【水泳と頭痛】その原因と症状?(スイマーの効果的な予防対策)

水泳と頭痛、私の経験では水温が30度以上の真夏の激しいインターバルトレーニングの時、また水深5mプールでの潜水練習などが原因により、頭痛の経験があります。

でも帰宅する頃には治っており、感じなくなっていました。

この記事では水泳と頭痛の因果関係、頭痛本来の症状と原因、そしてスイマーの頭痛予防対策などについて詳しく解説していきたいと思います。

とは言っても、頭痛は深刻な病状のサインである場合も考えられますので、無頓着であってはなりません。

今までに経験したことのない頭痛を訴えるようであれば必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

水泳は何と言っても非日常環境の中で行うエクササイズですから、事前のストレッチを含めたウオーミングアップは欠かせません。

そして水泳の開始時はできるだけゆっくりと泳ぐことも大切です。

私はもう高齢者スイマーですからストレッチやアップには時間をかけて必ず行っています。

お互いに、頭痛の無い水泳を楽しみましょう。

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1. 水泳と頭痛

水泳と頭痛

水泳と頭痛(原因と対策)

ではまず、水泳と頭痛の関係について解説していきましょう。

水泳という運動が原因として引き起こされる頭痛ですから、分類から言えば一時的な頭痛であって、身体的ストレスから引き起こされる頭痛もしくは激しい運動による片頭痛の分類にはいるのかもしれません。

水泳で考えらえる原因を列挙すると以下のとおりです。

1-1. 水の中に入るストレスが原因

水泳をするためにプールに入るとヒヤッと感じる水温にまず非日常の環境として刺激を受けます。

そして浮力、水の抵抗など動きずらいなどもどかしい刺激にまごつくものです。

ポイント
こうした身体的なストレスや感覚的なストレスが原因で頭痛持ちの人には頭痛の原因になりうるかもしれません。

慣れない人の水泳はこの水温など環境の変化から筋肉の緊張がよくありますので、事前にウオーミングアップで身体をほぐしておく必要があるでしょう。

1-2. 水泳による自由な呼吸の阻害が原因

それから水泳は何と言っても呼吸が自由にできない運動ですから、呼吸の阻害が引き起こされます。

ポイント
水泳経験の浅いスイマーにはこの水泳における息継ぎが最大の課題でしょう。

この息継ぎがコントロールできて上手くいくまではとても苦労が絶えない水泳です。

この息継ぎが思うようにできないケース、呼吸というメカニズムはどうなっているのか説明しておきましょう。

1-2-1. 息が吐けない

水泳ビギナーにとっては息を吸うことに意識が集中されて、吐く息がおろそかになっています。

それは二酸化炭素が蓄積されて過多となる状態が起こります。

1-2-2. 息が吸えない

それに追い打ちをかけるように思うように息が吸えず、酸欠状態に立ち至ってしまいます。

血管内では、二酸化炭素過多の状態で脳内の血管はより酸素を必要として血管が広がり、また十分な酸素が取り入れられないことで血管はより拡張して酸素を要求してきます。この血管の広がりが頭痛を起こすのです。

これが水泳で一般的に起こる頭痛のメカニズムです。これをスイマー頭痛と呼ばれることもあります。

1-3. 水圧の変化が原因

一般的な水泳の場合には水圧変化を受けることはありませんが、飛び込みプールは水深5mくらいありますから、この深い水深で遊びすぎるとこの水圧変化の影響を受けて頭痛を起こします。

潜水後半から浮き上がる時にかけて、ズキンと感じる拍動性の頭痛です。ひどい時には吐き気を起こす場合もあります。

素潜り時間を伸ばそうと吐く息をとめていると血管内の二酸化炭素過多となるので無理はしないのが賢明です。

2. 頭痛の原因と症状

まず頭痛について基本的な原因と症状、そして分類についてまとめておきましょう。

だれでも時と場合によって、ありふれた状況でおこる頭痛です。

でもこの頭痛には致命的な危険性が伴う場合もあり、また原因が特定できない場合もあります。

まず大まかに頭痛を整理しておきましょう。

2-1. 一般的な原因による頭痛(一時性頭痛)

頻繁であったり、だれでも経験する頭痛で医師の診察は受ける必要の名頭痛には次のようなものがあります。

2-1-1. 緊張型頭痛

精神的もしくは身体的ストレスが原因により筋肉のこわばりが複雑にからみあって頭痛を感じる場合です。

例えば身体的ストレスでは無理な姿勢・目の酷使など、目や肩などに過度のストレスがかかり、周囲の筋肉がこわばることが原因で頭痛が引き起こされる場合です。

また、心配ごとや不安などを抱えることなども原因として考えられます。

この精神的ストレスによる原因でも筋肉の緊張などにより頭痛が起こります。

そしてこの精神的ストレスは自律神経のバランスが崩れる場合も想定されます。

ポイント
いずれにしても精神的・身体的ストレスが原因で日常のバランスが崩れることにより頭痛がひきおこされるために、数日を要すれば改善されるものです。

もし、頭痛が改善されないような場合は医師の処方を受けた投薬によっての改善が望まれます。

2-1-2. 片頭痛

この片頭痛は朝、目覚めた時から頭痛として感じることや、ギラギラと照り付ける日差しを受ける原因により頭痛を訴える場合など、また激しい運動をした後や緊張から解き放たれた時などにも頭痛を訴えることがよくあります。

本質的な原因は「セロトニン説」「三叉神経血管説」が有力ですが、遺伝の要素もあると言われています。

セロトニン説
セロトニン原因説についてはストレス・緊張状態により血管内にセロトニンが多く分泌されこのセロトニンが時間の経過とともに分解・排泄によって血管の収縮から膨張することにより頭痛が起こるとされています。

三叉神経血管説
三叉神経血管原因説については脳からの刺激が血管周囲にある三叉神経を刺激して血管を拡張される作用を持つサブスタンスPなどさまざまな神経伝達物質が分泌されることで頭痛として自覚されるというものです。

いずれにしても片頭痛は睡眠で解消されることが多いですが、起床によりまた始まることもあります。

また肥満体質の人などに多い睡眠中の無呼吸が引き金となる場合もあります。

2-1-3. 群発頭痛

この群発頭痛ですが、これは発症のメカニズムがいまだ明らかにされていないですが、頭部の血管がなんらかの原因により拡張され、頭痛が引き起こされる場合で、片頭痛と間違う場合が多いです。

群発頭痛の特徴は1年から3,4年に数回、1ヶ月から3ヶ月にわたって毎日のように決まって時間に発症する場合が多く、群発地震のようにある時期に固まって頭痛が起きることから群発頭痛と呼ばれています。

2-2. 経験したことのない頭痛(二次性頭痛)

今までに感じたことのない頭痛、たとえば何かで後頭部に激しいショックをうけるような頭痛です。

脳に何等かの疾患が原因であり、その原因によって引き起こされる頭痛であり、頭痛が改善されないよう場合には医師への速やかな診断が必要です。

2-2-1. 頭頚部血管障害が原因の頭痛

脳血管障害によって引き起こされる頭痛です。たとえば脳出血、くも膜下出血、髄膜炎などがあります。

2-2-2. 感染症

インフルエンザ、脳炎など感染症など様々な感染症によって引き起こされる頭痛です。

2-2-3. 精神性障害

不眠症やうつ病など精神性の障害が原因によって引き起こされる頭痛です。

2-2-4. 二日酔いが原因

アルコールの飲み過ぎが原因による頭痛についてもこの二次性の頭痛に分類されています。

アルコールの代謝が十分に行われずアセトアルデヒドが血管内に多量に存在し、脳に達することによる頭痛です。

2-2-5. その他食品や投薬が原因

薬剤投与などの副作用、食品では、ワイン、チーズ、チョコレートなどを摂取した場合、また冷たいアイスクリームなどを食した場合も頭痛を訴える場合などです。

その意味から言えば二日酔いが原因である場合もこの分類に属されるのかもしれません。

参考資料:Wikipedia「頭痛」

3. スイマーの効果的な頭痛予防対策

水泳をする場合に頭痛が起こる場合というのは主に経験の浅いスイマーに起こるのが一般的ですから、水泳の前にウオーミングアップ、そして何よりも息継ぎのテクニックを早くマスターし、上手になって頭痛が起こることのないように水泳を楽しみましょう。

3-1. ウオーミングアップ

ウオーミングはストレッチと十分なウオーミングアップで大切です。

ウオーミングアップでは水中ウオーキングをおすすめします。

十分に時間をかけてウオーキングしながら呼吸コントロールを行います。

ポイント
自分の水泳のストロークをイメージして、顔を水中に付けている間は息を吐き続け、吐き切ります。顔を上げるタイミングでは息を吸うだけです。

ほとんどのスイマーが顔を水面上にあげた時にまず息を吐きます。その上で、息を吸い込むため、時間がかかります。

顔を上げた時は息を吸うだけです。これが水泳上達のコツであり、頭痛予防にもなる一番のコツです。

ウオーミングアップ中にこの意識をもってウオーキングすることをお勧めします。

ウオーミングアップ中から自分の意識で呼吸するコントロールを身につけておきましょう。

3-2. 水泳中の息継ぎテクニック

ウオーミングアップが済んでいざ水泳に入ります。

ビギナーの方には呼吸「息継ぎ」をマスターできるように努力しましょう。

ポイント
クロールでも平泳ぎでも顔を水につけている時には息を吐き続け全部息は吐き切るということを心がけてください。

そして顔をあげた時に息を吸います。

もし息が吸えなかった時にはその場に立って息を吸って2,3ど深呼吸してからまた泳ぎ出しましょう。

心配しなくてもすぐに上手になりますから大丈夫です。でも水の中で息を吐き切れないとなかなか水泳は上手になりません。

これが最大の頭痛予防法です。と同時に水泳が上手なるコツでもあるのです。

そして少しずつ泳ぐ距離を伸ばしていきましょう。

3-3. 「無理をしないで」誤解のないように!

水泳で「無理をしないように」とよく言われますが、それは少し誤解があります。

「無理しない」をは息をこらえないことを意味します。

ほとんどの人は呼吸を頑張ってこらえ、息を吐かず、その結果息もできず、この繰り返しで顔を真っ赤にして無理をされているのです。

無理をしないとは息をこらえない、息を吐くことです。息を吐けば酸素が消耗すると考えますがそれは違います。

二酸化炭素を体内に抱えることになります。

この誤解をよく理解して欲しいと思います。

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4. 事後の頭痛対策

次にスイマーは、水泳後に頭痛があろうとなかろうと必ず行って欲しいことはクールダウンです。

このクールダウンも水中ウオーキングが望ましいです。

特にシニア世代のスイマーには水泳ばかりですと足の筋肉が衰えますから、時間があれば水中ウオーキングで

しっかり歩くことで足を鍛えましょう。足を抱えて歩く、爪先で歩くなどいろいろなバリエーションがありますので是非時間をかけてやって欲しいと思います。

4-1. 水中ウオークでクールダウン

その水中ウオーキング中に日常の呼吸に戻すクールダウンを必ず行いましょう。

水泳で非日常の不自由な呼吸で疲れ切った体内をしっかりと呼吸して、正常に戻しておきましょう。

ポイント
時間をかけてゆっくりと呼吸しながららのウオーキングで身体のストレスもほぐれ、頭痛の原因は解消されるはずです。

泳ぎ終えた時には顔は真っ赤になっていると思いますが、このクールダウンで平常に戻っていくはずです。

このウオーキングで同時にリラックス、全身のほぐしなどマッサージ効果を得られます。

ゆっくりとした歩行で生じる波と水流は全身をほぐしてくれるでしょう。

4-2. ジャグジーでマッサージリラックス

プールから上がりますと、ジャグジーやお風呂があると思います。この施設も十分に利用して水泳での疲労を取っておきましょう。

ポイント
疲労感が取れすっきりとなれば同時に頭痛も解消されると思います。そしてこのジャグジー中にはもう水泳中の頭痛は忘れているかもしれません。

ジャグジーやお風呂でのリラックスが頭痛の改善にもっとも即効性のある対処法だと思います。

そして完全に頭痛が消えたら呼吸の事は忘れて普通の無意志式呼吸に戻せば良いとでしょう。

でも頭痛がすこしでも残っているようでは大きくゆっくりとした意識的な呼吸で酸素供給と二酸化炭素排出をしっかりと行いましょう。

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6. まとめ

以上水泳と頭痛に関して原因と対応策などについて詳しく述べてきました。

そして水泳でスイミング頭痛と呼ばれる厄介な問題についてそのメカニズムや対処法についていろいろ述べてきました。

いかがでしたでしょうか・・・

多くのスイマーにとっては、そんなに不安に感じることはないと思われたのではないでしょうか・・・。

終わりに

水泳は呼吸が自由にできないところが一番の原因であり、とっつきにくい原因なのですが、水泳は人間にも持って生まれた本来有する運動能力なのです。

この世に存在する動物で泳げない動物はいないとさえ言われているのです。

ただ人間は泳ぐのが日常ではないというだけなのです。

呼吸をマスターすれば水泳の楽しみの幅はますます広がっていきます。

頭痛など決して不安に感じることではないと思います。

でも、でも、今までの経験したことのないような頭痛を感じられたのであれば速やかに医師の診察を受けることをお忘れなくと申し上げてこの記事は以上とさせていただきます。

最後までお付き合いをいただき心から感謝しています。ありがとうございました。

なお、水泳関連で以下の記事もとても興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。

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