シニアの仕事とやりがい!定年退職と同時に開花させるために

定年退職を間近に控えたシニア世代にとって退職後の仕事をどうするか?

一抹の不安を抱えながらも日々ご活躍のシニアの皆様に、少しでも収入が高く、やりがいのある仕事をやってみたいと願っている方々に少しでもヒントとなれるような記事を提供すると同時に、シニア世代の仕事とやりがいについてご一緒に考えてみたいと思います。

でもシニア世代が第二の人生をスタートさせるに、やりがいのある仕事との出会い、豊かで満足いく暮らしができる幸運はなかなか難しいのも現実です。

そんな厳しい現状にこの記事では、気たるべき将来が少しでも明るくなれるよう、シニア世代の仕事に対する考え方ややりがいなどについてご紹介していきたいと思います。

1 シニア世代の再就職について

私自身、60歳での定年退職を経て、今、老齢年金受給年齢に達しています。そしてこの間の5年を何とか過ごしてきました。この5年間で感じたことは将来の経済力や健康への不安、と同時にまだまだ働ける心身と健康をなんとか社会に貢献したいと想う気持ちの葛藤がありました。

そんな中で定年退職時での再就職の難しさと長年勤め上げた組織での再雇用もこれまた後輩に対する遠慮と居心地の悪さも感じてきました。

老齢年金の受給年齢が段階的に65歳に引き上げられ、60歳以上の人は毎年雇用契約が更新されるという非正規雇用で再雇用が制度化されております。

希望する者は雇用機会が適宜与えられてはいるものの、再雇用の現場は全く経験のない職種であったり、新しい職場における人間関係であったりとなかなかなじめないという現実もあり、決してその人にとってやりがいを見つけて働けるような環境にはありません。

これはなんといっても雇用の現場では延々と続く60歳定年退職、希望するものは65歳まで再雇用との人事制度が続く限り、60歳からの仕事は年金受給までのつなぎ的な再雇用であるのは拭えず、本人にとっては生きがいなどなかなか見つけにくい現実があります。

私は49歳で管理監督者に昇格して退職までの11年を管理職として仕事をしてきました。60歳定年退職と同時に嘱託職で3年間は仕事に就くことができ、新たなやりがいを手にすることができました。

でも多くの同僚達は再雇用を余儀なくされ、技術職は同じ職種の現場で若手同様の職に、事務職の再雇用者はまた全く違った職場で事務職の補助的業務についていました。そして3年も経てば居心地の悪さからやりがいを見失い、離職する者も多く見てきました。

ここでやはり現行の60歳定年制度から人事制度自体65歳定年制を導入して人事制度そのものの本格的な見直しが必要と感じています。でも今後完全65歳定年という人事制度に移行するまでの移行期間においてはやはり存在する再雇用問題ややりがいの見つけ方というのは横たわる深刻な課題だと思います。

一方、60歳の定年退職時においての再就職をハローワークなどで求めようとその雇用の現場では選択は限られており、単純労働的な職がほとんどで独自に資格や特技がない限り、やりがいを仕事に見つけ出すのは厳しい状況にあります。

私自身、嘱託職を3年で退職しました。本当はその嘱託職をもっと長くやりたかったのですが、新たに定年退職する後輩に道を譲る形で退職しました。その後はいろいろハローワークで仕事も探したのですが、以前からやりたかったスイミングスクールのジュニアインストラクターの職と出会いました。

でも非正規雇用でもあり、新しい子供たちへの水泳指導は全く新しい仕事で肉体的にも精神的にも辛いものがあり、65歳でリタイヤさせてもらいました。

とはいえ、私自身60歳から65歳の年金受給年齢までの間は収入は激減したのはいうまでもありませんが、やりがいという点についてはとても満足いくものであり、とても幸運だったと思っています。

その幸運というのは、生きがいを見つけられる嘱託職に恵まれた事、若い時から水泳をずっと続けていた事が幸いしたと思えてなりません。もしこれら幸運がなければ、長年勤めた組織で末端職員として再雇用で若手に遠慮しながら勤めるかハローワーク推薦の1労働者として5年間を過ごすことになったでしょう。

2 仕事とやりがいとは

仕事のやりがいとは何なのか?またやりがいある仕事とはどんな仕事なのか?若手、中堅、シニア世代を問わず仕事とやりがいについて考えてみましょう。

仕事のやりがいとは?

仕事をしていてやりがいとは!考えてみれば抽象的でなにかボヤっとしている感もありますが、私自身40年間官僚を勤め上げて感じる仕事のやりがいとはまず第一に自分の仕事に対して正当な評価を受け、そしてその評価に基づく正当な人事評価を受ける事が最大のやりがいだと思います。

それからその正当な人事評価に基づく適正な報酬が最初に掲げるやりがいだと思います。

次なるやりがいとはクライアントや部下に対して自分の存在価値というか貢献度が高いこと、感謝される存在であって、誰かのためになっているという存在感があってこそやりがいと言えると思います。少なくとも疎ましいと思われたくはないですね。

そしてクライアントから心の底から感謝されるなら、それに勝るやりがいはないと思います。

そしてやりがいの三つ目にこれは希望なのかもしれませんが、将来の約束、将来への期待が持てるのであればより素晴らしいやりがいと思えるのではないでしょうか・・・

この三つが全部満足されるとしたら最高のやりがいではないでしょうか、どれが欠けてもそれはやりがいとは言い難い気もします。

もしそれが得られないのなら、それは自分の問題なのか、雇用側なのか、問題が自分にあれ、雇用側にあれどちらであってもそれは不幸と言わざるを得ません。せめて自分に問題がないように常に精進して自分の能力開発は欠かせたくはないですね。

やりがいある仕事とは?

次に視点を変えてやりがいのある仕事とはどんな仕事か考えてみましょう。

まず私自身の過去を顧みれば、高校生の1年生時におぼろげではあったのですが、将来は海での仕事に憧れていました。そんなこともあり、文科系ではなく理数系に進級し、大学は水産系・海洋系学部の大学受験を選び幸運にも推薦入学が叶い、難なく4年間を過ごしました。そして魚の種苗生産、増養殖現場のアルバイト実習生として1年間は完全寮生活で学びました。

就職は当時就職難だったこともあり地方公務員を志望、難関を突破でき、公務員の道に進み、嘱託を含めて41年間勤め上げることができました。

そう意味では自分の描いた進路をまっしぐらに進めたことは本当にやりがいある仕事に恵まれていたと思います。でも一旦就職してみると、大学で学んだ仕事とはまるで違う行政事務職が長く、仕事の対象者がたとえ水産関係者であれ業務は金融、組織経営、法律といった内容で全く新しい分野の仕事で毎日勉強の日々でした。

でも技術職として研究現場での業務も異動で何度か経験させてもらい40年間を振り返ればやりがいある仕事だったと思います。

とはいえ、公務員というのがやりがいの仕事だったかといえば自分の志望だった仕事とはいえ、公務員というのは就職が人生の目標であり、就職成就が目的達成であり、その後は敷かれたレールをまっすぐ走るだけなのです。だから後は失敗をせずにリスクを抑え冒険をしない。新しいことへの挑戦はしない、前例踏襲主義、現状追認的な考え方は私だけでなく一般的官僚の姿ではないでしょうか!

そういう意味で私にとってやりがいが本当に見いだせた仕事だったのか。多少心が痛むところも無きにしも非ずだったのも事実です。

従ってやりがいのある仕事とは求めるものではなく、自らが作り上げるものというのが偽らざる気持ちです。縁あって就いた仕事をやりがいある仕事になるように努力するというのが正しいのかもしれません。

理想的な仕事とは?

やりたい仕事をみつけ、その仕事に就き、その仕事をやりがいのある仕事と思えるように努力すること、そしてその仕事から新たなやりがいを見つけ、よりレベルの高い仕事に向上させていく、そして正当な報酬を得る。

こうしたサイクル的向上が見込まれる仕事が理想なのだと思います。

そのために不幸にもやりたくない仕事に就いたならばいち早く転職を決意、実行する必要があると思わずにはおられません。やりたい仕事がないというならばとりあえずは仕事に就き、やりたい仕事を見つける努力が必要だと思います。

やはり、基本的にはやりたい仕事であることが最優先だと言えるのかもしれません。やりがいのある仕事というのは言い換えればやりたい仕事か否かというのが判断基準といえるでしょう。

3 退職後のやりがいある仕事とは

シニア世代にとって定年退職後のやりがいある仕事というは今最も切実な関心事、今のこのシニア世代をやりがいある仕事に恵まれているシニアの方がどれだけいらっしゃるでしょう。もしかしたらこのシニアの時にこそ転職とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

好きで選んだ仕事なのに、なぜかシニアになってみればやりがいは見いだせない!と嘆いている方もいらっしゃるかもしれません。ではこれからどうするのか、選択はいくらでもあると思います。

そしてそれは自己責任で決断すべきことなのですが、私はその嘆きを切実な問題だと思います。

もし雇用関係にあるサラリーマンなら、来るべき年金受給年齢に最大の年金を受け取れる資格を死守する。少しでも受給年金が増える努力をするのが賢明だと思います。シニアにとって退職までの残された期間で最大限の報酬が得られるように努力する必要が不可欠だと思います。

もしやりたい仕事の存在が頭に浮かぶなら、定年退職後に就くというのが一番賢明でローリスクだと思います。

そのためにもシニア世代を定年後のやりがい仕事の探求に費やすべきだと思います。新たに取得すべき資格や経験など必要なものはシニアの時に得ておく努力が大切でしょう。そのためにやりがい仕事をやりたい仕事と読み替えて、いまからアンテナを張っていろいろな情報をキャッチしておきましょう。

そして年金受給年齢までのリリーフ的な意味ではなく、10年15年と長く続けられる仕事として考えるべきです。そのためにもシニア時代をどう生きるかはとても大切です。本業と学びとの両立は大変ですがその努力が退職後のやりがいある仕事との出会いには大切なのではないでしょうか。

私は定点退職後のこの5年間という時間はとても長く感じられました。そしてまだまだ、老後の時間というのは本当にとてつもなく長い時間です。やりがいある仕事と出会えるかどうかはこのシニア世代にかかっています。

勿論夫婦二人で満額年金受給ができ、悠々自適に暮らせるというのは素晴らしいことだと思いますが、何もすることなく、畑でも借りて毎日畑でも世話しながら、細々と生きて行くという生き方もあるかもしれません。

でも私なら周囲の人や多くの人に貢献できる人であり、そんな仕事をしながら余生を送りたいと切に願っています。

4 ご自身のやりがいある仕事をどう見つけるのか

では退職後のやりがいある仕事をシニア世代にどのように見つけるのか考えていきましょう。

現組織でやりたい仕事を探す

現在シニア世代の皆様は、現組織の管理監督者として第一線でご活躍のことと思います。そして職場の先頭に立って組織を引っ張っていると思いますが、できだけ仕事は部下に任せ、余力を現組織の中で御自身にふさわしい職種、職域を探す努力を行ってみましょう。

そして来るべき定年退職に際して再雇用の仕事を自ら希望するというものです。もしこれが叶うのであればこれが最高の選択だと思うのです。営業職で叩きあげの専門家であればその経験を活かして教育指導部門で活躍できる道も開けるかもしれません。

もし見つけられるのであれば現役のシニア時代に同僚の人事担当者に自分の再雇用希望の道を打診してご自身の希望を強く伝え、どんな準備が必要なのか、必要なスキルを今から磨いておくことも必要かもしれません。

また今の職種と全く違った興味ある職種もきっと見つかるかもしれません。そのような努力と将来を見据えた準備怠りないように、定年退職までのシニア時代を有意義に過ごすことも大切かと思います。

やりたい趣味を始める

次にやりたかった趣味をシニア時代にスタートさせておくことも大切だと思います。第一線で活躍する仕事オンリーの日々を有意義にするためにも余暇時間を見つけ出し、趣味の世界に身を置いてみるような勇気を持ってほしいものです。

そしてその趣味が将来新しい仕事に結ばれるかもしれません。たとえそうでなくてもシニア時代に始めた趣味は定年後には特技となりその後の暮らしに彩りを与えてくれることでしょう。

学生時代や青年社員だった頃にやっていた趣味があったのなら、再出発するのも素晴らしいと思います。何でも良いと思います。やりたいことをする動機付けに最高です。こんな新しい挑戦があれば定年退職後にやることがないというような事態は免れると思います。シニア世代の今こそ、大切な時期なのだとしっかりと認識しましょう。

必要な資格取得や経験をする

定年後の再雇用や再就職に際して有利な着業に結びつくように今から必要な資格や免許を得ておく、そしてできることなら経験を積んでおく努力も必要かもしれません。私のように公務員と職種はつぶしがきかず、現役時代の肩書が無くなれば只の人!これといった特技も手に職もなければ単純労働しか就職の道は閉ざされています。

現役時代に培った経験や才能を将来とも活かして活躍する道があるのであればそれはベストですが、もしないのであれば、是非有資格者としての肩書を有しておくことはとても大切です。

起業の道を模索

それから定年退職と同時に個人で起業する道も存在するかもしれません。例えば行政書士、司法書士などで開業できるかもしれません。そのための資格、資金などの準備をシニア時代にスタートさせ、退職時点で起業するスケジュールを立てておく。

実は私は5年間の再就職を経て、今は新たなブログライターの道を見つけました。私自身が運営するブログがGoogleの広告掲載の承認を得ることができ、自分のブログにGoogleから広告を自動配信してもらっています。まだまだ飯が食えるほどの収入には至っていませんが、ライターの道は私の目標であり好きな仕事なので、なんとかこの道で糧となる収入を得たいと今も頑張っているのですが、今思いますに、もっと早くスタートさせておけばいいと全く持って後悔先に立たです。

シニアの皆様にはこうした起業の道という選択肢も必ず存在すると思います。きっとやりがいのある仕事となるでしょう。

5 退職後に稼げるスキルを身に着ける

やりがいとは社会貢献、周囲の人から、組織の人からありがたい存在であり、ほめてもらえるような・感謝されるような仕事を通じて貢献したいものです。でもたとえそうであっても稼げなければ単なる趣味の域を出ません。やはり、それ相応の稼ぎ・収入を得たいものです。

そのためにはスキルを高める必要があるのは言うまでもありません。そのスキルさえあればもっと合理的に効果的に収入アップと貢献できる価値も上がることが期待できます。

でもそこで注意すべきことは、やはりやりがいです。やりがいもなく単なる喰っていくためだけとなればそれは味気のないものです。そのやりがいとはまず、自分が好きな仕事であること、今までもやりたかった仕事、そして誰からも喜ばれる仕事であることが望まれます。

シニアの自分の仕事によってどれだけの人を喜ばせることができるのか、まさにそれにかかっていると思います。シニア時代の今を素敵なシニア世代として素敵に送りつつ、来るべき再雇用、再就職、起業とスムースに移行が運び、と同時に多くの人から喜ばれるという最高のやりがいに満ちた再就職を目指しましょう。

それは今のシニア時代をどう過ごすかにかかっています。スキルアップに最大限の努力を惜しまないようにしましょう。この今の努力こそ、シニアの方々にとっての来るべき退職時点におけるやりがいある仕事の見つけ方の最有力な方法です。

6 まとめ

以上、シニア世代に贈る、来るべき定年退職時において迷いなくやりがいある仕事との出会いを確実にするための方法について述べてきました。私自身、シニア時代をどう過ごし、どのように再就職を経て今を生きているのかも参考に述べさせてもらいました。

参考になる点も多々あったと思います。どうぞ、読者各人がご自身に最もふさわしいやりがいを見つけられ、そしてそのやりがいが達成できるような仕事との出会いがあることを心から願っています。

今は60歳定年制から65歳定年制に移行する混沌とした状況にあります。そのために自分が犠牲者となることのないように、今現在のシニア時代を有意義に過ごせるように日々新しい学びへの挑戦と勇気を是非をもってご活躍されるよう祈っています。

最後までこの記事を読んで下さり心から感謝しています。ありがとうございます。

 

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