EMSだけでなくさらに有酸素運動を加味したとレーニンを行い、日常の身体活動量を増やすことが体組成の改善には重要である
このように考察されていました。
2-2 FDAやFTCの警告
・米国食品医薬品局(FDA)のEMSに対する注意喚起
正式な認可を受けた機器以外は生命に関わる危険がある。
未認可の機器を使い、火傷、あざ、皮膚の痛みなどが生じたとの訴えが多い
たとえ認可された機器であっても、痩せたり、お腹の筋肉がむきむきになったりすることを示すデータは存在しない
・米国連邦取引委員会(FTC)からの警告
汗をかかずに痩せる方法はない
お腹やお尻の脂肪を撮るにはダイエットと運動しかない
説明文をよく読むと、「カロリー制限も一緒に行うこと」と必ず書いてある
使用前使用後の写真に騙されないこと
カタログに書いてあるカスターマーサービスに電話をしてみること。もし親身な対応をしてもらえなけば、購入はやめたほうがいい
2-3 国民生活センターのレボート
電気刺激による筋肉増強をうたった商品の安全性ーEMSベルトの筋肉や皮膚への影響を調べるー
このレポートは平成14に行われたテストですが、国民生活センターに平成13年度以降寄せられた危害情報が多かったのが「EMSベルトで危害を受けた」というものです。
平成14年8月までに48件の情報が寄せられテストを行い消費者に注意を呼びかけたものです。
・消費者へのアドバイス
EMSベルトの使用により、やけどや水ぶくれ、発赤などの危害を受けたとの情報が寄せられている。EMSベルトは身体に電気刺激を与えるものであり、やけど等の皮膚障害を起こすおそれがあるので購入や使用は慎重にすること。
筋肉への影響には個人差があるが、EMSベルトの使用後にひどい痛みを感じたという情報も寄せられている。EMSベルトの使用は自力で行う運動と比べて思いのほか筋肉への負荷が大きいので使用に際しては注意が必要である。
身体に異常を感じたらすぐに使用を中止し、症状がひどい場合には医療機関を受診すること。
2-3 お腹痩せ効果
平成14年頃に話題になったEMS、そしてその使用中の苦情、そして今、またEMSが話題となっています。
以前よりはずっと安全性と機能が強化され、エステサロンでも活用されています。
そして実際に運動が苦手な人でも簡単にお腹痩せが可能になるとの評判が高く多くの人が利用しています。
EMSが期待する効果とは
お腹に巻くだけで簡単に筋肉が鍛えられ、皮下脂肪の燃焼効果が高い
気になる部分をピンポイントで解消できる
基礎代謝がアップされ皮下脂肪の燃焼によるダイエット効果が高い
などといった期待される効果が謳い文句で世に出回っています。
しかし、先に紹介した慶應義塾大学のスポーツ医学研究所が調査した結果にあるように
EMSを利用してもさほど期待される効果が出ないとの結果があるように
EMSに頼らない自身のトレーニングが欠かせないことを心していなければいけないと思います。
3 お腹痩せダイエットとは
3-1 カロリー消費
何と言ってもお腹痩せにはこの公式にあてはまる大原則を忘れてはいけないと思います。
(基礎代謝カロリー + 消費カロリー)> 摂取カロリー
この大原則に従った食生活と必要なトレーンニングが重要です。
EMSベルトつけているとうっすらと汗ばむくらいの消費カロリーがあるのかもしれませんが、
それは1日における上記の計算式により現れるべきものです。
EMSをしているから安心だと過食に陥るようなことは厳に慎むべきことでしょう。
3-2 運動強度
運動強度がどの程度あるのかそれはMETs値で示されていますが、
散歩程度の歩行では3.5の運動強度で、運動目的の歩行では4.3です。
ではEMSでどの程度の運動強度があるのか計り知れませんが、心拍数から考えればさほど運動強度が高いとは思えません。
3-3 有酸素運動と筋トレ
お腹痩せにもっとも必要なのは有酸素運動による皮下脂肪の解消です。そのために有酸素運動は欠かせません。
そしてお腹痩せと同時に腹筋を鍛えてお腹をスッキリと引き締める。
このもっとも期待する効果がEMSに求められているのですが、それを期待するにはあまりにも高望みと言わざるを得ません。
筋肉を鍛えるには相当の負荷が必要です。
時に筋肉痛を起こすくらいに筋繊維に刺激を与え、休息とバランスよく鍛えることで筋肉の増強が得られるのだと思いますが、
EMSにそれだけの負荷をを求めるのは身体からいってリスクが高いように思います。
4 EMSの効果的な活用法
私自身、実はEMSが今欲しいアイテムの一つです。
その理由はEMSを使って筋トレをしているというモチベーション維持と新しい物好きな性格からの欲求なのですが、今思案中なのも現実です。
否定的な課題は続くかどうかです。
使い始めて1、2習慣は面白くて楽しいでしょうが、
次に新しいパットを購入してまで続くかというとちょっと自信がなくて・・・
これが今私自身の偽らざる気持ちです。
ではここでEMSベルトの効果的な活用法をまとめてみたいと思います。
4-1 複合トレーニング
今までも述べてきたように、EMS単独でお腹痩せ効果はあまり期待しても期待倒れになる可能性が高いですから、有酸素運動や筋トレを複合して行うことが重要です。
全く運動経験のない人がこのEMSだけでお腹痩せを狙ってもそれは無理というものです。
毎日EMSを活用するにしても、意識して歩くことくらいは頑張りたいものです。
今以上に歩く距離を伸ばす、少しでも歩く意識さえあればEMSとの併用効果が出てくると思います。
EMSを使用しながら筋トレを行うサービスを行うところがありようですが、
私個人的にはEMSを使う時間と筋トレ時間は別にしたいところです。
私が行う筋トレとは歩きながら腹筋を鍛えてお腹痩せを目指したいと思っています。
EMSでお腹に受ける刺激を歩きながら自分の意識でお腹にEMSのような刺激を与えます。
呼吸を特に吐く息をEMSのように「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ・・・」と吐く息の時に腹筋に刺激を与えます。
帰宅後は就寝までの時間でEMSベルトをつけてテレビを見る。
こんなメニューを私なら考えるところです。
4-2 電気強度は弱く
前章で述べたような過去の苦情はもうクリアできているのかしれませんが、
最初は弱い今日でスタートして、徐々に強度を高めていくのがいいと思います。
弱い強度では物足りないと最初から高い強度で使用したいところですが、
身体をリスクを考えて徐々にを鉄則にしたいものです。
そして使用経験が伸びてくればスタートの強度も少しずつ高くなるでしょう。
5 まとめ
今回は、今話題のEMSの概要とその効果について主にお腹痩せ効果との関係で検証してきました。
平成13年頃に爆発的に世に出たこのEMSでしたが国民生活センターに持ち込まれた苦情などが強くて一時期下火となりましたが、
最近になりまた話題を読んでいます。
時代は移り、商品の性能や利便性そして安全性も相当に向上したと思います。
もし経済的に余裕があるのなら購入したいアイテムであることは事実です。
そしてもう一つ忘れてはいけないことは交換パッドが安くないということです。
それはランニングコストがかかるという事を忘れてはいけません。
こうしたことを十分理解した上でEMSの購入を検討して欲しいと思います。
では最後まで読んでいただき心から感謝しています。
ありがとうございました。