水泳初心者にとって、スクールやジムプールのレッスンで最初のハードルは息継ぎ!
どうすれば苦しくなくスムーズに息継ぎができるのか初心者にとっては悩みの種ではないでしょうか…!
日常生活をしている環境とはまるで違う水中で行う運動、水泳の醍醐味はまさに呼吸を支配できるかどうかです。
この呼吸、すなわち息継ぎをマスターして水泳を楽しむと同時に、呼吸系を鍛え、より健康で元気に!
さあ、優雅にクロールで泳ぎましょう。
1. クロールの息継ぎのコツ
クロールの息継ぎについて解説する前に水の中で呼吸をするには顔を水中から水上に出さなければ不可能です。これは当たり前のことですよね。
でも初心者の場合クロールのいう形、それと呼吸とが合体できないでいるのが初心者たる所以と言えるでしょう。従ってまず水中で顔を上げて呼吸をすることをある程度マスターしてからクロールに入るのが賢明です。
・顔を水面に上げた時に「パー」とというイメージ
・歩くようなリズムで楽に呼吸を継続する
この3つが水泳中の呼吸法(息継ぎのコツ)だと私は考えています。
まずクロールの息継ぎのイメージを動画でみていきましょう。
では早速息継ぎのコツとなる練習を紹介しましょう
1-1. 息継ぎ練習
クロールを初めても息継ぎが上手くできなければとてもクロールになりません。ただがむしゃらにバタバタ暴れているような状態から抜け出せません。
息継ぎなど馬鹿馬鹿しいと思わずに、子供時代に戻ったつもりで恥ずかしがらずにトライしてみましょう。
では具体的な息継ぎ練習メニューを紹介しますのでその中で息継ぎのコツを体感して欲しいと思います。
1-1-1. 水中で息を吐き切る
それは水中で息を全部吐き切る意識が最大のコツです。全ての息を吐き切るのはなかなか困難なのですが初心者の場合これができていないのがほとんどのケースです。
ビート板バタ足で顔が水没している時に全ての息を吐き切る意識を徹底的にマスターしてください。
そして顔を上げた時に「パーッ・・・!」と声を出します。すると自然に呼吸ができます。
ほとんどの人の場合、顔が水没している間に息が吐き切れていないために息継ぎのタイミングで「パーッ!」と言っても全て息が吐き切れていません。
まずを息を吐きその上で、空気を吸う意識が必要となり、上手な人と比べて息継ぎに要する時間が相当長くなり、同時に身体が沈むという現象が起こります。
したがって、息継ぎのコツは顔が水没中にすべての吐く息を完結させる意識を最重要に顔が水没中に肺にある空気が全てなくなるまで吐き切りましょう。
慣れてくればストロークに合わせて吐く息が完了するテクニックが身についてきますので、顔を上げたら「パーッ!」と声を出しましょう。
「パーッ!」と声を発している間に吸う息が完結するので速やかに顔を水没させます。そして下半身が沈む弊害を排除しましょう。
1-1-2. プールサイドに両手をおいて
水中で息を吐き切る息継ぎのコツがつかめたら、と言っても中々難しいとは思いますがイメージだけはしっかりと持っておきましょう。
そして次にプールサイドに立ち、水中でプールサイドに両腕を伸ばして体は立ったまま。クロールのイメージでまずは右腕で水をゆっくりかいて、かき終わったら水上をゆっくりとリカバリーして元の位置に戻します。
そして次の左腕を同じように水をかきましょう。
プールサイドで必ず両手がセットされている瞬間があることを意識してください。
この時、息の吸いやすい方の腕をかく時真横を向き、息継ぎのイメージをとりましょう。
私は右利きなので右腕をかく時に右方向をむいて息継ぎをします。
では今度は顔を水中に沈めて息継ぎをしながらこのクロールのストロークを練習してみましょう。
かき始めからゆっくりと頭をかき手と反対の腕に頭を寄せて横を向き「パー」と言って口を水面上に上げます。
頭を上げるのでは横を向きながら顔を水面上に出すイメージがコツです。
そして息継ぎをしない側の腕で水をかく時は頭は水中にあって息をゆっくりと吐き続けます。
吐き続けることでとてもリラックスでき、水をしっかりと捉えることができます。
1-1-3. ビート板を使って
プールサイドでの息継ぎ練習の次はビート板を使っての練習に入ります。
推進力は歩行です。そして腕をかくことで推進力のフォローを実感してください。
そして上手くいかないようなら立ち止まり、停止して息継ぎが上手くいくように練習してください。
1-2. ビート板クロール練習
では最後はビート板を使ってクロールで泳いで見ましょう。
その前にバタ足練習で25mプールのハーフラインくらいまでは進めるようになっておきましょう。
基本的な推進力はバタ足でそして右手でのストローク、左手でのストローク、そしてどちらかで息継ぎそしてビート板で両手を合わせる。
この一連のストロークを練習するのが最終段階です。
最初は動作が上手くいかなくぎこちないですが、頭が水没している間に吐く息、顔を上げて「パー」です。このリズムが歩くようなリズムになるようにゆっくりと楽な呼吸のリズムになるように頑張ってみましょう。
2. 苦しい呼吸から脱却する3つのポイント
さて、クロールの息継ぎの手順とコツについてイメージはつかまれましたでしょうか・・・
まだまだ、初心者のうちですからクロール泳ぐというのも大変かと思います。
でもスイミングスクールではないのですから、自分のペースで前章の手順でコツを会得していただければ毎日少しずつ上手になり、泳ぐ距離も伸びてくることでしょう。
2-1. 息継ぎの意識改革
この章で解説したいことは息継ぎの意識改革です。
水泳の息継ぎは苦しいから呼吸をするのではありません。自ら楽なクロールを泳ぐために呼吸をコントロールするというものです。
人の呼吸は無意識呼吸と意識呼吸とがあります。普段の生活ではそのほとんどが無意識呼吸です。そしてストレス時には呼吸が速くなってきます。
では意識呼吸とはヨガ、座禅、瞑想といろんなケースがありますが、自分で呼吸をコントロールすることができます。
まさにこの自分の能力として本来持っている意識呼吸をクロールに活用します。
その呼吸リズムを思い出していただき吐く息に集中してクロールをしてみましょう。そして呼吸する側の腕のストロークの時に自然な形で真横を向き「パー」です。そして素早く水中に顔を沈めまた吐く息に戻ります。
2-2. 歩くリズムがベスト
私自身ゆっくり泳ぐのは苦手です。それは競泳練習が長かったため、ゆっくり泳ぐ練習をしてこなかったからです。
ついつい、ある程度のスピードがあった方が楽!そんなイメージがあるのですがやはり、歩くようにゆっくりをクロールで泳ぐ爽快感はまるで瞑想状態のあるような気分です。
そして水泳後は頭が冴えて、集中力もましていますから、水泳は脳トレにも効果があるかもしれません。
そして少しずつバタ足が上手になり、推進力がましてくれば呼吸リズムを如何様にもコントロールすることができます。隣のレーンに誰かいて追い越したい場合、力を入れて加速するのではなく、呼吸リズムのテンポを上げてやれば自然と速いスピードが得られます。
そして究極は無酸素(息継ぎなし)で全力力泳となるわけです。この場合吐き続けて加速する場合と呼吸を停止して加速する場合とがありますが、私はもう若くないので呼吸を停止させて泳ぐことはありません。
2-3. 楽にゆっくりと優雅に泳ぐ
呼吸リズムとクロールのストロークテンポがマッチし、息継ぎによる呼吸コントロールができるようになれば、ゆっくりと優雅にそして楽に泳ぐことができ、1000mでも2000mでも15分でも30分でも続けて泳げるようになります。
15分ゆっくりとクロール、15分水中歩行といろんなバリエーションの有酸素運動メニューが組めます。
これは最高で究極の健康エクササイズだと思います。
そして頭は冴えて水泳後の作業もきっと捗ることでしょう。
私の理想は何と言っても幾つになってもゆっくりとクロールで泳いでいられる体づくりを求めています。
それは特段水泳運動というのもさることながら、呼吸コントロールだと考えています。そして身体に酸素を取り込んで呼吸器系、循環器系の活性化を常に図ること
これが私が考えるアンチエイジングです。これは息継ぎ練習に他なりません。
息継ぎ練習は初心者だけのものではなく、上級者にも大切な練習だと考えます。すなわち呼吸コントロールです。
3. まとめ
さて、今回はクロールの息継ぎのコツについて解説してきました。
息継ぎと言うとどうしても初心者と言うイメージですが、決してそうではなく上級者にとても大切な息継ぎです。
呼吸コントロールは大切な水泳強化のためのメソッドであることは間違いないと思います。
競技会では呼吸をコントロールすることでラストスパートのパワーを生み出します。
では最後にもう一度クロールの息継ぎで大切なコツをまとめておきます。
・水中で息を吐き続け、吐き切る
・顔を真横に水面に上げた時に「パー」とというイメージ
・歩くようなリズムで楽に呼吸をする
練習方法の手順については、立ち止まって呼吸練習、そして歩きながら、泳ぎながら
そして上手くいかなければまた立ち止まって練習をしましょう。
いかがでしたでしょうか!水泳は息ができない苦しい運動と敷居の高い運動と言う先入観がありますが、自分の呼吸をコントロールする運動、言ってみれば瞑想運動とも言えるのではないでしょうか・・・
どうぞクロールの手順や上手に泳ぐ人の見た目のイメージで偏った思い込みをなさらないようにまずはゆっくりと楽で優雅なクロールをマスターしましょう。
ではこの記事は以上とさせていただきます。最後までお付き合いをいただき感謝しています。ありがとうございました。
なお以下の記事も興味深い内容となっていますのでご一読いただければ幸いです。
けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。