【メダカの育て方】室内飼育が初心者におすすめ(失敗しないコツ)

メダカはどこでも目にするとても育てやすい淡水魚の代表格!とする考え方はもう過去のことです。

今では自然界に棲息するメダカを目にすることはまず困難と言っても過言では無いでしょう。

この記事ではそんなメダカの育て方について初心者にでも手軽に室内で育てる方法について詳しく解説していきたいと思います。

街中の熱帯魚ショップは金魚屋さんにいけばメダカはよく目にしますがこのメダカは作られたメダカと言った方が好ましいかもしれません。

他の熱帯魚と同様の考え方で、自宅の室内で観賞用ペットとして室内で飼育することをおすすめします。

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

私の現役時代は魚類の試験研究現場で長年勤め、魚の生き死について色々なケースを見てまいりました。読者の皆様に参考になる情報を提供できると思います。

1 【メダカの育て方】室内飼育が初心者におすすめ

メダカはとても日本の環境に適合している淡水魚で上手に育てれば3年以上元気に繁殖をしながら育つ日本人にはとても親しみの深い淡水魚です。

でも今現在、私達が目にするメダカはそのほとんどが品種改良された作られたメダカです。

従って庭の池や大きな壺などで飼育するよりは、自宅のリビングなど室内でしっかりと観察しながら育てるというのが初心者には相応しいメダカの育て方だと思います。

ここでメダカの育て方について初心者が是非知っていて欲しいポイントを解説していきたいと思います。

そして慣れてくれば飼育環境をより充実させ、メダカにも飼い主にも憩いの場となるよう楽しくメダカと触れ合えるよう育てていきましょう。

育て方の大切なポイント
・飼育水

・餌

ではこのポイントについて詳しく解説していきましょう。

飼育水

メダカを育てる水はいうまでもなく淡水です。でも水道水とは違います。

水道水は塩素で殺菌され人が飲んでも安全な水であってメダカには安全ではありません。これはメダカを育てようと考えている人には釈迦に説法ですが、念のため述べておきました。

カルキ抜きで処理をするか、最低一昼夜屋外で放置して塩素を飛ばした状態の水を飼育水とします。

それからメダカの在来種は日本国中に棲息していた経緯もあり水温環境にとても優れています。冬から夏までの水温に耐えられます。

室内ということになればさらに気温変化をしのげますからメダカに与える温度刺激が少ないと言えるでしょう。

さらにこの飼育水は閉鎖的な水槽という場所で育てるため水質の悪化を考えねばなりません。餌の食べ残しやメダカの排泄物などにより、水質は悪化します。

自然界では綺麗な水が耐えず流入していますから、それと同様に室内の水槽にも新しい水を入れていやる必要があります。

でも毎日と言った頻度でやる必要もありません。育てる尾数にもよりますが、1週間に一度くらい水槽の1/3くらいは新しい水と換水させると良いでしょう。

それから、水槽内の掃除が重要です。毎日する必要はありません。

頻繁な掃除はかえって汚物を巻き上がらせる結果にもなりますから静かに丁寧に目に見える範囲のゴミや汚物を取り除きましょう。

掃除器具は100均で売っているようなエアーチューブを使ってサイホンの原理で水槽内の水を外に出すことでゴミを吸い出す方法がおすすめです。

エアーチューブの径が大きくなれば吸い込みが強くなります。チューブの先に重りでも取り付ければお手製の掃除器ができますからお試しください。

次に餌ですが、メダカ用の餌がショップでもネットでも販売されています。

餌のタイプは浮くタイプや沈むタイプがありますが、私は自分が餌をやっている時に食べて欲しいので浮くタイプよりも沈むタイプの餌を餌が水槽の底に行くまでに元気に食べるような餌のやり方がおすすめです。

餌を食べる行動を起こさなければ餌はやらないというのが私の考え方です。

その他飼育に必要なもの

飼育水と餌のことを解説しましたが、底砂や水草、そして水槽周辺器具などいろいろなモノが考えられますが、あれば当然ながら価値のあるモノですが、メダカの身になって必要かどうかお考えになって揃えていただければよろしいかと思います。

詳しいことは以下の記事を参考にしてください。

熱帯魚飼育に必要な初期費用と管理コスト【水槽は大きなモノを】

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2 初心者向け育て方(失敗しないコツ)

メダカを育てるにあたって一番大切なポイントはメダカも人と同様に命あるこの世の生き物である事を忘れない!

この大原則さえ頭にしっかりと留め置いておけば滅多なアクシデントはかなりの確率で回避できるはずです。そしてこれから述べる3つの要点・コツを覚えておけば大丈夫です。

自信を持って可愛いメダカを育ててみましょう。

急激な環境変化を避ける

まずメダカは日本の気候風土に馴染み深い多様性と汎用性にとんだ魚です。季節の温度変化、環境に変化にも十分に順応できる特徴を持っています。

でもだからと言って急激な変化には対応ができません。小さな生き物である以上それは止むを得ないことかもしれません。

初心者にとって一番最初に経験するメダカの急激な環境の変化とは何でしょうか?

それはメダカを購入して自宅室内の水槽に放す瞬間です。この環境変化を考えてみましょう。

ショップで飼われてメダカと自宅室内との環境変化です。それは水の違い(水温、水質、餌など)です。

従ってコツとなるポイントは自宅の水槽に放す時にはその水槽に慣らすという作業をしてあげることが大切です。

急激変化を回避するポイント
・ショップで購入したメダカはビニール袋ごと、まず水槽の水に浮かせ水温に慣らす。

・次にビニールの袋に水槽の水を少しずつ入れ換えて水に慣らす。十分に慣らした後、水槽にメダカを放してやると良いでしょう。

・放した当日はまだ餌を与えるのは控え翌日以降にしましょう。

十分に水槽の環境に慣れてから餌をやるのが賢明です。それはショップで与えていた餌をやるのが一番メダカにとっては喜ばしいことだと思います。

しっかりと観察する

次に大切な育て方のポイントはしっかりと観察することです。初心者であれば何をどう観察すればいいのか分からないと思いますが、毎日気づいた事を自分の言葉にして記録する作業を継続して欲しいと思います。

初めのうちは観察項目は少ないかもしれませんが徐々に育て方が高度になり観察項目も増えてくるでしょうし、観察の目も深く鋭くなってくるでしょう。

観察のポイント
・大切なことは毎日定期的に観察して記録することが大切です。

・最低限の観察項目:水温、飼育水の濁り、餌の量、餌の喰い、元気度など

・餌やりの時が観察のタイミングとしておすすめです。

変化をいち早く気づき対処

上の観察さえ怠らなければ、日々メダカを育てていてメダカの変化にいち早く気づくことでしょう。

この変化が感じられたら、餌の量をコントロールしたり、水換えをやったり、底掃除をしたりと対処に遅れを来すことがないはずです。

ポイント
この気づきは初心者の方が優れていると思います。それは慣れてくればくるほど観察を怠ってしまうリスクが高いからです。

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3 メダカは絶滅危惧種

誰もが知っている動揺「めだかの学校」小川や田んぼにはメダカが群れをなして泳いでいる光景は過去のお話しで1980年頃から農業改革、生活レベルの向上、そして護岸工事などの影響を受けるようになりました。

結果、小川やせせらぎというメダカの憩いの場所は壊滅的打撃を受けました。さらにブルーギルやブラックバスといった外来種が猛繁殖するなどの影響も加わり、メダカの繁殖は瀕死の状態となりました。

そこで環境省は2003年、メダカをレッドデータブックに絶滅危惧種として指定しました。

その後、各地でメダカの保護活動が活発に展開され学術的にも調査研究が進んでいます。そして遺伝子レベルでの研究も行われ、メダカの系群についての研究結果が報告されています。

従って私達一般人が自然界に住むメダカを目にするのはとても困難な状況です。

ショップで販売されているメダカはどういう種類のメダカなのか全く分からないというのが実態でしょう。

可愛いから飼ってみようとメダカを手に入れて自宅で育てるのはとても素晴らしいことです。

でもその後、手に入れたメダカを自然界に放すということは生態系に影響を及ぼす手段として謹まねばなりません。

しっかりと管理される閉鎖的な環境の中で飼育を楽しむという配慮が必要となっています。

4 まとめ

メダカの育て方について魚の飼育経験が浅い初心者向けに解説をしてきました。

そしてメダカという魚は屋外で育てるよりも室内の方が初心者には好ましい点についても述べてきました。その理由は観察力をつけるため飼育能力を高めるためといろいろなメリットがありますのでメダカは屋外よりも室内がおすすめです。

ではメダカの室内での育て方のポイントを初心者向けに改めて整理しておきましょう。

まとめ(ポイントを整理)

・メダカは強い魚ですが、急激な環境変化は避けてやりましょう。

・購入時には特に気を配って水槽に放してやりましょう。

・餌はやり過ぎず、飼い主が観察している間に摂餌が完了するようにしつけましょう。

・観察を怠らず、しっかりと記録して以後のリスクに備えましょう。

・メダカも命ある生き物です我が子と思って可愛がってやりましょう。

・育てているメダカは自然界に放すことは厳に慎みましょう。

いかがでしたでしょうか、少し面倒くさく感じられたかもしれませんがメダカを育てるのはそんなに手間のかかるモノでも難しいモノでもありません。

可愛がってやれば2、3年は元気に育ってくれます。翌年の春には産卵に出会うかもしれません。この喜びを味わって守られる事を願ってこの記事は以上とさせていただきます。

最後までお付き合いをいただきありがとうございました。

 

なお以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。

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