ストレスによる動悸を抑えるために心しておくべき大切なこと

ストレスによる動悸を自覚するときとは?

私の場合、真っ先に思い浮かぶのが、

組織のトップに対するプレゼンや水泳の試合直前など極度の緊張という強いストレス状態に陥り、

きまって動悸がひどく心臓が口から飛び出そうな感じでどうしようもなく抑えきれない気持ちになります。

そしてこの動悸を抑えようとするとますます動悸が強くなり、抑えるのが返ってストレスになります。

きっと貴方もこのような動悸に悩んでおられること思います。

動悸のメカニズム、ストレスと動悸の関係、どのようなストレス状態の動悸を抑える方法があるのか・・・

これらについて検証を行い、頭に入れておいてほしい大切な情報をお伝えできたらと思います。

参考:仕事のイライラで集中できな貴方!とっておきのコツを伝授

1 そもそも動悸とは

動悸とは通常の暮らしの中において心臓の動きなど全く無感覚ですが、運動昼や緊張という、いつもと違った状態になったときに、いつもよりも強く鼓動(心臓の動き)を感じます。

動悸の感じ方は人さまざまでいろんな表現がありますが、例えば

・心臓の鼓動が弾けて脈拍の数やテンポも感じ取れる

・心臓が口から出てしまいそうに感じる

・外部から心臓を何か道具で強打されたように感じる

・強い心臓の動きを感じながら息切れを伴う

運動も緊張もしないのにドキドキする

1-1 異常なストレスによる緊張状態

極度のストレス状態に陥り、動悸が伴う場合とはどんなケースが考えられるのか!

例えば不慮の事故に遭遇、被害者であれ加害者であれ、どちらのケースも強いストレスがかかります。

そのとき人の身体の中では自律神経系が反応して生理的に起こす反応が考えられます。

被害者であればいうにおよばず、加害者となった場合もどう対応していいのか完全にパニックに陥ると思います。

このようなケースに遭遇したとき、きっと人は動悸という症状が顕著になってくるのだと思います。

そして動悸を抑えることができず恐怖や不安、孤独感に苛まれ、さらに動悸は強くなりめまいや脂汗なども同時に起こってくるでしょう。

これらは自律神経の働きが心身の興奮刺激により起こり、早くストレス状態から脱したいと誰でも思うでしょう。

1-2 飲酒や喫煙

飲酒や喫煙による動悸、これはいうに及ばず、嗜むことにより血管が収縮!

血圧を上昇させ、脈拍を速めます。

血液の流れが滞り、良くない状況になるのはいうまでもありません。

どうぞ飲酒、喫煙による弊害を今一度認識しましょう。

特にストレス状態の時にストレスを抑えるために飲酒、喫煙をするケースが考えられます。

でもこれは全くの逆効果、ストレスを抑えるどころか身体が悲鳴をあげてしまいます。

ストレスにより動悸という身体からのサインを無視して飲酒、喫煙は身体に対する背信行為だとしっかりと認識すべきでしょう。

また、飲酒は百薬の長と言われ、飲みすぎなければ血行が良くなり朗らかになるかもしれませんが、

友との語らい、お祝い事などそういう席ならいいのかもしれませんが、ストレスで動悸を打つような場合には飲酒も慎むべきです。

動悸を抑える。ストレスを少しでも和らげるように体内の血液は脳や心臓など心肺器官でフル活動しているのに、アルコール処理や食物の消化活動に血液が方向転換しなければなりません。さらなる動悸が高まるのは必至だと思います。

1-3 薬の副作用

薬の副作用による動悸も良くあるケースではないでしょうか!

薬の効能説明書をよく読んで動悸の有無をしっかり確認して服用したいものです。

薬に関してもストレスによって強い動悸がある場合、薬の服用は慎重に考えるべきではないでしょうか。

動悸は薬の副作用で起こることを頭の片隅に入れておいてください。

1-4 病的疾患

病的疾患により動悸が起こるケースはまず心臓疾患、うつ病、女性の場合の更年期障害や妊娠中などホルモンバランスが崩れたような場合にも動悸が起こります。

病的疾患については後ほどまた詳しく述べますが、ストレスによる動悸なのか病的疾患なのかそれともそれらが複合して起こっているものなのか、判断できる知識と経験を高めましょう。

2 ストレスと動悸の関係

1-1でも述べましたがストレスは状況、身体が受けるストレスの強度によって動悸の状況が違うのは当然です。

ご自身がストレスをどう感じるのかにかかっていると思います。想定される極端なストレスシーンを検証してみました。

2-1 突然解雇を言い渡された場合

突然に解雇されたとします。これは想定外のケースです。

当事者が受けるストレスの強度はどんなでしょうか?

「えっ!なぜ・・・?」と一瞬、パニック状態に陥ることでしょう。

でも常々、辞めたいとその機会を狙っていたとしたらいかがでしょう!

受け止め方ストレスの強度は大きく違うはずです。

こケースの場合、解雇を言い渡され、常々考えていた退職が本人都合ではなく解雇なのです。

願っても無いケースです。

たとえ動悸が起こったとしても激しく心臓が飛び出るようなそして脂汗が流れるような状況にはならないのではないでしょうか!

2-2 交通事故を起こした場合

加害者となって事故処理をしなければならないケースです。

当事者は極度の緊張状態に打ち勝って適切な措置を取らなければなりません。

絶対にあってはならないのですが、このストレスを抑えるために逃避を選ぶ人もいるわけで、

その瞬間の逃避がとんでもないストレスに発展する現実を心にしっかりと止めておかなければなりません。

いかなるケースであろうとストレスを安易に抑えようと回避するのは良くない結果に進展すると思います。

その決断を必要とするサインが動悸だと私は考えています。

逃避を選ばず、動悸をご自身で抑えながらも適切に対処できたならば、動悸はどうなるでしょう。

被害者は重症でもなさそうだけれど一応病院に連れて行き、親族にも連絡、警察署で適切な事故処理をする。

動悸はどうなるでしょうか。抑えられるのか、さらに強い動悸に見舞われるのか、それはその時の状況次第です。

まずは動悸はストレスの処理を適切にせよ!というサインなのだと私は思います。

2-3 水泳の試合を前にして(筆者のケース)

私のケースですが毎年5月ごろに日本マスターズ水泳にエントリーしており、できるなら生涯現役のスイマーとして泳ぎ続けたいと考えています。

そして毎年桜が散る頃にエントリーします。

でも次の瞬間から脈拍が上昇しますそしてときどき動悸があります。

血圧が上昇するなど、試合の準備のため、身体のスイッチがONになります。

そして動悸とともにレースに出場するか棄権するかの葛藤に入ります。

動悸があるたびに、いつも頭に湧き上がるのは出場か棄権か!でも動悸を抑えるためにいつも棄権を消去してきました。

実は一度棄権したことがあるのです。

肥満となり泳いではいたのですが、試合の申し込みのための要綱が送られてきたとき、突然動悸が強くなりました。

そして動悸を抑えるためにも棄権を選択しました。

するとどうでしょう、一旦は動悸が抑えられ、楽になりました。

でもエントリーの申し込み期限にまた動悸に襲われました。

そしてそれから試合当日まで動悸が続き、試合が済んでも動悸は抑えられませんでした。

もう棄権はしないと心に誓い、来年こそ出場目指して体重を落とししっかり練習してやっと動悸が抑えられました。

こんな状況なら肥満であろうと出場すればよかったと後悔しました。

そして次の年、出場すると決めた時から試合当日の選手招集所に座るまで度々動悸に悩まされました。

でも招集所ではもうまな板の鯉、動悸は抑えられ、さらにコース台に立ったときはもう真空状態、この快感がたまらない!

という感じです。

私の話が長くなりましたがストレスによる動悸はなかなか抑えるのは難しいと私は思っています。

でも、動悸がある以上、食べ過ぎもしません。飲酒も抑え、睡眠も十分とって試合に備えました。

私のこの動悸は不思議と泳いでいるときは抑えられ、心拍数の上昇という形で激しい練習なのに心地よい動悸に変わります。

とても不思議です。

3 一般的動悸の症状

ここでは、ストレスから離れて動悸の症状について述べたいと思います。

いろいろな病気が引き起こす動悸を知識として頭に入れておれば貴方の動悸の対処が変わってくると思います。

3-1 貧血

この貧血の症状として動悸、めまい、耳鳴り、頭痛、立ちくらみ、女性の場合は恒常的に冷え性の症状にあるようです。

血液中のヘモグロビンが減少、血液中の濃度が低下した状態を言いますが一般的に貧血は男性で13.dl、女性で12.dl以下になると貧血とされています。

私が30代の頃、胃潰瘍で出血多量で意識を失った時、5.dlだったのを覚えています。

ヘモグロビンの成分である鉄分の不足が原因ですので、日頃の食事には注意をして欲しいと思います。

3-2 バセドウ病

バセドウ病の症状も甲状腺の腫れ、動悸、眼球突出が主な症状ですが、

息切れや不眠、発汗、手のふるえ、息切れ、さらに体重減少などがあげられます。

全身の代謝をコントロールする甲状腺ホルモンの過剰分泌によって全身のエネルギー代謝に異常をきたし

上記のような症状を呈します。この病気は20代から30代の女性に多く見られるようです。

3-3 低血糖

血糖値が異常に低下、引き起こされる病気です。

症状は動悸、手足のしびれや震え、冷や汗、イライラ、さらには錯乱、異常行動、痙攣発作につづていく恐ろしい病気です。

低血糖は糖尿病の治療にインシュリン投与をしている場合、投与のタイミングや量を誤ると、とんでもない症状をきたします

空腹状態の時にインシュリンを過剰投与すると上記のような症状になりますので気をつけたいものです。

3-4 不整脈

不整脈は心臓の拍動が多すぎる頻脈、少なすぎる徐脈、そして不規則にリズムが乱れる場合があります。

特に運動などしていなくても動悸や低血圧、失神など心肺停止に至るほか、最悪の事態ともなりかねません。

私は若い時から房室ブロックという不整脈があったのですが、

胃ガンの内視鏡での切除術を受けていて、3時間経過して麻酔が切れそのショックで心房細動という不整脈に陥りました。

その時の状態は徐脈の状態の心房細動だったのでガンの手術の後、循環器科でも検査治療も行っております。

心房細動は血栓を作り、それが脳に達すると脳梗塞を起こします。

動悸が多いこともあり、常に脈拍を測定して今の自分の状態を把握するように習慣づけています。

動悸が強くなると本当に心配です。

3-5 狭心症

狭心症は心臓に血液を送る血管が動脈硬化などによって狭くなり血液の流れが悪くなったり不足したりすることによって

一次的に心臓が酸素欠乏に陥り胸から喉にかけて強い圧迫感は激しい痛みを起こします。

さらに続きますと呼吸困難にもなってしまう怖い病気です。この時にも動悸が起こります。

3-6 心筋梗塞

狭心症などの発作を繰り返し、ついには血管が塞がり不整脈による動機や息切れが起き、重篤な心臓疾患へと進んでいきます。

狭心症、心筋梗塞などの血管の異常による病気はともかく血流が澱み、血栓や不純物が血管にへばりついているので気をつけたいものです。

3-7 更年期障害

女性の場合、更年期を迎えると女性ホルモンのバランスが急激に変化していろいろな症状が出てきます。

しかしこの症状の中にも動機、息切れ、のぼせ、イライラ、肩こりなどが起こりますので女性の方は特に注意が必要です。

4 動悸の症状を抑える上で大切なこと

4-1 まずは深呼吸

いかなる状況であろうと動悸が起こればまずは深呼吸!

動悸は脈拍の上昇に加えて、呼吸が異常に浅く、早い状態だと思います。

ゆっくりと深い呼吸をして気持ちを落ち着かせましょう。これをしっかり頭に入れておきましょう。

軽い動悸なら抑えることができると思います。

ストレスであろうとなんであろうとまずすべきは深呼吸!でもこれさえ忘れてしまうくらいのパニック状態でも無意識のうちに深呼吸できるようにしっかりと潜在意識の中に落とし込んでおきましょう。

4-2 医師に診察してもらう!!

動悸はストレスが原因で起こり、とても不快な症状でありストレスとともに身体的不安も重なってストレスが増幅していきます。

これまでも述べましが、動悸をご自身が感じるわけですから身体の異常を真っ先に気がつく症状です。

若い人も中高年の人も動悸が出て何か異常を感じたら病院での検査が必要です。

健康診断では心電図を測定して一応医師の所見がもらえますが、一時的な心電図で、病気を診断することはできません。

携帯用の心電図を測定する器械を身につけて1日の心電図を取るという検査をしてくれます。

そして心臓には異常がなくても血糖値や血中ヘモグロビンの濃度など、健康診断で得られるデータでおおよそ、ご自身の身体の異常を判断できると思います。

そして心臓に問題がないとの状況を知り得た上で動悸を抑える処置を考えるといいと思います

しかし心臓に何かトラブルがある場合やその他の疾患を抱えていらっしゃれば、

ストレスがあろうとなかろうと動悸を感じたらイエローカード、動悸が激しくなればレッドカードです。

早急に医師の診断を受けるべきです

くれぐれも動悸というサインを見逃さないようにしましょう。

心臓や他の疾患に問題がないとなれば、動悸はストレス信号です。

その動悸をどう抑えるか、抑える対処方法次第で動悸が激しくなるでしょう。

また逆に動悸は抑えられるかもしれません。

適切な決断と行動によって一刻も早く忌まわしい動悸を抑える努力を惜しまないように・・・。

4-3 ストレスに強くなるように訓練

不慮の災害を想定する防災訓練は、突然起こる可能性のある災害を想定して対処の仕方を訓練する必要があります。

一度でも練習という訓練をしておけば全くしていない時と比べてパニックの状態は雲泥の差があると思います。

たとえ訓練があっても現実に起こればパニックは起こります。

でも訓練の頻度、内容によってはパニックを最小限にできます

このパニックが言い換えれば動悸ではないでしょうか!

事故、災害、病気、事件などと不慮の出来事は起こり得ます。

こういう時はこう、こういう条件の時はこうと自分でイメージトレーニングしておくことも大切でしょう。

5 ストレスによる動悸を抑えるコツ

ストレスによる動悸を抑えるためには、そのストレスを受け入れ、

動悸は適切な対応をすぐ実行に移せ!との身体からのサインだと私は思っています。

要するに決断です。ストレスに対応した適切な決断です

ご自身の立場に立ってイメージして欲しいのです。

上司から強いパワーを持ってストレスを感じる場合、

上司に指示に従うのか、それともできませんと拒否するのか、少し時間をもらうのか、

いろいろな対処の仕方があると思いますが、決断をして行動に移す。

その判断基準は近い将来のご自身の動悸です。

動悸がどうなるかを考えて即断することが大切だと私は思います。

同僚や友人、上司、との人間関係、これは社会人にとって最も多くて深刻なストレスです。

この人間関係をどう維持して行くのか、その尺度、判断基準を今後ご自身の起こりうるであろう動悸をイメージして行動に移す。

これを私は提案したいと思います。

判断基準、対応の仕方は十人十色だと思います。

どうぞご自身のイメージトレーニングとして今、動悸で悩まされているあなた、

動悸を抑えるコツは貴方の動悸が教えてくれるのだと私は思うのです。

6 まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございます。

動悸について私の私見で検証を行いました。

今一度申し上げておきたいと思います。

動悸は強いストレスがある場合に自覚症状として現れます。

でも心疾患やその他の疾患があれば受けるストレスで抱える病状が悪化して行きます。

くれぐれも自己判断で、動悸を抑える、などど考えずに医師に委ねましょう。

そして益々増大するストレス社会になります。

ストレスに強くなれるように日頃のイメージトレーニングなどの訓練により、ストレスに対抗できるようになると思います。

常日頃からご自身の脈拍を診るという習慣をつけて、動悸を抑えるご自身の処方箋を常備することで乗り切っていきましょう。

始稿:2018年6月14日