脚痩せに取り組んでいるにも関わらずなかなか効果が目に見えず、この際水泳を始めようかと考えていらっしゃる読者の皆さまには、この記事が目にとまったことと思います。
また、泳ぎ方云々よりも地に脚が着かない水泳は脂肪燃焼効果が高く、加えて重力運動ではないことから下半身は逆に衰退が危惧されます。
若い人にはさほど感じないかもしれませんが、脚痩せ効果を期待しているのであれば水泳こそ是非とも実行に移されることをおすすめします。
実は私は長年水泳とともに生きてきましたが一番の悩みは足が細いことです。
それは原因が水泳にあります。
これでも結構歩いてはいるのですが、加齢による下半身の筋肉の衰えは厳しいものがあります。
言い方を変えますと、水泳の脚痩せ効果は絶大と言えます。
1. 水泳の脚痩せ効果
脚痩せを願って水泳をとお考えの貴方の気づきはとても素晴らしいことだと思います。
さて、貴方の脚痩せの趣旨は脚の脂肪でしょうか、それとも、筋肉、むくみでしょうか・・・
いや相互に複合絡み合っているのかもしれませんね!
ところで水泳は脂肪燃焼効果に優れる有酸素運動の代表格であると同時に、むくみ解消にも効果的です。
また筋肉周辺においても今貴方の脚に脂肪が付いているとすればお尻や脚の裏筋、ハムストリングなどの筋肉が少なく、脂肪がまとわりついているのではないでしょうか・・・
1-1. 脂肪燃焼効果
よく知られている水泳の脂肪燃焼効果はその高い運動強度にあります。
たとえばクロールでゆっくりと泳いだとしても陸上でジョギングをするとは比較にならないほどのエネルギー消費量が実現できます。
これは短時間で消費カロリーを賄えることとなり、脂肪を燃焼させるには好都合というわけです。
一般に人間にとって脂肪はまず内臓脂肪そして皮下脂肪と蓄積され、皮下脂肪は体幹部から随時末端の下肢上肢部位へと蓄積されていきます。
また脂肪が消費されるときはまず内臓脂肪、そして皮下脂肪となり皮下脂肪の順位は蓄積される場合と全く逆となり脚の皮下脂肪はより早く消費されることとなります。
従って脚の皮下脂肪を落とすには比較的容易いのではないでしょうか。
水泳が有酸素運動であり限りウオーキングやエアロビクスと同様な脂肪燃焼となります。
1-2. 脚に脂肪が付きにくくなる効果
水泳で下半身の筋肉で一番良く使われる筋肉としてお尻の大殿筋や太もものハムストリングなどの筋肉が知られています。
水泳とくにクロールに代表されるバタ足などではこうした下半身の裏側の筋肉が鍛えられます。
一般的にこれら筋肉は陸上運動ではあまり使われないため、その部分は脂肪の蓄積場所となってタルミやひどくなるとセルタイト化して固くてボコボコした形状になってしまいます。
でも水泳を行うことでこの部位が活性化されてくるというメカニズムが働き始めます。
1-3. むくみ改善効果
脚が太く見える原因の一つにむくみがあります。
血液の流れ、リンパの流れが悪く、末端細胞での不要な水分や老廃物の排泄機能が上手く働かずにその場所で滞ってしまうという状況がむくみです。
このむくみは下半身である脚には非常の顕著に現れます。
そして身体の中では水泳により、血行やリンパの流れも改善されむくみが改善されます。
こうしたむくみ改善は水泳だけに限らず水中でのウオーキングやエクササイズでもとても有効です。
2. 泳法別の効果的な泳ぎ方(キック)とお薦め練習方法
では脚痩せのためにはどんな泳ぎ方が効果的なのかという点ですが、それは泳ぎ方といえばクロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライとあるわけですが、その4種類の泳ぎ方で脚痩せの効果が明確に異なるというものではありません。
どの泳ぎ方も下半身の動きは水泳をする上でとても重要です。
それは人間が水中で前進するためには水泳状態をつくらなければなりません。
従って脚を浮かせなければ水泳ができないということになります。
そのためには脚に浮力を得る必要があります。
クロールのキックに代表されるようにバタ足により浮力を得るのです。このことは背泳ぎ、バタフライにおいても同様です。
また平泳ぎでは強い平泳ぎのキックにより浮力というよりは推進力により脚は浮いてくるのです。
そして意識的にまっすぐ伸ばした水平の姿勢を維持するために体幹部の筋肉もその働きはとても重要となります。
ここでいう脚痩せについては下半身の活発な動きで浮力を得るというわけで脚におけるエネルギーが多く消費されることになります。
では水泳の泳ぎ方毎にキックに焦点を当てて見ていきましょう。
2-1. クロール・背泳ぎのバタ足キック
効率の良いバタ足キックは単に膝から下を使って浮力や推進力を生み出すのではなく、太ももから大きく動かせて足全体を鞭がしなるようなキックが必要でもっといえば体幹部の筋肉も活用して強いバタ足キックを生み出します。
それも下へのダウンキック、上への蹴り上げアップキックとその両方を使って推進力を生み出します。
脚痩せ効果から考えれば陸上でのランニングとは全く違った筋肉の動きとなります。
2-2. 平泳ぎキック
平泳ぎのキックは別名カエル泳ぎ足とも言って、足の裏を使って水を挟み込むように後ろへ押し出すイメージのキックになります。
最近では膝を縦に折って、後ろへ蹴るようなイメージで競泳での平泳ぎキックが一般的となっていますが、クロールのバタ足が足の甲で水を蹴り下げるのに対して、足の裏を使うので、クロールから平泳ぎへのチェンジは、なかなか難しいところです。
とは言え、下半身をしっかりと使うのはクロール以上の運動量になります。
そして平泳ぎキックで生み出される推進力は平泳ぎ全体の大部分を占めることから下半身のエネルギーは水泳の泳ぎ方では随一となっています。
従って、平泳ぎキックでの足痩せ効果は絶大と言えるでしょう。
2-3. バタフライキック
バタフライはクロールや背泳ぎと違って両方の足を同時に左右対称に蹴り下げ、蹴り上げを行って身体を支えながら推進力を得るためのキックを使います。
別名ドルフィンキックと言って、その推進力の威力は強いものがあります。
魚やイルカが泳ぐ推進力の大きな部分を占めるテール(尾)によって生み出す力は相当なパワーを秘めているため、バタフライキックによる足痩せ効果もすごいものがあります。
2-4. ビギナー向け足痩せの練習方法
ではまだ十分に水泳に慣れていないビギナーが水泳で足痩せをやろうとする場合どのような泳ぎ方をすればいいのでしょうか?
そもそも水泳ビギナーには水泳で足痩せというのは無理なのでしょうか?
いや決してビギナーでも充分に水泳で足痩せ効果を得られる泳ぎ方があります。
2-4-1. ビート板
使用するビート板は一番大きな浮力の高いものを使用して上半身をビート板に預けるようにしっかりビート板を両手で抱え、ビート板の浮力に支えられてバタ足をしましょう。
最初のうちは見よう見まねでバシャバシャと音を立てるようなバタ足で十分です。
そして少しでも前進できれば推進力が偉ているわけですから、OKです。
それから次第にどうすれば楽に長い距離を泳げるのか色々試されるといいと思います。
膝を折って行うバタ足から足の付け根を支点にしたバタ足に少しずつレベルを高めていきましょう。
最終的にはお腹、腹筋を支点にするようなイメージで強いバタ足が打てるようになる頃には50m以上はバタ足で難なく泳げるようになります。
決して焦らずに少しずつ距離を伸ばしていく感じで良いでしょう。
2-4-2. ビート板を軽いものに変える
慣れてきたらビート板を軽いもの小さなものに変えていき、負荷を高めて頑張りましょう。
軽く小さなビート板はそれだけ浮力が少ないですから、キック力の強さが要求されます。
2-4-3. ビート板を使わないバタ足
この段階になればもうクロールが泳げる段階です。
別段クロールのストロークを学ばずとも自然とクロールで泳げるようになると思います。
これら段階ごとに練習を繰り返すことで、足痩せ効果はもちろん、クロールのストローク練習にも繋がり一石二鳥の効果があります。
2-4-4. 気分転換に他の泳ぎ方にもトライ
十分にバタ足が出来ていなくても、クロールが上手に泳げなくても、果敢に他の泳ぎ方にもトライしてみましょう。
他の泳ぎ方については次の記事を参考にしていただければ詳しい泳ぎ方を解説してありますので参考になると思います。
3. 水泳の特殊性(参考)
足痩せを水泳で考える場足に知っておくべき水泳の特殊性があります。
それはジョギングやウオーキングと違って誰でも簡単にできるというわけではありません。
そして呼吸が自由に出来ないデメリットがあります。でも尚更、強度が高く、足痩せ効果があるということなのです。
ではどのような特殊性があるのでしょう。
3-1. 激しい疲労感
足痩せを考える上で水泳の持つ特色の最初の課題は激しく疲労感が襲ってきて、いきおい休憩するという事態となります。
プールでよく見る光景にプールの壁に背を当てて長い休息を取っている人を見かけると思います。
きっと25mを泳ぐのに相当のエネルギーを使い果たしたのだと思います。
でも休憩をして身体が冷えてくると、もう有酸素運動効果は振り出しに戻りまた一からとなります。
従って楽に長く泳ぐための有酸素運動の方法を考えなければなりません。
3-2. 有酸素運動効果が現れるまで泳げない
でもクロールで15分間泳ぎ続けるというのはもはやアスリートの域となり水泳ビギナーの人にとっては至難の技です。
ではどうやって泳ぐのかです。
3-3. 水泳と水中ウオーキングをミックス
バタ足を開始します。例えば15mで苦しくなり立ち止まります。
そこでウオーキングに切り替え、ビート板を持って25mまで歩きます。
そして呼吸の乱れが治ったら、またバタ足でリターンバックです。
もしまだ休息が必要でしたらそのままウオーキングレーンに移動でして歩いて帰ります。
ターンをして帰還したらまたバタ足でスターという感じで、ともかく壁を背にして休まない、ターン位置は方向転換する場所であって休憩する場所ではありません。
このことをしっかりと頭に入れておきましょう。
そして基本的に水泳を全くやらない水中ウオーキングだけでも消費エネルギーの多寡であって何も問題はありません。
3-4. 陸上トレーニングは無視できません
足痩せ効果で気をつけて欲しいことは陸上トレも無視できないという点です。
若い人ならまだしも中高年世代のシニアにとって水泳だけに偏るのは問題があります。
これは私自身が体験したことなのですが、
私の50代は職場における管理監督者としての役割から、現場の第一線から退き、個室での執務となりました。
通勤は車でdoor-to-door、ほとんど歩く機会がありませんでした。
でも自分では水泳をしているから運動不足にならないとたかを括っていたのですが気がついた時にはふくらはぎの筋肉は削げ落ちていました。
それに気がつかなかった私自身が滑稽なのですが、その落ちた筋肉を復活させるのには本当に苦労しました。
陸上運動いわゆる歩く走るという運動は決して忘れてはならないという教訓です。
それに脚の筋肉が衰退すると水泳をやめた時にはその脚は脂肪の温床、脂肪が付きやすい脚になってしまうという警告です。
最小限少し遠回りをする覚悟で歩きましょう。
これはとても大切なことですから、水泳はやならなくても他に代用できる有酸素運動はいくらでもあります。
でも歩くために必要な筋肉だけは衰退させないように配慮してください。
人は歩く動物なのですから・・・
3-5. 過食にはくれぐれもご注意を!
それから水泳による足痩せ効果などダイエットに取り組む場合に注意すべき点は過食です。
水泳は全身運動で疲労度が激しく、それに加えて、空腹感が激しいです。
また一方では水泳練習が過激になると食欲が湧いてこない喉も乾きも感じないなど衰弱するほどの疲労感に襲われます。
適度な水泳での帰宅途中に友人でも一緒に居ようものなら過食は防ぎようがないかもしれません。
暴飲暴食にはくれぐれも注意をなさってください。
いきおい、飲み食いのための水泳という感じで水泳の目的が足痩せ効果から変わってしまうことがよくあります。
もちろん水泳選手のように1日3000も4000mも泳ぐのであれば、過食を飛び越えて一日に4食も5食も食べなければ身体を維持できませんが、ダイエット目的の人たちにそのような過激な運動は考えられないでしょうから!
今一度過食には注意をなさって、食事はバランスの良い食事をよく噛んでいただきましょう。
4. まとめ
以上、水泳の足痩せ効果について水泳の泳ぎ方(キック)について具体的な練習方法などを中心にお話を進めさせていただきました。
参考になった点が多々あったかと思います。
プール施設環境が手近なところにある場合には本当に是非、取り組んで欲しいと思います。
水泳の特色は何と言っても遊び感覚です。 もちろんエクササイズなのですが、スタジオレッスンでステップを覚えるように水泳の新しい泳ぎ方を習う、そして習った泳ぎ方を少しでも上手に長く泳げるようになりたいと願ってとても楽しいのです。 子供達が楽しそうにプールではしゃいでいる感覚は大人も全く同じです。 それに水泳は水着姿となり、水着効果は捨てたものではありません。 スタイルを維持したい! もっと若い頃の体型を取り戻したい!と願わずにはおられない魅力があります。
どうぞ、まずは足痩せ目指して水泳を頑張りましょう。
でも決して無理はなさらないでくださいませ!
では今回の記事は以上となります。最後までお付き合いいただき心から感謝しています。ありがとうございました。
なお水泳関連記事として次の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。