【マスターズ水泳競技会と資格級・泳力検定】各組織団体の特徴を分かりやすく解説!

18歳以上の水泳競技でマスターズ水泳競技というのがあります。が、参加資格や能力判定のための「級」制度については各種団体毎に非常に分かりにくいです。

この記事ではマスターズ水泳競技会の参加資格、またマスターズ参加年齢における泳力検定や「級」制度、資格級について詳細を解説していきたいと思います。

筆者の私が競技者登録をしている一般社団法人日本マスターズ水泳協会の「競技会(競泳)規則」に定められている競技会の参加資格は競技会申し込み日までにこの協会に登録が完了していなければならないと規定されています。

競技会にエントリーするために記録の参加制限は健康であること、週に1回以上の練習をしていること以外特にありません。

そしてまた、公益財団法人日本水泳連盟や一般社団法人日本スイミングクラブ協会では全国統一の泳力評価基準として資格級や泳力認定制度が年齢区分ごとに定められています。

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1. マスターズ水泳競技会と資格級

マスターズ水泳

マスターズ水泳

私は長年日本マスターズ水泳協会に選手登録をして地元近隣の協会主催する競技会にエントリーをしておりますが、この資格級に申請したことは1度もありません。

特段、日本マスターズ水泳競技会参加のための標準記録についての制限などはありません。

従ってこの資格級を意識したこともなく、意識するのは大会記録と自分のベストタイムそして自分現在の記録を照らし、参加競技会の目標タイムを設定しています。

それに日本水泳連盟が定めるマスターズ対応であれば19歳以上の年齢区分しかなく生涯ベストタイムがどの級のレベルにあるかという評価になるでしょう。

一番下位の1級であっても記録は相当レベルが高いもので一流のアスリートでなければ到底到達し得ないレベルではないでしょうか。

日本スイミングクラブ協会が定める泳力認定についてはそれなりの一般向けする基準となっているため認定されるかどうかは別として自分のレベルがどの程度なのかは判断がつくように思います。

1-1. マスターズ水泳

私が選手登録をしている(社)日本マスターズ水泳協会では高校を卒業した18歳からの協議会参加が可能で年齢は5歳刻みで年齢区分がなされています。

マスターズ競技会の魅力
水泳の競技者として長年頑張って来た選手がピークを過ぎてからも楽しめる競技会であったり、過去に水泳競技者でありながら仕事の都合などでブランクがあった人の水泳再出発であったり、還暦を迎えて初めて水泳を始めた人も同時に楽しむことのできる競技会でもあります。

それぞれが目標を定めて自分の能力に応じて競技会レースを楽しむものであります。

この日本マスターズ水泳協会のモットーは

・水泳を通じた健康増進

・大会に参加を通じた参加者との交流

・同様に、大会で赴いた場所の観光や食事等による相互理解

といった点に重点を置くのがマスターズ水泳の楽しみであります。

でも競技会の運営は主催・運営はFINA(国際水泳連盟)の基準にそってなされ、ルールも基本的には他の水泳競技大会と同様に厳格に運営されています。

1-2. 資格級について

(社)日本マスターズ水泳協会においては資格級などの制度はありません。

以下に解説する各組織において認定基準に従って資格級や泳力認定が付与されるものですが、各所属チームや選手個人の考え方により申請あるいは受験すれば良いと思います。

私個人的にはマスターズ年齢も65歳以上になるとそもそも資格級などを取得しても来年度にどうなるか予想もできない事態となる年齢です。

毎年選手登録をして年に1、2回近隣地区で開催されるマスターズ水泳競技大会にエントリーして公認記録証をいただくこがその年に頑張った証です。

今となってはエントリーしてゴールさえすれば3位までの入賞の賞状がいただけますが、それは年代区分の参加者が3人以内という年齢に達しましたからです。

そして65歳以上でエントリーする選手はそれはそれは優れたスイマーで若い年齢区分でも十分に戦える泳力の持ち主ばかりです。

ですからいつも顔ぶれは変わりなく、今年も会える喜びを噛み締めています。

そんなこともあり、あまり「級」にはこだわってはいないというのが率直な私の気持ちです。

2.(公益財団法人)日本水泳連盟が定める資格級制度と泳力検定

2-1. 資格級

水泳資格級とは日本水泳連盟が定めている全国統一の泳力評価のための基準です。

年齢区分ごとに種目距離ごとに男女それぞれの基準タイムと級を定めています。

年齢区分ごとといってもマスターズ参加年齢については19歳以上とひとくくりであるためにマスターズの年齢区分には対応していません。

例えば男子自由形の50m競技の場合であれば最高の資格級は15級で20.71、また最低の1級で31.39となっています。

これは現在の日本記録は21.67(長水路)、世界記録は20.91(長水路)ですから15級の20.71の記録は世界記録よりも速い記録となります。

また一方最低の級1級の男子自由形50m記録31.39はマスターズ水泳日本記録では75歳~79歳区分の男子50m自由形(長水路)が30.08、80歳~85歳が32.05ですからこれら年齢区分に相当します。

1級というのは高年齢のシニアに相当する記録とはいえ、1級の31秒というのは相当の練習を積んだ水泳選手でなければ到達しえない記録です。

日本水泳連盟の資格級
19歳以上の資格級は最高の15級は世界記録レベル

最低の1級は80歳前後の日本記録の水準だと言えます。

従ってトップアスリートの泳力評価基準であると言っても過言ではないでしょう。

詳細は公益財団法人日本水泳連盟、資格級を参考にしていただければ全ての級が掲載されています。

2-2. 泳力検定

この泳力検定制度は日本水泳連盟が1998年に創設した全国統一の泳力基準を定めたもので、水泳愛好者に受験してもらって公式に認定されるものです。

この泳力検定の基準は1級から7級まで、それぞれ男女別に種目、距離別にそして連例区分は6歳から70歳以上まで12区分の標準タイムを突破すると認定されます。

合格者には認定証とバッチなどが授与され日本水泳連盟ホームページに掲載される特典もあります。

ちなみに、男子70歳以上区分の1級は200m個人メドレーを標準記録4.30.0突破が認定基準となっています。

詳細は公益財団法人日本水泳連盟泳力検定受験案内を参照してください。

受験のための実施要領や泳力検定基準表をチェックすることができます。

3.(一般社団法人)日本スイミングクラブ協会が定める泳力検定制度

マスターズスイマーにおけるマスターズ水泳認定級という制度は(一般社団法人)日本スイミングクラブ協会が定める泳力認定制度があります。

この泳力認定は日本スイミングクラブ協会加盟のクラブ会員そして日本に在住するすべての水泳愛好家が所定の手続きにより受験が可能で認定会は協会加盟クラブ主管で実施され、協会より認定を受けた泳力認定員によって検定が行われます。

3-1. マスターズ(18歳以上)泳力認定基準

詳しくは日本スイミングクラブ協会泳力認定を参照してください。

一例をあげますと、マスターズ6級の認定基準は4泳法(クロール・背泳ぎ、平泳ぎ・バタフライ)の中の1泳法25m完泳となっています。

そしてマスターズ2は個人メドレー100m完泳泳び立ち泳ぎ30秒となっています。

マスターズ1級は自由形800m完泳となっています。

また、マスターズ1級の認定を受けると水泳段位の認定を受けることができ、段位は初段から10段までの区分されており、泳いだ距離合計が基準となります。

たとえば水泳初段ですとマスターズ1級の認定を受けた後の泳いだ距離合計が110,000mが認定基準です。

そして水泳10段(水泳名人)は水泳9段の認定を受けた後の泳いだ距離合計が200,000m以上となっており、併せて水泳10段位昇段試験に合格が必要となります。

3-2. 特典

1級認定者には泳力認定証とスイミングパスポートが発行され、10段位には水泳名人の称号が付与されます。

またマスターズ3級以上の合格者は月刊「スイミングマガジン」に名前が掲載され、また、水泳段位認定者は協会ホームページに名前が掲載されます。

そして取得した認定級は履歴書等に記載できる公式のものとなっています。

3-3. その他

マスターズ級の認定には協会への申請時に所定の検定料と認定料が必要となります。

水泳段位は泳力認定員が常在している加盟登録クラブの会員のみが申請ができます。

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4.(一般社団法人)日本マスターズ水泳協会について

またマスターズ水泳の普及と振興に関する事業を行い全国大会やその他地域での水泳競技会を主催し記録の公認や調査研究などを行なっている(一般社団法人)日本マスターーズ水泳協会があります。

4-1. 選手登録

筆者の私もこの日本マスターズ協会に毎年選手登録をして日々の練習に励み1年に数回の競技会エントリーをしています。

選手登録
この協会には資格級とか泳力認定と言った基準はなくマスターズ水泳競技会(競泳)規則で定められている競技会の参加資格は競技会申し込み日までにチームからの個人登録が必要となります。

4-2. 各種競技会へのエントリー

登録に関してまた各種競技会への参加にあたっては所属チームからの申し込みが必要となっています。特に参加にあたって水泳認定級などといった参加標準記録などといった制約もありません。

エントリー要件
ただ所属チームごとに、参加各選手の健康状態、競技会当日前、1ヶ月に週1回以上の水泳練習を行っていることや体調の自己管理などが義務付けてられています。

4-3. 日本マスターズ水泳競技会

2019年度日本マスターズ水泳短水路大会が2019年3月30日から同年6月9日まで全国28会場で開催されています。

またその他日本マスターズ水泳チーム対抗競技大会や日本マスターズ水泳選手権大会などが開催されています。

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5. まとめ

以上、水泳選手の関心の的の一つである資格級や泳力認定級について少々わかりずらい制度を所管する所属組織ごとに詳しく述べて来ました。

それぞれ特色があり、選手のモチベーション維持にも役立つ制度でありますが、ことマスターズ水泳を目指すスイマーにはどう受け止められているのでしょうか・・・

私自身は同年代の日本記録に驚かされます。

記録保持者はどんな練習と健康管理をしているのだろうかと気になるところですが、たゆまぬ健康管理と日々コツコツとトレーニングを積んでいることだけは間違いのないところです。

終わりに
この資格級というのも背景にはたゆまね努力の証でもあると思います。

日本水泳連盟が所管する資格級はAA、A、B区分の1から15級までの区分でせめてBクラスの資格級はと考えても65歳代の年齢を考えると夢のような記録です。

また日本スイミングクラブ協会が所管する泳力認定については少し考え方の違う基準となっていますが、有段者となれるというのは魅力のあるところです。

とはいえマスターズ水泳の基本的な目標とすれば健康でいつまでも水泳競技を楽しむところに意義があると私は考えます。

私が運営するこの「けんこう水泳」も全く同じ趣旨で運営しています。

水泳を愛して楽しんでいる多くのマスターズスイマーがいつまでも健康で楽しくチームのみんなで来るべき競技会目指して日々練習する楽しみをいつまでも持ち続けたいと願い、この記事は以上とさせていただきます。

最後までお付き合いいただき心から感謝しています。ありがとうございました。

 

なお以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただけたら幸いです。

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