平泳ぎはクロールなど他の泳ぎと違って推進力の多くをキックに依存します。私の平泳ぎなどはほとんどキック力によって進んでいると言って過言ではありません。
従って下半身の足首、膝、股関節そして腰と大きな負担を強いられます。ハードな練習に耐える競泳選手にあっては故障リスクを抱えています。
平泳ぎは足を角度の違いはあっても開いて挟むと言ったキック力が必要となり股関節など関節に大きな負荷がかかりますので水泳前後のストレッチはとても大切です。
さあ、この記事でポイントを押さえ、今日も頑張って楽しく練習をしましょう。
1. 平泳ぎ上達のための股関節ストレッチ
平泳ぎ上達に欠かせないのがキック力であることは言うまでもないことですが、単に足の筋トレをやって筋肉強化を図っても不十分です。
1-1. 初心者には筋トレよりストレッチ
どうぞ、ストレッチを十分やって柔らかい関節を手に入れてください。特に大切なのが股関節です。この股関節が柔らかくなると、膝も足首も驚くほど柔らかくなります。
最近の生活様式はベッドやソファーを主体として様式となり、以前の畳の生活はもう過去の異物となりました。
私も還暦になってからベッドの生活となり、正座する苦しい体勢となってしまいました。当然ながら、股関節は硬く情けなく感じています。
もし大会を目標としたスピード練習をすれば股関節を痛めたり、腰が痛くなったりと故障原因となるのは明らかです。
1-2. 股関節ストレッチ
股関節ストレッチといえばどんなストレッチをイメージされるでしょうか・・・
床に長座して座り開脚の股割り、またお相撲さんがやるような四股を踏むと言ったストレッチを連想されるかもしれません。
私の学生時代は座布団に正座して座り、さらに両足首を開いてお尻を直に座布団に座る姿勢をとって股関節のストレッチをしたものです。
次章でもっと詳しく解説していきたいと思います。
1-3. 股関節ストレッチで故障回避
平泳ぎで故障の多いのは腰、そして膝の故障です。
私自身も腰そして膝の故障は学生時代から数限りなく経験しました。同僚メンバーには椎間板ヘルニアで水泳離脱した人もいて激しい練習は腰などに大きな故障リスクを抱えています。
それを回避するには何と言ってもストレッチを忘れないようにしなければなりません。
そしてその最も有効なのが股関節ストレッチです。しっかり股関節部分のストレッチをしておれば、腰の故障も回避されます。
2. 効果的な具体的方法
平泳ぎの上達には下半身の関節の柔軟性についてその重要性について解説をさせていただきました。
では次に股関節ストレッチの必要性について詳しく解説していきたいと思います。
2-1. 股関節ストレッチの必要性
上の画像を見ていただくと平泳ぎのキックが開始されて蹴伸び姿勢に入る瞬間です。そしてこのタイミングでストロークにおける最大の推進力が生まれます。
引き寄せた両足が足首を外側に開きながら蹴り出されていく瞬間です。
呼吸時には頭が水面から上がり首が曲がります。そして胸の大きな水を抵抗を受けます。そして両足が膝を折って足首がお尻に接近してきます。
頭から腰までの背骨は伸縮を繰り返し、そしてしなりながら前進していきます。
そしてこの股関節を含めた腰のストレッチを十分行っておけば前章でものべた故障回避にも有効です。
では次に実際の股関節ストレッチの具体的方法を紹介していきましょう。
2-2. 具体的方法
股関節ストレッチの具体的方法としてストレッチポールを使った方法、そして私がおすすめする方法を紹介していきます。
2-2-1. ストレッチポール
ストレッチポールは一般的なストレッチ相対的に有効であり、特に股関節部のストレッチにはとてもこうかてきです。
もし余裕があれば是非、一家に1アイテム常備しておきたい優れものです。
私は毎日このポールの上で就寝前や空いた時間にはストレッチポールの上で、リラックスしながらストレッチをしています。
股関節のストレッチには膝を立てた状態から両膝を開き両方の足の裏を合わせすこし上下に振動させるだけっでとても効果的な股関節のストレッチができます。是非一度やって見て下さい。
それからプールには常備していない場合がありますが、ジムのストレッチコーナーに行けば必ずと言っていいほどこのストレッチポールは常備してあるはずです。
水泳前のストレッチには是非活用して欲しいと思います。
2-2-2. 膝の抱え込みストレッチ
股関節のストレッチ、そして腰のストレッチをとても効果的な膝の抱え込みです。
上の画像は肩膝ずつ交互にのばしていますが、両方の膝を抱えてもOKです。
これはとても効果が実感できる優れたストレッチですので是非試して見て下さい。
それから腰が痛いとかギックリ腰のようにズキンといった痛みが走った時などにも様子をみながら膝を抱え込むと痛みが和らぎます。
無理はダメですが、腰の違和感がある時などは水泳を中断してこのストレッチをやってみましょう。
休憩時間にはウオーキングレーンで後ろ向きに歩きながら膝を抱え込んで歩いています。
膝を抱え込む時にしっかり息を吐きながら抱え込みながらストレッチしています。
2-2-3. 開脚足裏合わせ
若い時には両足を完全開脚していわゆる股割りストレッチを頑張ってやっていましたが身体の固い人やシニアにはこの両方の足の裏をあわせて股割りをやってみましょう。
先ほど述べたストレッチポールの応用になります。
足裏を併せるだけでなく、上体も屈伸しながら負荷を上げていきましょう。
2-2-4. 補助者によるストレッチ
補助者がいる場合には一人ではむつかしいストレッチを支援をしてもらいならがやってみましょう。
上の画像では腰から下半身をひねるストレッチです。この場合も股関節にも有効です。
補助者の支援でより強い負荷によるストレッチが可能となり、また随時調整することもできます。
3. いつも股関節を柔らかく!
平泳ぎのキックはとても腰や股関節そして膝や足首に大きな荷重がかかる運動です。
そしてその下半身の関節部から生じるパワーが平泳ぎの推進力につながります。
したがって損傷するリスクも高くなってきます。事前、事後における十分なストレッチはとても大切ですので決して怠らないようにしましょう。
3-1. 股関節の柔軟性は平泳ぎ上達のポイント
単にリスク回避の意味だけでなく、平泳ぎが上達するキーポイントとなりますから、しっかりストレッチしましょう。
特に股関節は下半身その他の関節と有機的に連携しており、股関節の柔らかさは膝や足首の柔らかさにまで良い影響を与えます。
私はプールサイドでは腰をゆっくりとフラフープを回すように腰の回転を行っています。右回り左回りと交互に暇さえあればこの捻転を行いながら腰と股関節のストレッチそしてリフレッシュをやっています。
3-2. 日常生活への応用
股関節のストレッチは何も平泳ぎなど水泳に限ったことではありません。
生活習慣そのものにも影響を与えます。特にデスクワークや洋式の生活習慣に慣れた人たちにとって股関節の固さは止むを得ないことかもしれません。
じっと椅子に座ったままでいるとか、立ったままでいるとか、身体を固定させるとどうしても股関節が強張りかたくなってきます。
股関節が柔らかければ、常に姿勢良く、生活にも良い影響を与えることにもなります。
是非、この記事で紹介したストレッチを生活の中に取り入れて欲しいと思います。
4. まとめ
平泳ぎと股関節について、特にそのストレッチについて詳しく解説してきました。
一般の水泳愛好家で腰を痛めたといった話しはあまり聞かないかもしれませんが、競泳選手、特に平泳ぎを専門とする選手の腰の故障者を私は沢山見てきました。
そしてその誰もが股関節にも故障をもっており、股関節と腰との因果関係についてあまり報告はありませんが、股関節も腰も全体重を支えるという点では同じです。
股関節が柔らかくしっかりと安定していれば腰がしっかりしていているのも頷けます。
腰に負担のかかる平泳ぎは特に股関節のストレッチをしっかりとやっておきましょうと改めて最後に述べておきたいと思います。
そのためにも、年代や水泳のレベル、日頃の生活習慣に合わせて、無理のない範囲で水泳前後の股関節ストレッチの励行を忘れないでおきましょう。
このストレッチを十分やっておけば平泳ぎのキックに対する可動域がより拡大し、大きな推進力と安定した水中姿勢が確保でき上達の早道ちとなることでしょう。
そして最後にこのストレッチはなにも平泳ぎだけに限ったことではありません。
どんな泳ぎ方、いやどんな運動するにもとても大切な股関節です。どうぞご自身の身体をしっかりとガードし、運動効率を最大限引き出す意味で是非股関節のストレッチに取り組んでいただきたいと申し述べてこの記事は以上とさせていただきます。
最後までお付き合いをいただき心から感謝しています。ありがとうございました。
なお、以下の記事もとても興味深い内容になっていますので是非ご一読いただけたら幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。