大辞林によると、中年とは「青年と老年の間の年頃、40歳前後から50歳代後半まで」とあります。
その中年に栄養過多や運動不足などによって肥満している状態を中年太りと言うのでしょう。
女性の場合、この年代になると末子の出産を終え、
身体にも少しずつ変化が起こり、中年太りの内容も若い時とは異なってきています。
効果的な筋トレも若い時のような筋トレではなく中年世代にふさわしい筋トレが必要となるでしょう。
ここに女性のための中年太り対策としての筋トレを
そして日常の生活ライフで注意すべき点について解説します。
1 中年太り(女性)の実態
年代別で見た女性の実態調査(30歳以上1万人を対象)
(30代)
2016 スコア
1 肩こり・腰痛がある 25.8
2 太り気味(ダイエット対策)24.3
3 なかなか疲れが抜けない 20.1
4 基礎代謝・新陳代謝が悪 17.7
5 冷え性 16.2
(40代)
2015 スコア
1 肩こり・腰痛がある 23.2
2 太り気味(ダイエット対策)20.4
3 なかなか疲れが抜けない 18.3
4 基礎代謝・新陳代謝が悪 15.7
5 視力の衰え/目がかすむ 15.4
2016 スコア
1 肩こり・腰痛がある 23.5
2 太り気味(ダイエット対策)21.3
3 内臓・皮下脂肪が多い 15.6
4 基礎代謝・新陳代謝が悪 15.4
5 頭痛がよくある 12.1
(50代)
2015 スコア
1 肩こり・腰痛がある 20.1
2 視力の衰え/目がかすむ 19.7
3 太り気味(ダイエット対策)16.3
4 なかなか疲れが抜けない 12.8
5 基礎代謝・新陳代謝が悪 12.3
2016 スコア
1 肩こり・腰痛がある 20.5
2 視力の衰え/目がかすむ 18.5
3 太り気味(ダイエット対策)16.9
4 内臓・皮下脂肪が多い 12.8
5 基礎代謝・新陳代謝が悪 11.9
(60代)
2015 スコア
1 肩こり・腰痛がある 15.1
2 視力の衰え/目がかすむ 12.8
3 コレステロール値が高い 10.3
4 太り気味(ダイエット対策) 9.1
5 膝・肘などの関節痛 7.4
2016 スコア
1 肩こり・腰痛がある 13.5
2 視力の衰え/目がかすむ 13.5
3 コレステロール値が高い 10.6
4 太り気味(ダイエット対策) 9.7
5 膝・肘などの関節痛 7.7
出典:電通九州「第4回 通信販売 消費・利用実態1万人調査」から引用
この調査結果から太り気味というのは各年代に順位の差こそあれベスト5以内に位置していますから
女性にとっては30代以降の大きな悩みであると同時に肥満体質はすでに30代から始まっていると言えます。
この調査が30歳以上の女性1万人の調査であることから20代女性の趨勢がわかりませんが、
中年太りというのはすでに30代からその傾向があります。
そして30代では太り気味が2位であり、60代においても4位に位置している点を考えれば
中年太りの解消は女性の永遠の課題と言えます。
そして30代から肩こり、なかなか疲れが取れないや冷え性の悩みがあるという調査結果は
更年期の症状としてホルモンバランスの崩れが生じているのかもしれません。
そして30代の5位に冷え性がある点も注視しなければいけません。
こうした女性が30代でなんらかの体調不振があり身体の冷え、そういった因子と運動不足、
偏った不規則な食生活やストレスから、太り気味、代謝の悪化などを招き
中年期に入ってあの忌まわしい(失礼)おばさん体型への変遷と言えそうです。
中年太りとはその原因というか由来がすでに30代ですでに起こっていたとみるべきではないでしょうか・・・・
そして中年期に入りホルモンバランスが崩れ、女性ホルモンの優位性が低下し、内臓脂肪型の肥満体質となっていったと考えられます。
さらに、各年代層で憂慮すべき点は太り気味・ダイエット対策が必要としている女性が前年対比ポイントが増加している点です。
そして各年代層ともその対応策を模索している点も指摘できると思います。
2 その実態を踏まえた対策・改善方法
各年代共通に必要な対策
中年太りの最大の課題は消費エネルギーと摂取カロリーの関係です。
・基礎代謝量
基礎代謝量が個人差があると思いますが、30代女性の平均的な体重(52.7kg)の平均基礎代謝量は1140kcalですから、
何も運動をしなければ1140kcal以上を摂取、食べれば太るという極めて単純な方程式です。
そのためには一回の食事を350kcal程度にしなければなりません。
でも男性が食べるご飯じゃわんに軽く1杯(150g)で240kcalです。
チャーハン一人分で、630Kcalです。いかに食べ過ぎているかがわかると思います。
それに引き換え、消費カロリーですが、私は毎朝、雨が降らない限り、ウオーキングに出かけます。
平均的な約1時間の歩数は7000歩、消費エネルギーで250kcalです。約ご飯1杯分です。
ダイエットを考えるときにまずは摂取カロリーを大幅に減少させなければまず中年太りは改善しないと思います。
筋トレをして脂肪の付きにくい体質に改善することや、
今ある皮下脂肪や内臓脂肪を燃焼させる効果が間接的にあったとしても摂取カロリーを減少させる対処は必至です。
・食事制限は肥満の大敵
とはいっても食事制限をすると間違いなくリバウンドします。私がそうだったからです。
3食のうち1食を減らすとか、色々やってみましたがうまくいきません。
自分の意思が弱いとかいう問題でなく、人は食べる生き物だから、
飽食現代にあって食べないというほど過酷な対処は長続きせず、いきおいリバウンドの憂き目にあってしまいます。
そしてそのリバウンドはもっと問題があって、食事制限ですから筋肉量が低下していきます。
その状態でリバウンドすると筋肉が少ないですから、リバウンド後は脂肪がつきやすい身体になってしまいます。
過度な食事制限はしないことです。
・摂取カロリーを減らすコツ
3食とも満腹になってなおかつ摂取カロリーを大幅に減らすコツ
これは次の拙稿をご一読いただければ理解が深まります。
参考:脂肪を落とす運動やその方法、たった1週間で効果てきめん!
よく噛んでゆっくりと食べる!これが何よりも効果的な対処法です。
まず騙されたと思ってやってみてください。
そして食事の前には食物繊維の多いキャベツなどの野菜をしっかり食べて空腹感を抑えます。
私のダイエット成功の秘訣はこのキャベツと良く噛んで食べるにあると考えています。
よく噛んでとは口に入れた食物が全て液状になってから飲み込むことを言います。
でもこれは今までの早食いの習慣から大変難しいです。でも今日から実践してみましょう。
・ウオーキング(筋トレ)
ウオーキングは有酸素運動の代表格です。
7000歩も歩いて250kcalと焼け石に水のようなものかもしれません。でもされどウオーキングなのです。
ウオーキングの時間を取れない女性達のためにできるコツは、暮らしを少しだけ不便にして歩きましょう。
エレベーター、トイレ何をするにも少しだけでも遠回りをして歩く。歩いて下半身を動かしましょう。
この積み重ねというか、ちょっとしたきっかけで貴方の生活スタイルは激変するはずです。
歩いているときに少し足を高くあげるとか腰をひねるとかで筋肉に刺激が加わり、筋トレ効果も期待できるでしょう。
40代・50代女性の中年太り対策
40代50代と言えば女性も管理監督者として辣腕を振るう年代です。
なかなかストレスから解放される局面も少ないと思います。
気がつけばしっかりと体形がおばさん体型となってしまったと失礼ながらそんな状況かもしれません。
そんな仕事に忙しい女性も家事や家内労働で忙しい女性であっても、
絶対に初めて欲しい筋トレプラス有酸素運動を毎日の暮らしの中に取り入れて欲しいと思います。
・中年女性向けウオーキング(筋トレ)
先ほども述べたウオーキンです。1日30分でもいいですから歩きましょう。
夏の暑い日にとてもウオーキングなど!とお叱りはわかりますが、事務所の中の廊下を少し歩いてみる。
冷房の効いたスーパーやデパートで少し歩いてみるという感じで、歩くことを生活の習慣の中に位置付けて欲しいと思います。
このウオーキングで意識するところはふくらはぎと腰周りです。
更年期を前後として体調の不振、疲れやすいとか、顔が赤らんで汗が止まらないとかいろいろな症状があると思います。
その自律神経が少し混乱しているのをウオーキングで改善させてあげるのです。
そのウオーキングを意識して実践するかしないかで大きな差が生まれます。
歩かないから足の筋肉が低下し、姿勢が悪くなり、骨盤が歪み、自律神経の不調を加速させるのだと思います。
最初は少しから初めてしっかりとご自分の生活スタイルにウオーキングを位置付けていきましょう。
ふくらはぎに意識して歩くと漠然と散歩するのとでは雲泥の差があります。
次にお腹です。腰を回す、お腹の筋肉に力を入れるなどの意識づけで大きな筋トレ効果を生みます。
ともかく女性は色々とすることがあるでしょうから、筋トレなどという時間を作るのは難しいと思います。
いつでも簡単にできるコツが必要なのだと思います。
・ウエストニッパーの活用
ここで中年太り対策グッズを一つ紹介します。
ウェストニッパーです。女性が出産後の体型を復元と改善に使用するウエストニッパーです。
これを筋トレ用に活用します。
台所仕事やテーブルで何か作業をする時、ニッパーを装着してお腹に力を入れたり解放するという簡単な腹筋の筋トレをやてみましょう。
そしてご自身のお腹に「貴方のサイズはこれよ!」と意識付けさせましょう。
・ウエストニッパーでインナーマッスル筋トレ
それからウエストニッパーの活用ですが、これを装着してさらに自分の腹筋を使ってもっとお腹を凹ませましょう。
これ以上お腹が凹まないようでしたら、貴方の腹筋のインナーマッスルほとんど無い状態だと思います。
お腹の外側の腹筋と同時に内部にあるインナーマッスルを両方鍛えて、ご自身の身体の中にウエストニッパー筋肉を作り上げていきましょう。
このウエストニッパーをつけている間、力を入れたり解放したりと腹筋に刺激を与える筋トレとお腹を凹ませる筋トレとこの2種類を意識してやりましょう。
何も一般的に行われているような筋トレをしなくても十分筋トレを暮らしの中に取り入れることは容易です。
いつもの生活習慣の中に少しずつ変化を加えて、筋トレする身体、ウオーキングする身体に変えていけば結果は必ず出てくるでしょう。
3 筋トレの有効性
筋トレという運動でウエスト周りならばウエスト周り全体に刺激が加わります。刺激と合わせて筋肉が大きくなっていくでしょう。
そうすれば皮下脂肪にも間違いなくその刺激が伝わっていきます。
その筋トレという些細な刺激が毎日続けば皮下脂肪がつきにくいウエスト周りになっていくでしょう。
筋トレで燃えやすい脂肪に
もちろん脂肪が燃焼するには皮下脂肪であれ内臓脂肪であれ有酸素運動であり代謝によって燃焼するのですが、
燃焼効率の良い脂肪に変えてあげることが必要だと思います。
そのためにも筋トレで刺激を与え筋肉を増やしながら代謝を上げ、脂肪に刺激を与えてやる必要があります。
女性が気になるところといえば、お腹周りに加え、二の腕、お尻、太もも、ふくらはぎとありますが、
脂肪が必要以上についているというのは間違いなくその部位の筋肉が衰えている証明です。
気になるところの筋肉を刺激してやり、少しで筋トレをしているようというメッセージを筋肉と脂肪に伝えていきましょう。
そしてその女性の気になる全ての余分な脂肪に効果的なのが、ウオーキングという習慣だと思います。
ウオーキングは立派な筋トレ
いつもの徒歩ではなく背筋をピーンと伸ばしてしっかりと腕を伸ばして歩けば全ての部位の筋肉がついていきます。
実は私は50代の10年間は管理職として個室での執務で通勤は自家用車でdoor-to-doorの暮らしをしてました。
でも水泳は週に3度くらいはプールに通っていて、運動不足ではないとタカをくくっていたのですが、
気がついたときはふくらはぎの筋肉は退化してしまい、歩くのも片足を引きずるようになってしまいました。
でも毎日のウオーキングで見違えるようにふくらはぎの筋肉が回復した経験があります。
歩くことは有酸素運動であると同時に筋トレも兼ねられます。徒歩は侮れません。
なんて言ったって、人は歩く生き物なのですから・・・
4 中年太り(女性)に最も効果的な筋トレ
腹筋
すでに述べましが、椅子に座ってでも、立った姿勢でもいいです。
少し猫背になって腹筋に力をいれて3秒程度固定、そして元に戻して1回です。この場合、息を吐きながら腹筋に力を入れましょう。
息を吸って身体を戻します。これを10回、3セットくらい頑張りましょう。
明日の朝、腹筋に心地いい疲労感がありますよ。
これくらいの負荷なら毎日できますからお風呂の中で歯を磨きながらでもできると思います。
腹筋インナーマッスル
寝る前の眠りにつくまでのまどろみを使ってインナーマッスルを鍛えるドローインをしましょう。
床について膝を立てます。
両手をお腹においてまず息を吐いてお腹を凹ませます。次に息を吸ってさらにお腹を凹ませます。
その状態でお腹は動かさずに小さな普通の呼吸にして30秒から60秒頑張って、元に戻しましょう。
これを3セットから5セットくらい頑張りましょう。
きっと5セットもいかないまでに眠りの中に落ちていくに違いありません・・・
息を吐いてお腹を凹ませる腹式呼吸と息を吸ってお腹を凹ませる胸式呼吸を合わせたドローインをぜひ会得してください。
まだもっとお腹が凹むようならさらにこの呼吸を繰り返してお腹をさらに凹ませましょう。
これを2、3日続けるとお腹の不思議な筋肉の違和感に遭遇できると思います。
ご自身の身体の中にウエストニッパーができてきた証です。
ふくらはぎの筋肉
椅子に座っているときに片方の足を引いて爪先立ちになります。そしてふくらはぎに力をいれましょう。
5秒から10秒です。その足を元に戻して、次にもう一方の足を引いて同じ動作をしてふくらはぎに力を入れましょう。
両足をして1回、5回から10回やりましょう。
時間があれば3セットくらいしたいところですが、リラックスの意味も含めてやってみましょう。
5 まとめ(ウオーキングをお忘れなく)
女性の中年太りをテーマに考えてきましが、今日がスタートです。
これからは、もうこれ以上中年太りが拡大することはありません。
くどいようですが、歩くという筋トレ習慣をライフスタイルに取り入れましょう。
そして何よりも大切なことはよく噛んでゆっくりとバランスがよく栄養価の高いものを満腹感を味わっていただきましょう。
今までの食事量がいかに食べ過ぎだった実感に驚かれると思います。
そして筋トレで一番大切な点は筋肉とコミニケーションを取ること、筋肉も脂肪もあなたの身体の一部です。
貴女の想いがきっと伝わって、
貴女の気になる健康・ダイエットに関するお悩みが上位から姿を消すでしょう・・・
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
初稿:2018年7月15日