【水泳が辛いのはなぜ?】初心者向けに辛さを乗り切るコツをアドバイス

日々、水泳練習に頑張っておられることと思いますが、率直にいかがですか?

「最近始めた水泳!でも辛くてどうしようもない・・・」

そして水泳選手のようにより速く、より強くなりたいと日々競技会を目標に頑張っておられるシニア・アスリートの皆さん!

少々頑張りすぎるのではないでしょうか?

この記事ではビギナーやシニアの方々に水泳が上手になるために「練習が辛い」という気持ちを乗り切るコツ!そして辛さを感じない水泳のやり方について、解説していきたいと思います。

最近水泳を始めたビギナーの皆さん、そしてマスターズを目指すシニア・アスリートさんの目標とは次元の違うものかもしれません。

でも、共通するのは泳ぐのが楽しくてたまらない!

その泳ぐのが楽しいという素朴な感情こそが辛い水泳の練習を乗り切る大原則だと思います。

子供の頃から60歳の半ばになっても泳いでいる私の水泳に対する想い、そして辛い練習を乗り切るマインドを伝えていけたらと思っています。

いしはら
こんにちは!

けんこう水泳運営者の石原(@T.ishihara)です。

1. 水泳が辛いのはなぜ?

水泳が辛い

水泳が辛い「乗り切るコツ」

私はシニアスイマーです。

学生時代、記録に挑戦していたころの私はもう水泳はゴメンだ!こんなに辛い練習とは早くおさらばしたいといつも思っていました。スパルタ、シゴキが横行していた時代の昔は考えられないほど辛い練習を我慢して耐えていました。

それはただ1点、「次のレースで記録を塗り替える!」たったそれだけをモチベーションに泳ぎ続けていました。

でも、今は楽しみの余暇活動として、通っているスポーツクラブのプールで1日約1000mほど泳いでいます。練習というよりは生活習慣というスタイルで泳ぐ楽しさをかみしめています。

でも歳のせいでしょうか、最近は肩の痛みや神経痛など身体的な問題があって、水泳が辛いと思うようになってきています。

でも、振り返れば水泳をしていない時には決まって身体の不調が原因の病的疾患やストレスに悩まされ、水泳など頭の片隅にもありませんでした。

そして、また水泳を復活した時、慣れなくて、関節痛や筋肉痛などに悩まされプールに行くのが辛いと感じていました。

1-1. なぜ辛いのか

辛いという気持ちは楽に過ごしていたいと思う気持ちの反動かもしれません。

泳いだ後の爽快感は泳ぐ前そして泳いでいる時の辛い気持ちを癒してくれます。だから続けられてこられたのだと思います。

泳いだ後に爽快感でなく、辛いという気持ちが優先するなら、それは水泳という運動の方法や考え方に問題があるのかもしれません。

水泳という動作は歩く、走る、ジャンプするなどと同様に基本的な人間には平等に兼ね備えられた動作なのです。

歩く楽しさは景色を見る、出会う人との会話などのコミュニケーションそして歩いた後の爽快感です。

でも水泳は全く一人で行う孤独な動作・運動です。辛いという感情は拭いきれません。

辛いという感情はしんどい、つまらない、息苦しい、不快・・・などネガティブな気持ちの集合体かもしれません。

呼吸さえままならなず、陸上とは全く違う環境で何のために、なぜ、何を目的に、泳ぐのか?

これは単にダイエットだとかリハビリとかそういう類の目的だけではモチベーションを維持することは難しいと思います。

いきおい、「辛い」という言葉が脳裏に生まれてくるでしょう。

私は思います。

いしはら
水泳とは人間の能力開発が根底にあるように思ってきました。

泳いでいるとすごいアイデアが湧いてきたり、あれだけ憎んで人のことをなぜかなんとも思わなくなったり、また水泳に関してはひょんなことからすごいパワーを手にするなど信じられないような現象に出会うことがあります。

きっと3次元の水中空間で泳ぐのは高次元パワーを手にしているような気持になってきます。

きわめて非科学的な表現ですが、私の60年近い水泳人生にとって水泳は私の能力開発だと考えています。水泳が辛いと感じる重くて高いハードルこそ次元突破のドアだと思うのです。

その辛いというドアを勇気をだして開いてみましょう。そのドアの向こう側には、今まで感じたことのない空間が待っていることでしょう・・・

1-2. 水泳の辛さを検証

水泳の辛さを検証してみましょう。

1-2-1. トップスイマーの辛さ

トップアスリートとはどんな人をいうのでしょうか!その定義は難しいと思います。何をもってトップなのでしょう。

全日本レベルでしょうか、世界選手権レベルでしょうか、県大会出場レースレベルでしょうか・・・

もし、オリンピックなど世界大会でメダル争いをするレベルがトップアスリートだとすればそのトップアスリートである水泳選手が水泳練習を辛いと感じることがあるのでしょうか?

もちろん、日本を背負って活躍が期待されているわけですから、目指す大会までの練習には辛いなどといった次元を超えた辛さと戦っているはずです。

でも、私のアスリート経験からすれば、トップスイマーであれ、ビギナーであれ水泳を楽しむ者同士でその辛さの深さこそ違え、基本的には同じなのではないでしょうか!

1-2-2. ビギナーやシニアが感じる辛さ

何か運動を!と始めた水泳、子供のころスイミングスクールに通っていたころを思い出し始めた水泳、でも泳ぎを忘れてしまったように泳げない、思うようにいかない、呼吸がうまくいかないなどなど・・・

また健康診断などの結果を受けて医師に勧められ始めた水泳やダイエット目的で始めた水泳だけど、どうしてこうしても思うようにいかない…!

これは水泳の楽しさとは程遠い辛いだけの運動なのかもしれません。

1-2-3. 辛い内容

・練習が辛い

私が学生だった頃の練習量は放課後日没までの数時間で少ない日で3000m、多い日で5000mくらいは泳いでいたでしょうか・・・

合宿時期には1日に15000mくらい泳いでいた記憶があります。

もっとも辛い練習は冬の練習です。

今のように屋内プールのなかった時代ですから、10月の練習はとても辛いものでした。

そして冬季間は他のスポーツ、ラグビー、サッカー、柔道、テニス、登山などジプシーのように他のクラブを転々としたものです。

今ではありえないような水泳の練習はただただ辛いの一言でした。

そして練習メニューの中でもっとも辛いものはと言えば、

100m ×5本、制限タイムは自己ベストです。このメニューは地獄でしたね。

最高に調子のいいときは1本目自己ベストです。

2本目は1本目で自己ベストが更新されていますから、1本目の記録が制限タイムです。

2本続けての自己ベスト更新などそれはもう至難の技です。

でも、新入部員の選手は軽々と自己ベスト5本クリア達成した者もいましたが、レベルの高い選手ほど1本もクリアできません。

日没後、照明のないプールで五感だけを頼りに数え切れない本数のこのインターバルメニューを泳いでいた記憶があります。

でも不思議な現象が起こります。

選手自身の意識が明確な間は1本ごとのタイムに大きな開きがあります。

それは選手の感情や意識がタイムに如実に現れるのです。

でも20本目ともなればもう意識は朦朧とするのです。すると、タイムはその日のベストタイムに収れんしていきます。

その後のタイムは1秒単位まで正確に一定です。人間の能力のすごさを感じました。

こんなバカみたいな練習など辛いだけのメニューでした。今なら犯罪モノです。

でも、その当時のトップアスリートたちはこんな練習に耐えていたのかもしれません。

辛いなどという次元の問題ではありません。

ポイント
選手や運動者が辛いと思う練習などそれはモチベーションが低下するばかりでなんの意味もない練習でしょう。
・目標達成できず辛い

次に精神的な辛さです。

自己ベストの更新など目標を達成できない辛さです。選手であろうとなかろうと、この掲げた目標を達成するかしないか!

これは水泳である以上タイムレースですから自己ベストであれ、大会記録であれ県記録、日本記録などそれぞれ大きな目標であり、大きく高い困難なハードルです。

ビギナーの方なら50mを泳ぎ切るという目標かもしれません。それを達成できない辛さは本当に辛いものがあります。

そしてその目標は誰が見てもわかる絶対的目標です。タイムという記録更新であったり泳いだ距離なのです。

対戦相手のある勝ち負けの目標とは少し違っています。記録(結果)と自分との戦いなのです。

ポイント
目標をクリアするかしないか結果が出るまでは、本当に辛いものです。一旦精神的にくじければスランプとなり相当の時間を要し、その辛い気持ちは手かせ足かせとなってしまいます。
・期待に応えられず辛い

次には期待に応えられない辛さです。

記録更新があり、ある程度納得はいくものの、レースという勝負に負けるという場合です。

記録更新は自分との戦いです。

それは誰しもが戦うわけですが、レースとは駆け引き、レース感、ありとあらゆる要素を駆使して時には他人のペースに惑わされて自分自身のレース展開さえ乱されてしまうことさえあるでしょう。

これは水泳に限ったことではありません。

またビギナーにおいても家族からクロールをマスターして欲しいとというような期待があるかもしれませんが、アスリートほど辛い感情は持たないかもしれませんが、ないとは言えません。

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2. 初心者むけに水泳の辛さを乗り切るコツ

この辛い感情をどうして乗り切ればいいのでしょうか?

それは考え方を変える必要があるということになるでしょう。

これについて私は2つしかないと思います。

2-1. 辛い状況を乗り切る

辛い状況を乗り切る勇気と努力、そしてその辛い状況を何度も経験する。

辛い状況を練習を反復することで乗り切る。

耐えるということでしょうか、でも相当の強い意志とパワーが必要となります。

ポイント
とはいえ、何事も練習を回避して辛さを乗り切ることなど不可能でしょう。

2-2. 辛いと思わない

なんとも理不尽なことですが、これができたらそれは水泳だけでなく、どんな状況に至っても応用が可能です。

例えば先ほどの100m×5本制限タイム自己ベストを考えてみましょう。

辛いと思うのは最初の十数本です。それを乗り切ればもう辛いと感じる神経がマヒしてきます。

たとえば私が今クロールで1000m泳ぐとします。

300mくらいまでは楽勝で、楽しいとさえ思いますが、500mくらいになると辛いという気持ちが芽生えてきます。

今日は無理せず800mでやめようという怠け者の気持ちが優勢となります。

するとますます辛い気持ちが優勢となります。

でもその800mをクリアして、900mくらいになれば辛さを通り越してあと少しという気持ちが優勢になり辛い気持ちと戦ってくれます。

そして1000m泳ぎ切ると辛いという気持ちは吹き飛び爽やかな達成感がみなぎってきます。

この自分との駆け引きというかコントロールというか手順をアスリートはコーチが支援・補助してくれているのでしょう。

ビギナーにとってこの辛いという気持ちはどう乗り切るといいのでしょうか。

辛い局面を乗り切ってこそ、上手になるのと思います。

でもそれは自分との戦いです。その判断も自分でしなければなりません。

ポイント
息継ぎがうまくいかなくて苦しくて辛い、ダメだ。そう思いつつももう1ストローク頑張ってみることがステップアップのカギだと思います。

辛くないところに進歩はないといえるのかもしれません。

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3. 泳ぐ喜びを噛みしめて!

ここまで辛い水泳のことをくどくどと述べてきました。

私にとって、泳ぐ歓びとは、大会で優勝する、自己ベストや大会記録を更新するなど、それはもちろん嬉しいことです。

そして、その歓びはその時だけのものです。

いしはら
でも、通っているプールでゆっくりと優雅に1000mもの距離を泳いでいる時、それは途中で止めようと思うほど辛い時もありますが、誰にも邪魔されずマイペースで泳ぎ続けている時こそ至福の歓びです。

この歓びは元気で生きているという満足感でしょうか・・・

よほど練習を重ねた人でしかできないことかもしれません。

振り返れば、30代の頃の私は仕事人間で、毎日夜中まで仕事をしていた時期があります。

帰宅途中、車の中でいつも城達也のジェットストリームを聴きながら仕事の辛さを噛み締めていました。

そしてとうとうストレス性の胃潰瘍で意識が薄れるほどの出血多量で、1ヶ月の入院治療を余儀なくされました。

以来、仕事はほどほどに終えて、プールへ通うようになりました。

その頃、プールで泳ごうにも25m泳ぐのが精一杯でした。

要するに辛くて25mが限界でした。

でも毎日少しずつその辛い気持ちを我慢して1mでも昨日より長く泳ぐように頑張りました。

すると半年も経たないくらいで1000mも1500mも泳げるようになりました。

その時、毎日の辛い感情を泳げるという歓びが勝りました。

きっと何か歓びを見つければ辛い気持ちに対抗できるのだと思います。

私は泳ぐことの歓びでした。でもこれは漠然とした昔アスリートだった頃の哀愁かもしれません。

ビギナーやシニアの方なら25m、50m、100mと泳げるようになった距離が歓びになると思います。

ポイント
毎日1mずつでいいですから、長い距離を泳ぐ努力を頑張って欲しいと思います。それは辛い状況を少しだけ耐えて、距離を伸ばす歓びを感じて欲しいと思います。

スイミングクラブに通ってくる子供達は、毎月末の進級テストの時に25m泳げないと泣いて悔しがります。

でも25m泳ぎきり進級ワッペンをもらうと泳いでいる時の辛い感情が一変します。

水泳はビギナーには泳げる距離の目標達成が最高の歓びだと思います。

そして距離という目標は次は新しい泳ぎのスタイルです。平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライと新しいスタイルの挑戦が新しい喜びに変わると思います。

どうぞ、辛い状況をほんの少しだけ頑張りましょう。

1週間前の辛い状況、1ヶ月前の辛い状況と過去の辛い状況は面白いように変化していくでしょう・・・

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4. まとめ

今でも毎年マスターズ水泳の地方レースにエントリーしているのですが、私の大先輩に80歳を超えたスイマーがいます。

私もそのスイマーを目標に生涯マスターズを目標に水泳を続けたいと思っています。

80歳を超えれば、もう寿命年齢に差し掛かります。

泳ぐ以前に生きていられるのかと不安がよぎりますが、なんとか元気で、多少、足腰に辛いところがあっても、ずっと泳いでいたいと思っています。

水泳は非日常空間の水の中のスポーツです。でもこの水の中は母のお腹の中の環境と同じです。

人にとっては、息のできない辛い環境ですが、郷愁という遺伝子に組み込まれた記憶があるはずです。

ほんの少し、辛い状況を頑張って乗り切って、乗り切った歓びに浸りましょう。

おわりに

今日の辛い状況は明日はもう辛くはありません。それは今日の辛さを乗り切った者だけに与えられる歓びだと信じています。

でも楽しい水泳であればこそのいっ時の辛さです。無理をしないようにコツコツとお互いに頑張りましょう。

最後まで読んでくださり心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 

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