水泳競技のリレー種目、各競技種目ごとに各チーム4人でリレーをするのですが、その順番というのはどのように決められているのでしょう。
ところで、順序がどうであれ、4人の記録の合計で競うことになるわけで、じゃんけんとかくじでも良いのではないかと思うのですがどうなのでしょう・・・
現在の私の所属する水泳クラブではリレーを組めるだけのメンバーがなく近年リレー種目の実績はありませんが過去長い水泳人生において幾度となくリレーを楽しんできました。
私は平泳ぎが専門ですから主にメドレーリレー、それからフリーリレーもメンバーが足らずによく参加しました。
その時の順番の決め方はチームの力が個人の力以上に発揮できるのもリレーの醍醐味なのです。したがってリレーの順番というのはとても大切です。
目次
1. 水泳競技の華!リレー種目の順番
水泳競技におけるリレー種目は自由形(フリー)リレーとメドレーリレーがあります。
フリーリレーは4人が50m、100mそして200mをリレーして行う競技です。
メドレーリレーは4人が4種目を50mもしくは100mをリレーして行う競技です。
このメドレーリレーの順番については以下の記事に詳しく述べていますのでそちらをご一読ください。
メドレーリレーの順番はルール上決まっていますので、それぞれの種目のベストな選手が泳ぐことになるでしょう。ただ自由形については他の3種目で泳ぐことは許されていません。
ではフリーリレーについては各チーム4人のリレーでタイムを競うわけですから、各チームのもっとも速い4人となるのが一般的です。
ではフリーリレーの場合には各チームで自由形ベスト4人の順番の決め方はどのように考えればいいのでしょうか・・・
2. 順番・オーダー決め方のポイント

ただ言えることは第1泳者はメドレーの1泳(背泳ぎ)も同じなのですが、記録が正式記録となるために上位の競技会への標準記録突破を狙っている選手などは個人種目に加えて与えられるチャンスですから、そのチャンス狙いの選手がいる場合には1泳は決まりということになるでしょう。
したがって1泳の考え方はチームの一番速い選手というのが一般的でしょう。
次に2泳から4泳まではどうするかは各チームの考え方があり一概に言えません。

ところがチーム事情で選手層の厚い・薄いがあります。いくら選手層が厚いといってもリレーは個人種目で泳いだすぐ後の選手といえどもリレーでも泳ぐというケースがあります。
リレー種目のプログラムとそれまでに済んだ種目をにらんでオーダーを組む必要があるでしょう。
2019年世界水泳の4×200mのフリーリレーで当初エントリー選手の体調不良で瀬戸大也選手がアンカーを勤めたのは私の記憶に新しいところで、瀬戸選手の責任感の強さとそしてパワーには感動しました。
3. 各泳者の心構え

では決められた順番のオーダーに従ってそれぞれの泳者の心構えなどについてまとめてみたいと思います。
3-1. 第1泳者
1泳は個人種目と同じ気持ちでスタート・ゴールすることになります。
ほとんどの場合1泳がチームのエースですから最低でも自己ベスト更新を目標に泳ぎましょう。自分よりも速い選手がいればその選手に追いつき、その他のレーンが遅いと感じても力を抜くことなく自分のレースプランにしたがって最後まで泳ぎきりましょう。
3-2. 第2泳者
2泳はまず大切なことはフライングをしないこと、そしてフライングを恐れてタイムをロスしないことが大切です。
競技会前に十分な練習をやってきたと思いますが、飛び出す瞬間のタイミングは1泳のゴールタッチを確認してからでは遅いです。飛び出して足が離れるタイミングで1泳のゴールタッチがあるのがベストです。
そしてリレー種目は2泳の出来いかんで勝敗を決しますので、最初から積極的に攻めていきたいところです。
個人種目ではなくリレーですから、他のメンバーの精神的パワーが引っ張ってくれますので、果敢に攻めの泳ぎで最低自己ベスト、チームトップの泳ぎをする気持ちで泳ぎましょう。
3-3. 第3泳者
3泳はアンカーの4泳につなぐ重要な役回りです。スタートとゴールタッチは2泳と同様です。
追いかける展開のケースでは差をつめられるように最初から積極的に攻めていきましょう。追いかけられている展開の場合は慎重に無理をせず後半のパワーアップに全精力と傾けましょう。
3-4. 第4泳者
4泳アンカーは自分との勝負です。いかにベストを出せるかです。相手など考えずひたすら自己ベストを目指して自己ベスト更新のイメージにそって全力を出し切りましょう。
3-5. 第1泳者のメリット
リレー選手に選ばれた場合には果敢に1泳を志願したいものです。
それは1泳のメリットとそのリレー種目の主導権を握ることのできる最高の舞台であると同時に、素晴らし経験は今後において水泳に限らずいかなる場合においても勇気を与えてもらえる経験となるでしょう。
もちろん、リレーはチームの絆が大切ですから、自分の想いだけのために1泳をゲットするのは如何なものかとは思いますが、

・1泳の記録は公式記録と認められる
・レースの主導権を握れる
・チーム内で存在位置が高まる
・各チームのトップクラスと対戦ができ、さながら自由形の決勝レースに匹敵する
4. リレー種目の醍醐味

リレー種目は水泳競技の花形、競技会の最初はメドレーリレーで始まり、大会最後のプログラムはフリーリレーとなることが多いです。
その競技会の最も興奮するシーンです。
私もマスターズ大会には出来るだけ毎年エントリーしていますが、いつもエントリーメンバーが少なく、リレー種目にエントリーが叶いません。
そんな状況ですので、日々の練習の時に多くのメンバーに働きかけて競技会参加を呼びかけています。
そして少しでもエントリー選手を増やしてリレーメンバーを組むのが今の目標です。
以前は、チームが充実しており、メドレーリレーもフリーリレーもエントリできていました。ひどい時は同じ4人のメンバーでメドレーリレーもフリーリレーも泳いだことがあります。
もちろん、参加料があり経費負担を伴いますが、その費用に勝る体験と感動は素晴らしいものです。これは実際に競技に参加したものでしか味わえません。
最後のリレー種目までに全ての個人種目のレースは終了しており、あとはチーム対抗レースです。チームベスト4の泳者がタッグを組んでのリレーは圧巻です。
そしてその熱気の中で泳げば自己ベストの更新確率は非常に高くなると思います。
中でもリレー種目の内、4×50mの200mフリーリレーはもう圧巻です。泳いでいるものには順位さえ分からない中での力泳が引き継がれていき、接戦となばそれは最後のゴールタッチまでもつれ込む緊迫したレースとなります。
このリレー種目の醍醐味を沢山の水泳愛好家に訴えて、体験して欲しいと思います。
5. まとめ
水泳競技の花形、リレー種目についてその泳ぐ順番の決め方であったり、各順番の泳者毎にメリットや楽しみや心構えなどについて私の経験からまとめさせていただきました。
規模の大きな組織のスイミングチームに所属していれば個人種目のエントリーだけでリレー種目など無関係の種目なのかもしれませんが、リレーメンバーに選ばれることを目標に日々の練習を頑張るのも一つの素晴らしい目標です。
チームでトップを目指す、この目標が自ずとリレーメンバーとなります。頑張って所属クラブの記録会には積極的に参加して自己ベストの更新に努力しましょう。
ライバルは所属チームに存在するわけですから、チームでトップに立つのは決して難しいことではありません。目標さえ、しっかり持ち続けてさえいれば必ずやリレーメンバーに選ばれることと確信しています。
それから小さなクラブに参加している場合にはみんなに働きかけてリレー種目のエントリーを呼びかけましょう。
そのためにも自分自身がまずは競技会で自己ベストを出して好成績を残せるように頑張りましょう。クラブの掲示板に自分の名前・成績が張り出される快感はたまりません。
そんな微かな喜びと感動を幾つになっても忘れずに日々続けることがいつまでも健康いられる秘訣ではないでしょうか・・・
リレー種目とは記録以前に感動を自分自身でそしてチームで共有できる最高のエントリー種目です。
リレー種目への挑戦!そしてエントリーチームができれば果敢に1泳を取りに行きましょう。そして競技会の前日に順番を決める記録会で1位をゲットして1泳を泳ぎましょう。
以上リレーの楽しさを強調してこの記事はここまでとさせていただきます。ありがとうございます。
なお、以下の関連記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。