水泳(クロール)で使う筋肉って?水中で遊ぶ子供達を真似て!

スポーツクラブのプールで水中ウオーキングを始めてしばらく経ち、物足りなさを感じた頃、やってみようかと思う「初めてのクロール」レッスン、でも自分には筋肉に自信がないからと二の足を踏んでいるビギナーメンバーもたくさんいらっしゃるかもしれません。

でも水泳で使う筋肉は日常生活を何ら支障なく営める人であれば、いや足や腕にハンディキャップがあろうと水泳をするには何ら問題はありません。

それはまだまだ筋肉が十分でない子供達がいとも簡単に水泳を楽しんでいる光景をよく見かけることがあると思いますが水泳には特別な筋肉を使うことなどありません。

この水泳で使う筋肉について一番関心のあるクロールを例に水泳歴60年の筆者とご一緒にみていきましょう。


1 水泳はレクレーション

水泳は優れた有酸素運動として認知され、水の中では浮力があり腰や膝に負担をかけることが少なく医療面、健康面からも注目されています。健康診断で運動不足を指摘されると「水泳を始めてみられては!」と医師からのアドバイスもあると思います。

それだけにシニア世代にはなじみの深いスポーツである水泳なのです。でも水泳経験が子供の頃の一時期だけというのがほとんどだと思います。とても水泳ができる身体ではないと誰もが二の足を踏んでいらっしゃるのも現実でしょう。

子供達にとって楽しい水泳

あえて私は水泳は本来レジャーでありリクレーションであると言わせてもらいます。楽しいモノなのです。

幼い子供たちがなぜ水辺やプールで楽しそうなのは遊びだからです。そうリクレーションなのです。それが水泳スクールに通い、小学校の授業での水泳などでクロールとなるとレクレーションと言う遊びからクロールというスポーツや授業に考え方が変わってしまい、できない・・・難しい・・・という感覚に至ってしまいます。

でも子供達が本来の遊び感覚でクロールをマスターできたとしたらそれは素晴らしいことだと思うのです。

私自身を振り返ると、クロールをマスターできたのはいつなのか思い浮かびません。それに背泳ぎや平泳ぎなども全くクロールと同様です。

記憶をたどっても最初から泳げていたのではないかというくらいです。そしてバタフライに至っては教わった記憶は全くありません、見よう見まねで遊びながら泳げるようになっていたとしか思い起こせません。

せめて、子供達にとって水泳とはレジャー・レクレーションであって欲しいものだと思います。したがって極論を言わせてもらえれば、授業ではサバイバルのための着衣泳やもしもの場合の泳ぎ方、最小限の泳力などに力点を置いたカリキュラムにすべきではないかとさえ考えています。

もっともっと子供達には陸上で野原を駆け回って遊ぶのと同様にプールでも潜ったり、自由に泳いだりと遊び感覚の水泳をさせてやりたいと常々思っています。

でも管理する側に立てば、リスクを最小限にするためにも、現状は致し方ないのかもしれません。

シニアに水泳は敷居が高い

さて、中高年・シニア世代になってくると水泳は子供の時以来で水泳は苦手と上手くできないとの意識が強く、水中ウオーキングだけでとどまってしまいます。でもウオーキングばかりではつまらなく、水泳もやってみようと思うのですが、上手く泳げない理由として筋肉の有無という問題にすり替わってしまうのではないでしょうか。

中高年・シニア世代に至り、健康維持のために水泳を始めてみようかとお考えの方々に強く申し上げたいことは、水泳は遊びなのだと考え方のシフトをまずなさっていただきたいと思います。

水泳とは水の中を泳ぐことです。泳ぐとは浮いた状態で移動できることだと思います。クロールは腹ばい状態で泳ぐその泳ぎ方の一つのスタイルなだけなのです。

何も考えずにプールで25mを足を底に着かず移動しようとすると、人それぞれどんなスタイルであろうと25mくらいは難なく移動できるのではないでしょうか水泳=クロールと考えると楽しくなくなると思います。

遊び感覚でクロールを始めましょう!

水中ウオーキングと水泳

プールに入ってまず行う水中ウオーキング、これは陸上ウオーキングと違うのは温度、浮力、抵抗などといった物理的な環境の違いから人体に与える影響がまるで違います。完全に水没した状態では浮力の影響を受け体重は1/10になってしまいます。さらに水の抵抗が空気と違い運動するための消費エネルギーが2倍近く必要となります。

言い換えると歩行するエネルギーは倍増するも足腰にあたえる衝撃は格段に低下するのです。もし運動不足や肥満などの問題があればその解決に向けた格好の運動となります。

ただ問題は景色を楽しめるわけでも仲間と楽しく会話ができるわけでもありません。楽しくなく飽きてしまいます。

その楽しくない状況をどうリカバリーするか、それが水泳だと思います。水泳は足が底に着かず浮いた状態で泳ぐという運動が必要となります。

そこでクロールを習おうという段階になるのですが、習う前にまず楽しく遊び感覚で泳ぎましょうという段階を経ていただればと思います。その打開策は辛くなるまでやらないということです。

辛くなる前で止めて歩く、そしてまた泳ぐ、水泳とウオーキングをセットで考えていただいて少しずつ水泳距離を伸ばしましょうというのが私の考えであり、提案であります。

2 初めてのクロール

楽しくプールで過ごす感覚をご理解いただけたでしょうか。水中ウオーキングと水泳とセットで少しずつでも泳ぐ距離が伸びてくれば、きっと水泳の楽しみを実感されていることと思います。

こうなるとクロールの技術的な指導を得たいと思う気持ちが芽生えてきます。スポーツクラブのプールレッスンにある「初めてのクロール」などといったクラスで指導を得るのも良いかと思います。

でも学ぶことはバタ足練習、息継ぎ、そしてストロークと教わる内容はどのクラブでもほとんど同じです。

この中で私が考える一番大切なのは何と言ってもバタ足練習です。まずはプールに常備してあるビート板を使って徹底的に練習して欲しいともいます。徹底的というはあくまでハードな練習ではなく楽しく遊び感覚であることを忘れない欲しいと思います。

水泳は基本全身運動ですから身体全体の筋肉を使います。でもクロールでバタ足練習が十分できていない段階でストロークによる手のかきを覚えようとしても、息継ぎであったりストロークのタイミングで苦労して、なかなか上手にならないという結果に至ります。

バタ足で15分、30分と休まずに泳ぎ続けらるようになればクロールのストロークなど自動的といってよいくらい上手になりますからまずはビート板を使って、そしてさらに、ビート板を使わずに腕を伸ばしたままのグライドキックで泳げるようになりましょう。

ビート板を使わずにバタ足が上手になるということは息継ぎをマスターするのと同じです。

そして何よりも足腰、そして腹筋・背筋など体幹部の筋肉がしっかりとしてきますから水泳にふさわしい身体づくりができてきます。たっぷりと時間をかけてバタ足練習をされることをお勧めします。

それから大切なことは辛くなる前に止めてウオーキングに移るのを心がけて欲しいと思います。辛くなるのは息苦しいとか足が辛いといった状態です。ウオーキング中に呼吸を整え、足の筋肉をほぐしてまたバタ足をするといった方法です。

そして10m20m30mと少しずつ距離を伸ばしましょう。25mを決して目標にせずに単なる物理的な壁だと思って直ぐにターンをしてください。25mの壁は休憩場所ではありません。

ほとんど言っていいほど25mの壁で止まって身体が冷えるほど休憩している人を見かけますがそれをしていると25m以上泳げるようにはなりません。あくまで辛くなったらウオーキングしながら休む!とこれを心がけるようにしましょう。

すると格段に上達が早いですから不思議です。

体幹部や足腰の筋肉がバタ足にふさわしく強化されてきますから、頑張ってください。

そしてビート板を使わずに5分10分とグライドキックでバタ足ができるようになればクロールなど難なく泳げるようになります。クロールの泳ぎ方については次の記事に詳しく解説してありますから参考にして欲しいと思いますから参考にしてください。

参考:水泳を楽しく!クロールの泳ぎ方は初心者でもこのコツさえ知れば

3 クロールの上達と使う筋肉

ではクロールについてもう少し詳しく解説していきましょう。

クロールのフォーム、泳ぎ方のコツ、練習方法などについて上記で紹介した記事に詳しく解説してありますので詳細は省きますがそもそもクロールとは腹ばいで泳ぐ泳ぎ方です。

試しに、顔を水中に沈めて何もせず腹ばいで浮いた状態になりましょう。空気を一杯に吸った状態で浮くと肺のある上半身が浮きますが、腰から下は沈んだ状態になると思います。この沈みそうな下半身をどうすれば浮かせることができるでしょう。

まず頭をより一層沈めて、腹筋や背筋などの筋肉を使って足を上にあげる必要があります。もしくはバタ足やカエル足で推進力を生み出す必要があります。

これが水泳の基本浮かせる方法でありそのために必要な筋肉を使います。でもそれは慣れれば使う筋肉はさほど必要とせず、難しくないと思います。

体幹部を浮かせ水平にするために使う筋肉

お腹の筋肉(腹筋)、背中の筋肉(広背筋)そしてそれぞれの内部に存在するインナーマッスルが主に使う筋肉です。なれず肩に力が入った状態のようにそれぞれ使う筋肉が緊張していればなかなか上手に身体を浮かせることは難しいですがそれも慣れれば上手に身体を水平にすることができます。

腕をかいて大きな推進力を得るための使う筋肉

次にストロークに必要な腕で水をかくために使う筋肉とは

腕の筋肉(上腕三頭筋)、肩の筋肉(三角筋・僧帽筋)、胸の筋肉(大胸筋)そしてそれぞれの内部に存在するインナーマッスルが主に使う筋肉となります。

水泳選手は大きな推進力を得るためにハードなストローク練習を繰り返すために使われる腕、肩、胸の筋肉がより一層発達するので、見事な筋肉質の上半身を作り上げられます。

バタ足キックに使う筋肉

スクリューのように効果的な浮力と推進力を得るための使う筋肉とは

太ももの筋肉(大腿四頭筋・ハムストリング)、お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋)、足の筋肉(前脛骨筋)そしてそれぞれの内部に存在するインナーマッスルが主に使う筋肉となります。

クロールの上達と使う筋肉

以上のようにクロールのストロークで使われる筋肉を見てきましたが、これはまさに「全身の筋肉を使う!」に尽きます。使うことのない筋肉など存在しないと言っても過言ではないくらいの全身運動です。これはクロールだけではなく、背泳ぎであれ、平泳ぎであっても同様です。

水泳の上達には何か特別によく使う筋肉を鍛えれば上手になるというものではありません。身体の中に存在するすべての筋肉が使われているのです。

言い換えれば偏りがある方がクロール(水泳)には不都合だとさえ言えそうです。

シニアの今の貴方にとって一番ふさわしい泳ぎをすればそれで十分クロールが上手になるという結論にも至ります。

クロールにはなにも特別な筋肉などありません。今存在する筋肉を使うことで十分なのです。そしてクロールがこれからより上手になるにつれて身体全体の筋肉が一様に強化されて使う筋肉が相対的に大きくなると理解していただけば結構だと思います。

上級者の場合の使う筋肉

ところが私のようにジョギングするより泳いだ方が楽という水泳上級者になると使う筋肉が少々違ってきます。使うというより、完全な有酸素運動であることから逆に筋肉の減少を来します。特に足の筋肉は重力運動ではないために歩いたり走ったり飛んだりなどで使う筋肉は退化すると言ってもいいくらいに減少します。

ですから私は必ずプールではトレーニングの時間の半分はウオーキングに費やしています。そして日常でも歩行を忘れることなく足腰を使う筋肉の維持に努めています。

4 まとめ(クロールでより楽しく水泳を)

クロールが楽しいかそうでないかは考え方ひとつだと思います。クロールも遊びの一つのバリエーションと考えてとことん遊びましょう。クロールで使う筋肉がどうの、フォームがどうの、息継ぎのタイミングがどうの、そんなのは二の次にともかく遊び感覚が大切だと思います。

陸上であれば子供達なら友達同士で走り回れば楽しいと思います。大人であればゲームをしたり何か新しい種目にトライしたりと遊び方も豊富だと思います。

水の中であっても同様です。まず動き回って遊んでみましょう。その陸上でのかけっこに匹敵するのがクロールだと思います。

とはいっても基本的に水の中で前に進む方法とはバタ足で腹ばいになった身体を浮かせて全身するにはバタ足が必要です。プールに常備されているビート板を使うことを面倒がらずにプールに来たらビート板をまず使って楽しみましょう。

そしてプールで過ごす中でビート板を使う時間を少しずつ少なくしてビート板を使わないバタ足に時間を割いて少しでも距離が伸びるように心がければ楽しくなると思います。友達が一緒にいれば最高でしょう。

そんな中で自然とクロールを覚え、少しずつクロールが上手になっていく!これが水泳のあるべき姿であり、クロール上達の近道であります。

クロールで使う筋肉と言うのは特段限定された筋肉というは存在せず、身体全体の現在存在する筋肉を総合的に使うことで泳ぐのが水泳でありそれがレクレーションなのだと信じて疑いません。

いかがでしたでしょうか水泳特にクロールで使う筋肉について述べてきました。お楽しみいただけたでしょうか・・・

最後までお付き合いいただき心から感謝もうしあげます。ありがとうございました。

 

なお、水泳に関して以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。

参考:水泳は大人にとって「泳げない」「上達しない」は口に出せない悩

参考:水泳でエクササイズ!メニューバリエーションをビギナーにも!

参考:スイミングの効果を大人目線で捉えたらスポーツを超えるかも!