グッピーを飼育しているのですが、長期に旅行予定があってどうしようか迷っている方もいらっしゃると思います。
結論を言えば1週間程度までの旅行なら餌のことは気にする必要はありません。
グッピーのことは忘れて旅行を楽しんできて欲しいと思います。
でも肝心なことは日頃の観察が帰宅後の変化にいち早く気づきますので何と言っても日頃の観察がモノを言います。
1【グッピーの餌】旅行中の対応
グッピーと寝食を共に過ごして来ているのですが、家族で旅行を計画している場合など、旅行はやはり控えておいた方が良いのでしょうかグッピーも家族、旅行したとしてその間見てくれる人がいれば良いのですがどうしよう・・・
でもそんな心配は無用です。1週間程度の旅行であれば何も問題はありません。
詳しく解説していきましょう。
1週間程度までの旅行の対応
では1週間までの旅行の場合、グッピーの餌はどうすれば良いかです。
具体的な対応を列挙してみましょう。
・同じく2、3日前に水換えを行う(換水は1/3程度)
・同じくフィルターや底掃除もやっておく
・餌やり
飼い主が旅行中、絶食となるため人間が断食すると同様に考えればこの対処法はすぐに理解できると思います。
すなわち1週間の絶食を前に徐々に餌を減らし復食も徐々に戻すと言うのが基本です。
そして1、2日くらいの短期であれば全く減食の措置などは不要だと思います。
・水換え
旅行中一番考慮すべきは餌よりも水質管理が重要です。旅行中世話ができません!
何かトラブルがあっても対応できないからです。
もちろん、水槽にはフィルターなど濾過器が完備されていますから、基本水質は安定しています。
そして1/3換水をして水質浄化を済ませてから旅行に出かけましょう。
この水質管理の意味からも多量給餌による排泄物は水質悪化はデメリットでしかありません。
・底掃除
底掃除も換水と同様に水質管理の面から重要になります。
1週間以上の旅行の対応
1週間を越えるような長期の旅行となれば少し心配となりますよね、本来グッピーなら1ヶ月くらいの無給餌に耐えられると言う報告もあるようですが、
餌については少量の餌で大丈夫です。決して多くを給餌しないようによく伝えておきましょう。
もし万が一へい死しているグッピーがあれば除去してもらうように指示をしておきましょう。
魚用自動給餌器について
グッピーなど小型魚のための自動給餌器というのもありますが、この自動給餌器を使う場合は養殖用と理解すると良いと思います。観賞用であるなら、太らせて見栄えをよくするよりも元気に長生きしてもらうことが本来の趣旨ですから自動給餌器は不要だと私は考えます。
飢餓をグッピーに経験させることは健康上も良いことだと思います。
2 旅行中の水質管理
前章でも旅行中の対応ということで事前の水換え、底掃除を説明しましたが、旅行中の水質管理がとても大切です。
この意味からも2、3日前からの減食、換水、底掃除が重要となります。
餌よりも水質悪化を防ぐ!この点をどうぞ頭にしっかりと焼き付けておいて欲しいと思います。
餌による水質悪化リスク以外で対応すべき水質管理といえば以下の点についても配慮がなされると完璧です。
日光
旅行する季節も考慮する必要がありますが、基本的に水槽にも日の光が届くように日の出から日没までの間は日の光が入るようにカーテンはレースのカーテンだけにし厚手の光を遮るモノは魚には好ましくないと思います。
そういう意味からも水槽は窓際がよろしいかと思います。
水温
夏場の窓際は日光により水温上昇が想定されますから窓際から少し距離をおくなどの配慮が必要かもしれません。グッピーを飼育する上でヒーターを使用すると言った特別の対応は必要ないと考えます。
基本的に通常の飼育環境とあまり遜色のない環境であればOKとなります。
例えば、冬季間の旅行で部屋の水温が10度を下回るような場合にはヒーターによる最低水温の是正をする配慮もあれば万全だと思います。
3 グッピーの無給餌期間
それではグッピーの無給餌期間について少し触れておきたいと思います。
1ヶ月となればさすがに痩せてしまうでしょうが、命に別状があるわけではありません。
従って1週間程度までの旅行であれば餌のことなど何も気にする必要はないと言えるでしょう。
無給餌の事例
では参考までに無給餌期間を強制的に設定する事例を紹介したいと思います。
無給餌期間というのは養殖飼育現場では致命的で出来うるならば避けたいところですが止むを得ない場合があります。
それは疾病対策と餌の転換です。そしてこの場合魚にも大きなストレスがかかり慎重に対応しなければなりませんが、基本的に餌を与えず飢餓状態にすることは魚が元気になるきっかけにもなりますから不思議です。
・疾病対策
飼育現場で発生する魚の病気に対しては抗生物質であるとか特定薬剤を餌に混ぜて投与しますが、魚を食用にする場合には薬剤投与は避けなければなりません。
グッピーも同じです。細く長く生き続けることがグッピーにも幸せなことだと思います。
飢餓状態に対する耐性は生きとし生けるもののDNAに組み込まれた生きるための知恵なのです。
・餌の転換
次に紹介する事例は餌を変えたいときの対処法です。
例えば今まで生餌を与えていて、飼い主の都合により配合飼料に転換を図らなければならないとき、なかなか難しく容易に転換できません。
でもできるなら餌の転換は控えたいところです。最初から一生配合で飼育していきたいところです。そして配合も十分に栄養価が高いですから、おやつがわりにとたまに生餌をやるのは私自身はあまり感心しません。
4 まとめ(餌のやり過ぎに注意!)
グッピーの飼育中における給餌について、旅行の予定があった場合、どのように対応すべきかについて様々な事例も紹介しながら解説をしてきました。
グッピーをはじめ魚は海水魚であれ、淡水魚であれ飢餓状態に対する耐性は信じられないほど高く、少々餌がなくても何ら問題はないとさえ言えます。
養殖魚とはまるで異なる飼育条件がそこにあります。
少し話はそれますが、繁殖をする場合に最も大切なことは良い親を作り出すことです。
良いとは強いということで、飢餓、水温、PHあらゆる環境を劣悪にして飼育して生き残る個体を親とする技術があります。
従って普通考えられる旅行に際して餌のことは気にせずに旅行を楽しんで欲しいと思います。また計画をされれば良いでしょう。
ただまとめとして注意すべき点を申し上げると、旅行だからといって旅行前日や当日にやり過ぎないこと、できれば事前に少しずつ減餌などを配慮をするとより魚には良いということを覚えておいて欲しいと思います。 そして併せて水換え、掃除などの管理も事前に行っておくとさらに安心して旅行を楽しむことができるでしょう。
ということでこの記事は以上とさせていただきます。最後までありがとうございました。
なお以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただけたら幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。
私の現役時代は魚類の試験研究現場で長年勤め、魚の生き死について色々なケースを見てまいりました。読者の皆様に参考になる情報を提供できると思います。